孤立した言語
孤立した言語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/04 06:49 UTC 版)
「孤立した言語」を参照 世界のほとんどの言語は他の言語との系統関係が知られているが、既知の同系言語が存在しない(または系統関係が暫定的に提案されている)ものは、孤立した言語と呼ばれ、本質的には単一の言語で構成される語族である。今日知られているもので、推定129の孤立した言語がある。一般に、孤立した言語は、同系の言語が存在するか、歴史のある時点で同系言語を有していたが、比較方法によって同系関係を見出するには時間が経過しすぎていると想定されている。 孤立した言語は、十分な言語データをもってしても系統関係を有する言語が見つからないというものであり、そもそも言語データの不足によって分類不可能な未分類言語とは異なる概念であり、注意を要する。 インド・ヨーロッパ語族のアルバニア語やアルメニア語など、語族内の独自の枝として分岐した言語は「孤立している」と表現される場合があるが、そのような場合の「孤立している」という単語の意味は、「インド・ヨーロッパ語族内において孤立した系統」と言う意味であり、「孤立した言語」ではない。対照的に、知られている限り、バスク語は完全に「孤立した言語」である。多くの試みにもかかわらず、他の現存語との関連性は示されていない。 もう1つの有名な孤立した言語の事例として、チリのアラウカ語族のマプチェ語がある。この言語は、現在は孤立した言語であるが、消滅した同系言語が存在しており、通時的には孤立した言語ではない。 ローマ時代に話されたアクイタニア語はバスク語の祖先であった可能性があるが、バスク語の祖先の姉妹言語であった可能性もある。後者の場合、バスク語とアクイタニア語はともに小さな語族を形成することになる。 (祖先は語族の別個のメンバーとは見なされない。)
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