オーストロ・タイ語族とは? わかりやすく解説

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オーストロ・タイ語族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/17 01:45 UTC 版)

オーストロ・タイ語族
(論争中)
話される地域東南アジア
言語系統仮説段階の語族
下位言語
GlottologNone

オーストロ・タイ語族(オーストロ・タイごぞく、英語: Austro-Tai languages)はタイ・カダイ語族オーストロネシア語族を含む仮説段階の語族である。両語族の類似はSchlegel 1901によって着目され、仮説としてはBenedict 1942によって初めて提唱された。

関連する仮説としてオーストリック大語族 (Schmidt 1906) やシナ・オーストロネシア語族 (Sagart 2005) がある。

日琉語族がこの語族と同系であるという説もあるが根拠が少なく否定されている(Solnit 1992)。

比較

Sagart 2004より

Root 布央語英語版(タイ・カダイ語族) マレー・ポリネシア祖語
"死ぬこと" matɛ́ *matay
"目" matá *mata
"頭" qaðù *quluH
"8" maðû *walu
"鳥" manùk *manuk
"鼻" maŋà *buŋah

歴史

提唱されているオーストロネシア語族とタイ・カダイ語族の拡散図 (Blench 2018)

2004年にローラン・サガールが発表した論文では、タイ・カダイ語族台湾から中国本土に移住したオーストロネシア語族に由来すると仮説を立てた。その後、タイ・カダイ語族はシナ・チベット語族モン・ミエン語族などの影響を強く受け、多くの語彙を借用し、言語類型学的に収斂し(Sagart 2004; Blench 2008)、さらに漢民族中国南部への南下に誘発され、いくらかのタイ・カダイ系民族が山岳地帯を越えて東南アジアに移住したとしたとする。

参考文献

  • Schlegel, G. (1901). Review of Frankfurter’s Siamese grammar. T’oung Pao 2:76–87.
  • Schmidt, W. (1906) Die Mon-Khmer Völker, ein Bindeglied zwischen Völkern Zentralasiens und Austronesiens. Braunschweig: Friedrich Vieweg und Sohn.
  • Solnit, David B. (1992). “Japanese/Austro-Tai By Paul K. Benedict (review)”. Language (Linguistic Society of America) 68 (1): 188-196. doi:10.1353/lan.1992.0061. 

オーストロ・タイ語族

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語族の一覧」の記事における「オーストロ・タイ語族」の解説

オーストロネシア語族クラ・ダイ語族同系とする説。

※この「オーストロ・タイ語族」の解説は、「語族の一覧」の解説の一部です。
「オーストロ・タイ語族」を含む「語族の一覧」の記事については、「語族の一覧」の概要を参照ください。

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