ブルシャスキー語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/06/11 15:26 UTC 版)
| ブルシャスキー語 |
|
|---|---|
| بروشسکی | |
| 話される国 | |
| 地域 | ギルギット・バルティスタン |
| 話者数 | 87,000人(2000年) |
| 言語系統 |
孤立した言語
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| 言語コード | |
| ISO 639-3 | bsk |
| 消滅危険度評価 | |
| Vulnerable (Moseley 2010) | |
ブルシャスキー語(ブルシャスキーご、Burushaski)は、パキスタン北部に位置するカラコルム山脈及びヒンドゥークシュ山脈の一部で使用されている孤立した言語である。ブルショー人によって話される。
パキスタンギルギット・バルティスタンのフンザ-ナゲル地区のフンザ谷、ナゲル谷、更にギズル地区のヤスィン谷やイシュコマン谷で用いられており、同州の中心都市であるギルギットにもブルシャスキー語を使用できる者は存在する。現在ではフンザを中心とした広域で共通語としての地位を確保している。ブルシャスキー語の話者人口は約4万人とも10万人とも報告されている。
他のいかなる言語とも関連性が証明されておらず、おそらくは、ドラヴィダ人やアーリア人の相次ぐ侵入によってほとんど消滅してしまった、先史時代の言語集団の末裔であろうと考えられている。借用語はウルドゥー語や英語、古くはペルシア語から多く取り入れている。ウルドゥー文字を基にして同人的に考案されたブルシャスキー文字も存在するが、一般には使用されていない。
ブルシャスキー語は、無標の語順が主語‐目的語‐動詞である膠着的な能格言語である。音素として顕著なのは反り舌音の多さである。ブルシャスキー語はきわめて複雑な動詞形態論を有し、名詞は四つの名詞クラスに分類され、五つの格で屈折する。とりわけ動詞形態論は、ブルシャスキー語を類型的にエニセイ語族および北コーカサス語族ならびにバスク語に類似する一方で、音韻論は類型的にむしろ隣接するダルド語群と類似する。語彙的にはブルシャスキー語は非常に独特であり、語彙をインド・ヨーロッパ語的に解釈しようとする近年の試みは説得力がないと見なされている。
方言
ブルシャスキー語は大きく二つに西ブルシャスキー語と東ブルシャスキー語に分けられ、西ブルシャスキー語はヤスィン、東ブルシャスキー語はフンザ、ナゲルの2つの大方言がある。基本語彙では、ナゲル方言とフンザ方言には約95%、ヤスィン方言とフンザ方言には約70%の語彙類似性がある。フンザ方言が最も語彙保存率が高く、ナゲル方言にはシナー語から、ヤスィン方言にはコワール語からの借用語が比較的多く見受けられる。吉岡 (2022)では、フンザ方言に山手方言、河岸方言(アリアバード方言など・ガネシ方言)、ナゲル方言にナゲル谷方言、スリナガル方言を設けている。
狭くはフンザ方言のみをブルシャスキー語と呼び、ナゲル方言にはカジュナー語(Khajunaa)、ヤスィン方言にはワルチクワール語(Werchikwar)という別名がある。これらはそれぞれ順に、シナー語、コワール語に由来した言語名である。一部でブルシャスキー語の別名としてミシャスキー語(Mishaski)という名称が挙げられていることがあるが、これはブルシャスキー語で「我々の言葉(で)」という単語であり、言語名として捉えるのは誤解である。
社会言語学的状況
ブルシャスキー語の話者であるブルショー人は、北パキスタンのギルギット地域の北西部に居住している。すなわち、フンザ川の両側に位置するフンザおよびナゲル地域、ならびにそこから100キロメートル離れた辺鄙なヤスィン渓谷である。フンザ川の両側で話されるフンザ方言およびナガル方言はごくわずかな相違しか示さないが、これに対してヤスィン渓谷で話されるヤスィン方言は、フンザ方言およびナゲル方言から音声的、語彙的、部分的には形態的にも明確に異なる。フンザ・ナゲル方言話者とヤスィン方言話者との間の相互理解度はさまざまに評価されており、話者自身の判断は「完全に」から「むしろ低い」まで揺れ動く[1]。相互理解は対称的ではないようである。ヤスィン方言話者は、逆の場合よりも、より威信の高いフンザ・ナゲル方言を理解する傾向がある。フンザ・ナゲル方言のより高い威信は、その言語領域が主要交通幹線であるカラコルム・ハイウェイに直接面した「開放的な」立地にあることによって説明される一方で、ヤスィン地域は到達が困難な、辺鄙な側谷に位置している。
系統的に孤立したブルシャスキー語は、その語彙および形態において世界の他のすべての言語と異なるだけでなく、類型的にも非常に独特であり、動詞および名詞形態論はとりわけ複雑なである。隣接するダルド語群(シナー語・コワール語)やシナ・チベット語族のバルティ語からの古い借用語に加えて、今日ではますます多くのウルドゥー語および英語の語がブルシャスキー語へ入り込んでいる。中間世代はすでに古い継承語彙の一部を失っており、若年層はもはや複雑な形態論および統語論を習得していないことが多い。教育を受けたブルショー人は自らの言語の衰退を嘆いている。それにもかかわらず、その話者数は過去十年間にわずかに増加しており、大多数のブルショー人の母語に対する態度は全体として肯定的である。彼らは、自らの子どもたちもブルシャスキー語を学び継承するであろうと考えている[2]。母語は多くのブルショー人にとって依然として好まれる意思疎通手段であり、きわめて生き生きと保たれてきた口承物語文化の担い手である。もっとも、多くのブルショー人は多言語話者であり、コワール語、シナ語、あるいはウルドゥー語も習得している。
文字・文学および教育
ブルシャスキー語は書記言語ではない。学術研究におけるその表記のために、研究者たちはラテン文字に基づくさまざまな独自の表記法を開発した。今日もっとも多く用いられている形式はヘルマン・ベルガーの表記法であり、本稿もそれに基づいている。ブルシャスキー語を書記言語へと発展させようとする慎重な試みは大きくは進展していない。隣接するダルド語群のシナー語では、ここ数十年の間にウルドゥー文字による広範な文学が成立しているのとは対照的である。ベルガーによる文献作品は、ナシルディン・フンザイの周辺からの宗教歌を収めた一巻(Diwan-i-Nasiri, Karachi 1960)、なぞなぞ集、および入門用読本である。またBackstrom 1992も「いくつかの詩と物語」について述べている[3]
これらの作品の出版には、修正されたウルドゥー文字(ペルシア・アラビア文字)が用いられたが、それはその他の場所ではまったく普及しなかった。これについてベルガーは次のように記している[4]。「この方向(=ブルシャスキー語の書記形式の発展)への真剣な努力は、実際的なことのみに向けられた部族の精神性においては、将来においてもほとんど期待されないであろう。」これに対してバックストロムは次のように述べている[5]。フンザ方言話者は自らの言語によるわずかな文書作品に大いに関心を示し、それらを実際に受け取っていたのに対し、ナガルおよびヤスィン方言の人々は調査においてこの文献の存在についてまったく知識を持っていなかった。もっとも、調査されたブルショー人の多くは、自らの言語を読み書きできることへの関心を強調し、ブルシャスキー語による文学――とりわけ抒情詩、歴史的および宗教的記述――の制作を歓迎するであろうと述べた。
2023年2月になって、すべての方言のための文字の標準化について合意が成立し、それはナショナル・カリキュラム・カウンシルによって採用された[6]。
アーガー・ハーン財団の支援によってよく組織され、ほぼすべての子どもが通っているフンザおよびヤスィン渓谷の学校教育はウルドゥー語で行われており、少なくとも若い世代のブルショー人は二言語話者である。ブルシャスキー語は学校において授業言語でも科目でもない。しかしバックストロムによれば、調査したたブルショー人の半数は、ブルシャスキー語が授業言語である学校に自らの子どもを通わせたいと表明した[7]。しかし今日に至るまで実現に至っていない。
研究史
ブルシャスキー語の研究は19世紀半ば頃に、イギリス人旅行者A. カニンガムおよびG. W. ヘイワードによる二つの信頼性の低い語彙表から始まる。それらからは、当時の言語が今日のものとほとんど異なっていなかったことがわかる。ブルシャスキー語研究における最初の学術的段階は、19世紀末のG. W. ライトナーおよびJ. ビダルフの業績である。次の重要な貢献は、D. L. R. ロリマーの『The Burushaski Language』1935–38年であった。それは大規模な語彙集と東ブルシャスキー語の文法を含んでおり、60年間にわたって使用された。比較してもっとも重要な近年の業績はヘルマン・ベルガーによるものであり、彼は西ブルシャスキー語ヤスィン方言(1974年)および東ブルシャスキー語フンザ・ナゲル方言(1998年)の文法と辞書を包括的に分析し提示した。彼の業績はすべて集中的な自身の現地調査に基づいている。21世紀に入ってからは、東ブルシャスキー語フンザ方言を扱ったYoshioka (2012)、同スリナガル方言を扱ったMunshi (2019)などが現れている。
| 言語/方言名 | |||
|---|---|---|---|
| 東ブルシャスキー語 | フンザ方言 | フンザ方言 | Lorimer, D. L. R. (1935-1938)、Berger, Hermann. (1998) |
| ナゲル方言 | ナゲル谷方言 | Berger, Hermann. (1998)、Yoshioka, Noboru (2012) | |
| スリナガル方言 | Berger, Hermann. (1998)、Munshi, Sadaf (2019) | ||
| 西ブルシャスキー語 | ヤスィン方言 | Berger, Hermann. (1974) | |
他の語族との系統関係
孤立した言語であるブルシャスキー語だが、既知の語族に分類できないすべての言語と同様に、他の言語または言語群と遺伝的に結びつけようとする試みがなされてきた。一部でエニセイ語族との関係が議論されている。仮説段階の大語族であるデネ・コーカサス語族にも含まれている。こういった他の言語との類縁関係を探る試みは、他の多くの孤立した言語に対してもなされるが、他の言語の例にもれずブルシャスキー語でも成功していない。
デネ・コーカサス仮説
とりわけバスク語および北コーカサス諸語との関連が優先された。さらに広い枠組みを引くものとして、例えばブラジェクはブルシャスキー語を仮説的な大語族であるシナ・コーカサス大語族またはデネ・コーカサス大語族に位置づけている[9]。これらの大語族はシナ・チベット語族のほかに、いわばユーラシアの残存諸言語、すなわちバスク語、北コーカサス語族、フルリ語、ウラルトゥ語、シュメール語、エニセイ語族、ニハリ語、を含み、拡張版では北アメリカのナ・デネ語族も含む。これらすべての仮説はこれまでほとんど真剣な承認を得ていない。証明のために持ち出された語彙資料[10]は、ほとんどの研究者の見解では、厳密な検証に耐えないからである。
エニセイ仮説
上記のより包括的なデネ・コーカサス仮説の一部として解釈しうる近年の研究として、George van Driem (2001)[11]は、ブルシャスキー語とエニセイ語族の一言語であるケット語とのあいだに、密接な類型的関係のみならず、動詞形態論(とくに人称接頭辞)における実質的な関係があると指摘する。彼はそこからカラスク語族を構築し、エニセイ語族とブルシャスキー語の二つから成るものであるとする。彼はまた、この仮説的な言語的単位と、まさにカラスク文化という先史時代の中央アジア文化との関連も見ている。紀元前2千年紀における相反する移動運動の結果として、今日のエニセイ人はシベリアへ、ブルショー人はカラコルムへ到達したとされる。ブルショー人の移動はその際、長い期間インド・アーリア人のダルド集団と並行して進行したため、ダルド語からの多数の初期借用語が説明されうる。その場合、ブルシャスキー語はインド・アーリア語以前にインド地域で話されていた言語ではないことになる。その移住は紀元前2千年紀におけるインド・アーリア人の移住と時間的に並行して進行し、現在の居住地域への到達はおそらく紀元前1千年紀に位置づけられる。語彙的には、エニセイ語族とブルシャスキー語との潜在的な系統関係はこれまでほとんど裏付けられていない。提案された形態論的対応もまた論争がある。
インド・ヨーロッパ仮説
いくつかの論文においてイリヤ・チャシュレは、ブルシャスキー語とインド・ヨーロッパ語族との遺伝的関係を証明しようと試みた[12]。この研究では、語彙における類似のみならず、とりわけ古代バルカンのインド・ヨーロッパ語族であるフリュギア語およびトラキア語との形態論的類似が指摘されている。しかしこれに対しては、ブルシャスキー語が例えば人称代名詞 *h₁eǵ(-oH/Hom)/*me-「私/私を」および *tuH/te-「あなた/あなたを」といったインド・ヨーロッパ語のきわめて基本的な形態素を有していないことを指摘しなければならない。(その代わりにブルシャスキー語は ja(dzha)「私」および能格 go, gu「あなた」を有する。北コーカサス語族の *zō(n)「私」および *uō(n)「あなた」を参照)チャシュレが挙げる語彙比較の大部分は「基本語彙」ではなく、文化語彙に関わるものである。これは民族集団間の接触については多くを語りうるが、遺伝的関係については何も語らない。
語彙における確かに存在する類似は、ブルショー人とインド・ヨーロッパ系、とりわけダルド系民族との歴史的に空間的に密接な接触の結果であると考えられる。現在の知識状況に照らせば、インド・ヨーロッパ語族との遺伝的関係は排除されうる。とりわけブルシャスキー語の類型はインド・ヨーロッパ諸語と根本的に異なり、しかし北コーカサス語族およびエニセイ諸語とは確かに共通点を有しているからである。チャシュレのインド・ヨーロッパ仮説には、インド・ヨーロッパ語学においても、ブルシャスキー語の研究者においても、いかなる支持も存在しない。
言語学的特徴
ブルシャスキー語は膠着性が強く、語順は自由度が高いもののSV/AOVを専好する主要部後置型のpro-drop言語である。格関係が接尾辞で示され、絶対格、能格、属格(斜格)、与格、奪格に加えて、二次格として10以上の場所格がある。格配列は能格言語であり、意味上の未来対非未来と人称で部分的に分裂(分裂能格)している。名詞クラスをヒト男性・ヒト女性・具象物・抽象物の4つに分ける名詞体系と、形態素が入りうる11のスロット体系をもつきわめて複雑な動詞体系を持つ。
本稿の記述
本稿の記述は、音素目録は西ブルシャスキー語ヤスィン方言を扱ったGrune (1998)の記述に従うが、それ以外の文法に関する諸節は東ブルシャスキー語のフンザ・ナゲル方言を扱ったHermann Berger (1998)を参照する。加えて、東ブルシャスキー語のフンザ方言を扱ったYoshioka (2015)も適宜参照する。
音韻論
音節構造
東ブルシャスキー語フンザ方言では、音節構造は (C1(C2))V(C3(C4))の構造を持つ。二重母音は持たない。 C1C2の子音クラスターは語頭に限られ、C3C4の子音クラスターは語頭に限られる。
音素目録
子音
| 両唇音 | 歯茎音 | 後部歯茎音 | そり舌音 | 軟口蓋音 | 口蓋垂音 | 声門音 | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 無声音 | 有気音 | 有声音 | 無声音 | 有気音 | 有声音 | 無声音 | 有声音 | 無声音 | 有気音 | 有声音 | 無声音 | 有気音 | 有声音 | 無声音 | 無声音 | |
| 破裂音 | p | pʰ (ph) | b | t | tʰ (th) | d | ʈ (ṭ) | ʈʰ (ṭh) | ɖ (ḍ) | k | kʰ (kh) | g | q | |||
| 鼻音 | m | n | ŋ (ń) | |||||||||||||
| ふるえ音 | r | |||||||||||||||
| 摩擦音 | s | z | ʃ (š) | ʒ | ʂ (ṣ) | ʐ (ẓ) | x | ɣ (ġ) | h | |||||||
| 破擦音 | t͡s (ċ) | t͡ʃ (ċh) | ʈʂ (ćh) | |||||||||||||
| 接近音 | j | |||||||||||||||
| 側面接近音 | l | w[13] | ||||||||||||||
異なる場合には、音素のIPA表記の後に括弧内でBerger 1998の表記が示されている。これはブルシャスキー語(フンザおよびナゲル方言)の標準文法および参照文法である。この表記は本記事においても用いられる。ベルガーは示された音素に加えて ś、ć および ćh も挙げており、これらを次のように記述している[14]。ś は硬口蓋的歯擦音であり、/s/ を同時に硬口蓋的、すなわち i の位置で発音することによって生じる。音響的には、それは [ʃ]と [s]の間に位置するものとして記述できる。それに対応する破擦音 ć および ćh は、そり舌閉鎖音と ś から構成される(ṭ + ś、ṭ + ś + h)。ć はイタリア語 cinque「五」の語頭子音と比較することができる。
母音
| 前舌母音 | 中舌母音 | 後舌母音 | |
|---|---|---|---|
| 狭母音 | i | u | |
| 中央母音 | e | o | |
| 広母音 | a |
ブルシャスキー語の五つの母音は /a, e, i, o, u/ である。それぞれ短母音と長母音として現れ、長母音はさらに区別されうる。長母音はベルガーの表記では重ね書きによって/ā/ は aa などで表される。彼はこれによって、長母音が音韻論的に二つの同一の短母音から構成されるものとしてみなされなければならないというブルシャスキー語の特性を考慮している[15]。例外的な場合には母音は鼻母音化することもあり、その際ベルガーは ã などと記す。
アクセント
ブルシャスキー語は自由な弁別的アクセントを有し、それは強勢の置かれた音節の調音的強化として現れ、したがってドイツ語の強勢アクセントにおおむね対応する。アクセントは弁別的であり、すなわちその位置は意味に関与する。例えば báre「谷の」- baré「見よ!」; ḍuḍúr「アンズの一種」- ḍúḍur「小さな穴」。また動詞パラダイムの内部においてもアクセント位置は形態を区別しうる。アクセントは多音節語においてのみ記される。多音節語から成る複合語においてはアクセントは保持されるが、二つの構成要素のうち一方では副次的アクセントに弱められる。
名詞形態論
ブルシャスキー語は文法範疇として、4つの名詞クラス、2つの数、5つの文法格を区別する。
名詞クラス
ブルシャスキー語には一般に四つの名詞クラスがある。
- m > 男性の人間、神々および精霊
- f > 女性の人間および精霊
- x > 動物、「可算」物体
- y > 抽象物、液体、「不可算」物体
略号 h(human)は m クラスと f クラスの総称として用いられ、hx は m・f・x クラスの総称である。x クラスの名詞は典型的に可算の非人間的存在や物を指し、例えば動物、果実、石、卵、貨幣などである。これに対し y クラスの名詞は通常、不可算の非人間的存在や物体を指し、例えば米、液体、粉状物質、火、水、雪、羊毛などである。
しかし、これらの対応は一般的に妥当するわけではなく、ha「家」など可算物が y クラスに属することもあり得る。また、わずかな意味の違いにより x と y の両方になり得る語も存在する。例えば bayú は x クラスでは「塊の塩」を意味し、y クラスでは「粉状の塩」を意味する。果樹は集合体として把握され y クラスに属し、その果実は可算単位として x クラスに属する。同一の物体が、それが作られている素材に応じて x または y として扱われることもあり、この場合例えば石や木は x、金属や皮革は y とされる。冠詞、形容詞、数詞およびその他の属性語は、それが限定する名詞の名詞クラスと一致する。
数
ブルシャスキー語の名詞は単数と複数の二つの数をもつ。単数は無標である。複数は接尾辞によって標示され、通常は名詞のクラスに依存する。
- h クラス > 通常の複数接尾辞:-ting, -aro, -daro, -taro, -tsaro
- h および x クラス > 通常の複数接尾辞:-o, -išo, -ko, -iko, -juko; -ono, -u; -i, -ai; -ts, -uts, -muts, -umuts; -nts, -ants, -ints, -iants, -ingants, -ents, -onts
- y クラス > 通常の複数接尾辞:-ng, -ang, -ing, -iang; -eng, -ong, -ongo; -ming, -čing, -ičing, -mičing, -ičang(ナゲル方言)
いくつかの名詞は二つまたは三つの異なる複数接尾辞もち、他のものは特別な接尾辞なしに複数形のみで現れる。例えば bras「米」、gur「小麦」、bishké「動物の毛」(複数形のみをもつplural tantum絶対複数)である。さらに他のものは単数と複数で同一の形をもつ。例えば hagúr「馬(単複同形)」である。形容詞は独自の複数接尾辞をもち、その使用は被修飾名詞のクラスに依存する。例えば burúm「白い」は x 複数では burúm-išo、y 複数では burúm-ing である。
| 意味 | クラス | 単数 | 複数 |
|---|---|---|---|
| ワジール、大臣 | m | wazíir | wazíirting |
| 男 | m | hir | hirí |
| 女 | f | gus | gushíngants |
| 少女、未婚女性 | f | dasín | dasíwants |
| 犬 | x | huk | hukái |
| クルミ | x | tilí | tilí |
| クルミの木 | y | tilí | tiléng |
格
ブルシャスキー語は能格言語である。5つの一次格をもち、さらに位置を示す10以上の場所格を持つ。
一次格
| 格 | 接尾辞 | 機能 |
|---|---|---|
| 絶対格 | 無標 | 自動詞の主語(行為者)および他動詞の直接目的語(被動者) |
| 能格 | -e | 他動詞の主語(行為者) |
| 斜格(属格) | -e; -mo(f クラス) | 属格;二次格語尾の基礎(下記参照) |
| 与格 | -ar, -r | 与格、向格 |
| 奪格 | -um, -m, -mo |
複数形では、格接尾辞は複数接尾辞に付加される。例えば Huséiniukutse「フサインの人々」(能格複数)である。属格語尾は f クラス単数においてのみ mo であり、それ以外では常に -e(すなわち能格語尾と同一)である。与格語尾-ar, -rは f クラス単数では同様に斜格に付加され、それ以外では絶対格に付加される。例:
- hir-e「男の」、gus-mo「女の(属格)」
- hir-ar「男に」、gus-mu-r「女に(与格)」
属格はそれが関係する名詞の前に置かれる。Hunzue tham「フンザのミール」。
二次格
二次格の語尾は、二次格接尾辞と主要語尾 /-e/, /-ar/, /-um/ の一つから形成される。このとき /-e/ は位格(Locativ:「どこにおいて?」)、/-ar/ は終点格(Terminativ:「どこへ向かって?」)、/-um/ は奪格・分離格(Ablativ-Separativ:「どこから?」)を表す。標識とその基本的意味は次のとおりである。
- /-ts-/「…に」
- /-ul-/「…の中に」
- /-aṭ-/「…の上に;…とともに」
- /-al-/「…のそばに」(フンザ方言のみ)
そこから次の「複合」または二次格が生じる。
| 格標識 | 位格(Locative, Locativ) | 終点格(Dative, Terminativ) | 分離格(Ablative, Separativ) |
|---|---|---|---|
| -ts- | -ts-e「…に」 | -ts-ar「…へ」 | -ts-um「…から離れて」 |
| -ul- | -ul-e「…の中に」 | -ul-ar「…の中へ」 | -ul-um「…の中から外へ」 |
| -aṭ- | -aṭ-e「…の上に;…とともに」 | -aṭ-ar「…の上へ」 | -aṭ-um「…の上から下へ」 |
| -al-(フンザ方言のみ) | -al-e「…のそばに」 | -al-ar「…へ」 | -al-um「…から離れて」 |
規則的な語尾 /-ul-e/ および /-ul-ar/ は古風であり、今日では通常 /-ul-o/ または /-ar-ulo/ によって置き換えられている。
代名詞接頭辞及び代名詞
身体部位および親族名称を表す名詞は、ブルシャスキー語では義務的に代名詞接頭辞を伴って現れる。したがって、ブルシャスキー語では単に「母」や「腕」と言うことはできず、「私の腕」、「あなたの母」、「彼の父」などと言う必要がある。例えば語根 mi は「母」を意味するが、単独では現れない。その代わりに次のようになる。
- i-mi「彼の母」、mu-mi「彼女の母」(3f 単数)、u-mi「彼らの母」(3h 複数)、u-mi-tsaro「彼らの母たち」(3h 複数)。
代名詞または人称接頭辞は、所有者の人称、数、そして三人称では名詞クラス(上記参照)に従う。基本形の概要は以下。
| 人称/名詞クラス | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 一人称 | a- | mi-, me- |
| 二人称 | gu-, go- | ma- |
| 三人称 mクラス | i-, e- | u-, o- |
| 三人称 fクラス | mu- | u-, o- |
| 三人称 xクラス | i-, y- | u-, o- |
| 三人称 yクラス | i-, e- | i-, e- |
ブルシャスキー語の人称代名詞は三人称において遠称と近称の形を区別する。例えば khin「彼、この人」(ここ・近く)であるが、「彼、あの人」(向こう・遠く)では in となる。また、斜格にはさらにいわゆる短形が存在する[16]。
数詞
ブルシャスキー語の数体系は二十進法である。例えば、20はaltar、40はalto-altar(2×20)、60はiski-altar(3×20)などである。基数は1 hin(またはhan, hik)、2 altán(またはaltó)、3 iskén(またはuskó)、4 wálto、5 čundó、6 mishíndo、7 thaló、8 altámbo、9 hunchó、10 tóorumo(またはtoorimiおよびturma)、100 thaである。
動詞形態論
ブルシャスキー語の動詞形態論はきわめて複雑で形態が豊富である。多くの音法則的変化(同化、縮約、アクセント移動)がほとんどすべての動詞を形態論的に独自のものにしている。ここではいくつかの基本原理のみを取り上げることができる。
ブルシャスキー語の定形動詞形は、次の範疇を形成する:
| 範疇 | 可能な形 |
|---|---|
| 時制/アスペクト | 現在、未来、未完了過去、完了、過去完了 |
| 法 | 条件法、三つの希求法、命令法、Konativ |
| 数 | 単数、複数 |
| 人称 | 1人称、2人称および3人称(命令法では2人称のみ) |
| 名詞クラス | m, f, x および y(3人称のみ) |
多くの他動詞では、主語に加えて直接目的語も人称接頭辞によって標示され、これらもまた数、人称および名詞クラス(3人称のみ)の範疇を有する。すべての動詞は否定形を持ち、いくつかの自動詞は形態論的に二次的な他動形を形成しうる。不定形は、時制および法を除く定形のすべての範疇を有する。不定形は助動詞とともに迂言的な形を形成する。
動詞の11のスロット
すべての動詞形は、複雑で規則的な位置体系によって記述されうる。Bergerは合計11のスロットを区別するが、これらはすべてが一つの動詞形に占められるとは限らない。いくつかの位置は代替的である(下でa/b/cによって示す)。動詞語幹は五番目のスロットを占め、その前に接頭辞が入る四つのスロットがあり、その後に接尾辞が入る六つのスロットがある。
| 語根からの位置 | -4 | -3 | -2 | -1 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | (6) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 接辞等の名称 | 否定 NEG |
完結 PERS |
人称 PERS |
使役 CAUS |
語根 ROOT |
複数 PL |
相 ASP |
人称 PERS |
法/助動 MOD/AUX |
人称/条件 PERS/COND |
|
| 接辞の機能 | 否定接頭辞 | ①接頭辞(自動詞の形成) ②接頭辞(絶対接頭辞) |
人称接頭辞:自動詞の主語、他動詞の目的語 | 二次的他動詞を形成するための 接頭辞 | 動詞語幹における複数接尾辞 | 時制標識 | 一人称単数の人称接尾辞 | ①単純語幹から m-分詞および m-希求法を形成する接尾辞 ②現在語幹から未来および条件法を形成接尾辞 ③絶対を標示する接尾辞 ④希求法および不定詞を形成する接尾辞 ⑤不定詞語尾/希求法接尾辞 |
①2人称および3人称ならびに1複の人称接尾辞 ②命令法語尾 ③現在、未完了過去、完了、過去完了を形成するための助動詞 |
名詞的屈折語尾および小辞 | |
| 接辞の主な形態 | a- oó- aú- |
①-d- (完結) ②-n- (接続分詞) |
-s- | -ya- | -č-(または š, ts…) | -a- | ①-m- ②-m- ③-s- ④-š-/-iš- ⑤-as-, -áas-/-áa- |
-a |
時制及び法の形成
時制および法の形成は、さまざまなスロットを利用してかなり複雑な方法で行われる。過去、完了、過去完了およびKonativは単純語幹から、現在、未完了過去、未来および条件法は現在語幹から形成される。これはスロット2における単純語幹の拡張(多くは -č- による)によって生じる。希求法および命令法は語幹から直接派生される。
| 文法範疇 | 形成方法 | 例 | 意味 |
|---|---|---|---|
| Konativ | 語幹 + 人称接尾辞 | her-i | 「彼は今にも泣く」 |
| 過去 | 語幹[+ 連結母音]+ m-接尾辞 + 人称接尾辞 | her-i-m-i | 「彼は泣いた」 |
| 完了 | 語幹[+ 連結母音]+ 現在の助動詞 | her-u-ba-i | 「彼は泣いたことがある」 |
| 過去完了 | 語幹[+ 連結母音]+ 過去の助動詞 | her-u-ba-m | 「彼は泣いていた」 |
| 文法範疇 | 形成方法 | 例 | 意味 | |
|---|---|---|---|---|
| 未来 | 語幹 + 現在標識[+ 連結母音 + m-接尾辞]+ 人称語尾 | her-č-i-m-i | 「彼は泣くだろう」 | |
| 現在 | 語幹 + 現在標識 + 連結母音 + 現在の助動詞 | her-č-u-ba-i | 「彼は泣いている」 | |
| 未完了過去 | 語幹 + 現在標識 + 連結母音 + 過去の助動詞 | her-č-u-ba-m | 「彼は(しばしば)泣いていた」 | |
| 条件法 | (一人称複数を除く) | 語幹 + 現在標識 + 連結母音 + m-接尾辞+ če | her-č-u-m-če | 「…は泣くだろう」 |
| (一人称複数) | 語幹 + 現在標識 + 連結母音 + 1複語尾+ če | her-č-an-če | 「私たちは泣くだろう」 | |
| 文法範疇 | 形成方法 | 例 | 意味 | |
|---|---|---|---|---|
| áa-希求法 | 語幹 + áa | her-áa | 「…が泣きますように」 | |
| m-希求法[18] | 語幹 + [連結母音]+ m-接尾辞 | her-u-m | 「…が泣きますように」 | |
| š-希求法 | 語幹 + (i)š + 人称語尾 | her-š-an | 「彼らが泣きますように」 | |
| 命令法 | 単数 | 語幹 (+ 語尾強勢動詞では é) | her | 「泣け!」 |
| 複数 | 語幹 + in | her-in | 「泣け!」 | |
主語および目的語の標示
動詞形における主語および目的語の標示は、スロット-2、3および5に現れる人称接頭辞および接尾辞によって、次のように行われる。
| 接辞 | スロットの位置 | 機能 |
|---|---|---|
| 接頭辞 | -2 | 他動詞における直接目的語、自動詞における主語 |
| 接尾辞 | 3/5 | 他動詞および自動詞における主語 |
人称接頭辞は、名詞に付く人称接頭辞(身体部位および親族名称では義務的、上記参照)と同一である。接頭辞(スロット-2)および接尾辞(スロット3および5)の形は、以下の表に簡略化してまとめられる。
| 人称/ 名詞クラス |
単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 一人称 | a- | mi- |
| 二人称 | gu- | ma- |
| 三人称 m | i- | u- |
| 三人称 f | mu- | u- |
| 三人称 x | i- | u- |
| 三人称 y | i- | i- |
| 人称/ 名詞クラス |
単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 一人称・二人称 | -a | -an |
| 三人称 m | -i | -an |
| 三人称 f | -o | -an |
| 三人称 x | -i | -ie |
| 三人称 y | -i | -i |
以下に、接頭辞と接尾辞の相互作用を説明するため、他動詞 phus「縛る」の過去形の例を示す。スロットの位置は[-2]-[0]-[3]-[4]-[5]である。
- i-phus-i-m-i > 彼は彼を縛った
- mu-phus-i-m-i > 彼は彼女(f)を縛った
- u-phus-i-m-i > 彼は彼ら(複数 hx)を縛った
- mi-phus-i-m-i > 彼は私たちを縛った
- i-phus-i-m-an > 私たちは/あなたたちは/彼らは彼を縛った
- mi-phus-i-m-an > あなたたちは/彼らは私たちを縛った
- i-phus-i-m-a > 私は/あなたは彼を縛った
- gu-phus-i-m-a > 私はあなたを縛った
人称接辞は、名詞が主語または目的語の役割を担う場合にも用いられる。例:hir i-ír-i-mi「その男は死んだ」。自動詞では、主語機能が接頭辞と接尾辞の双方によって、すなわち二重に標示されることがある。
- gu-ir-č-u-m-a「あなたは死ぬだろう」(未来)
- i-ghurts-i-m-i「それは沈んだ」(過去)
人称接頭辞は、すべての動詞およびすべての時制に現れるわけではない。動詞によって人称接頭辞を常に用いないもの、常に用るもの、特定の条件下でのみ用いるものが存在する。自動詞において人称接頭辞は、しばしば主語の意図的行為を表し、接頭辞を伴わない形は主語の意志によらない出来事を示す。
- hurúţ-i-m-i「彼は(自ら)座った」(接頭辞なし、意志的行為)
- i-ír-i-m-i「彼は死んだ」(接頭辞あり、非意志的出来事)
- ghurts-i-mi「彼は自ら水中に入った:彼は潜った」(接頭辞なし、意志的行為)
- i-ghurts-i-m-i「彼は意図せず水中に沈んだ:彼は溺れた」(接頭辞あり、非意志的出来事)
d-接頭辞
いくつかの動詞は、基礎形と並んで d-接頭辞(スロット-3)を伴って現れ、この接頭辞は子音の前で「調和的」母音を伴って拡張される。この d-形成の正確な意味機能は解明されていない。一次的他動詞に対して、d-接頭辞は、常に人称接頭辞を伴わずに、規則的な自動詞を形成する。
- i-phalt-i-mi「彼はそれをこじ開けた」(他動)
- du-phalt-as「開く、爆発する」(自動)
東ブルシャスキー語フンザ方言を扱ったYoshioka (2012:280)では、逆使役化(anticausative)や結果化(resultative)として理解されるべきとしている。
統語論
単文
能格言語であるブルシャスキー語は、他動詞の主語は能格(語尾 -e)で標示し、自動詞の主語および他動詞の直接目的語は無標示の絶対格である。
文成分の一般的な語順は SOV、すなわち主語‐目的語‐述語であり、目的語を持たない二項文では SV である。これについて二つの注釈付き例を挙げる。
例1 hír-e gus mu-yeéć-imi「その男はその女を見た」
述語は他動詞であるため、主語 hír-e は能格、目的語 gus は無標の絶対格である。動詞の人称接頭辞 mu-は目的語を標示し、名詞クラスおよび数(f, 単数)においてそれと一致する。人称接尾辞 -imi は主語を標示し、名詞クラスおよび数(m, 単数)においてそれと一致する。
例2 hir i-ír-imi「その男は死んだ」
述語は自動詞であるため、主語 hir は無標の絶対格である。動詞の人称接頭辞 i- は、他動構文とは対照的に、ここでは主語を標示し、名詞クラスおよび数(m, 単数)と一致する。人称接尾辞 -imi もまた主語を標示し、名詞クラスおよび数と一致する。この自動文にみられる主語指示の冗長性は、多くの能格言語において観察される。
定形動詞は主語と人称において、また(3人称においては)名詞クラスにおいても一致する。異なる名詞クラスを持つ複数の主語がある場合、通常は x クラスの形が代表して用いられる。
脚注
- ↑ P. C. Backstrom: Burushaski. In: P. C. Backstrom, C. F. Radloff (Hrsg.): Languages of Northern Areas. Sociolinguistic Survey of Northern Pakistan. Band 2, National Institute of Pakistani Studies, Quaid-i-Azam University, Islamabad 1992, S. 45.
- ↑ P. C. Backstrom: Burushaski. In: P. C. Backstrom, C. F. Radloff (Hrsg.): Languages of Northern Areas. (= Sociolinguistic Survey of Northern Pakistan. Vol. 2). National Institute of Pakistani Studies, Quaid-i-Azam University, Islamabad 1992, S. 48–49.
- ↑ P. C. Backstrom: Burushaski. In: P. C. Backstrom, C. F. Radloff (Hrsg.): Languages of Northern Areas. (= Sociolinguistic Survey of Northern Pakistan. Vol. 2). National Institute of Pakistani Studies, Quaid-i-Azam University, Islamabad 1992, S. 49.
- ↑ Hermann Berger: Die Burushaski-Sprache von Hunza und Nager. Band I, Harrassowitz, Wiesbaden 1998, S. 5.
- ↑ P. C. Backstrom: Burushaski. In: P. C. Backstrom, C. F. Radloff (Hrsg.): Languages of Northern Areas. (= Sociolinguistic Survey of Northern Pakistan. Vol. 2). National Institute of Pakistani Studies, Quaid-i-Azam University, Islamabad 1992, S. 49.
- ↑ Standard script for all dialects of Burushaski language approved, Pamir Times 2023-02-03
- ↑ P. C. Backstrom: Burushaski. In: P. C. Backstrom, C. F. Radloff (Hrsg.): Languages of Northern Areas. (= Sociolinguistic Survey of Northern Pakistan. Vol. 2). National Institute of Pakistani Studies, Quaid-i-Azam University, Islamabad 1992, S. 49.
- ↑ 吉岡 (2022:187-189)
- ↑ Václav Blažek: Lexica Dene-Caucasia. In: Central Asiatic J. vol. 39, 1995, S. 11–50, 161–164.
- ↑ 以下の語彙など 目、へそ、羽、翼、葉、日、兄/姉妹、食べる、聞く、ならびに否定、誰、何、私、あなた
- ↑ George van Driem: The Languages of the Himalayas. Brill, Leiden 2001, S. 1177–1205.
- ↑ Ilija Čašule: Burushaski as an Indo-European Centum Language. (= Languages of the World. 38). Lincom Europa, München 2009.
- ↑ 半母音 w は両唇的に共調音される。硬口蓋での軽い狭窄(軟口蓋的調音)のほかに、音の発音の際に唇の円唇化(両唇的調音)が起こる。
- ↑ Hermann Berger: Die Burushaski-Sprache von Hunza und Nager. 3 Bände. Harrassowitz, Wiesbaden 1998, S. 22.
- ↑ Hermann Berger: Die Burushaski-Sprache von Hunza und Nager. 3 Bände. Harrassowitz, Wiesbaden 1998, S. 14–16.
- ↑ Hermann Berger: Die Burushaski-Sprache von Hunza und Nager. 3 Bände. Harrassowitz, Wiesbaden 1998, S. 78–92.
- ↑ Yoshioka (2012:103)
- ↑ 格言などのみに現れる気和得て頻度の低い形式 Yoshioka (2022:192)
関連項目
参照文献
- Luca Alfieri: Is Burushaski an Indo-European Language? On a Series of Recent Puiblications by Professor Ilija Čašule. In: The Journal of Indo-European Studies 48 (2020), S. 1–20
- G. D. S. Anderson: Burushaski. In: K. Brown, S. Ogilvie (Hrsg.): Concise Encyclopedia of Languages of the World. Elsevier, Amsterdam u. a. 2009.
- Peter Backstrom: Burushaski. In: Languages of Northern Areas. (= Sociolinguistic Survey of Northern Pakistan. Band 2). Islamabad 1992. (Reprint: 2002)
- Hermann Berger: Die Burushaski-Sprache von Hunza und Nager. 3 Bände: 1. Grammatik. 2. Texte mit Übersetzungen. 3. Wörterbuch. Harrassowitz, Wiesbaden 1998.
- Hermann Berger: Das Yasin-Burushaski (Werchikwar). Grammatik, Texte, Wörterbuch. Harrassowitz, Wiesbaden 1974.
- Václav Blažek: Lexica Dene-Caucasia. In: Central Asiatic J. vol. 39, 1995, S. 11–50, 161–164. (Wortgleichungen von Burushaski mit Baskisch, kaukasischen und jenisseischen Sprachen, Sinotibetisch und Na-Dené)
- Ilija Čašule: Burushaski as an Indo-European „Kentum“ language. (= Languages of the World. 38). Lincom Europa, München 2009. (Äußerst umstrittene genetische Einschätzung)
- Jan Henrik Holst: Advances in Burushaski linguistics. Narr, Tübingen 2014.
- Jan Henrik Holst: Die Herkunft des Buruschaski. Shaker, Aachen 2017.
- Ernst Kausen: Die Sprachfamilien der Welt. Teil 1: Europa und Asien. Buske, Hamburg 2013, ISBN 978-3-87548-655-1. (Kapitel 12)
- David Lockhart Robertson Lorimer: The Burushaski Language. Band 1: Introduction and Grammar. Band 2: Histories. Band 3: Dictionary. Aschehoug, Oslo 1935.
- Yves Charles Morin, Etienne Tiffou: Dictionnaire complémentaire du bouroushaski de Yasin. (= Etudes bouroushaski. 2). SELAF # 304, Peeters/SELAF, Paris 1989. (Ergänzung zu Berger und Tiffou)
- Etienne Tiffou, Jürgen Pesot: Contes du Yasin - Introduction au bourou du Yasin. (= Etudes bouroushaski. 1). SELAF # 303, Peeters/SELAF, Paris 1989. (Weiterführung aufbauend auf der Grammatik von Berger)
- George Van Driem: The Languages of the Himalayas. Brill, Leiden 2001.
- Stephen Willson: Basic Burushaski Vocabulary. (= Studies in Languages of Northern Pakistan. Band 6). Islamabad 1999.
- Stephen Willson: A Look at Hunza Culture. (= Studies in Languages of Northern Pakistan. Band 3). Islamabad 1999.
- Yoshioka Noboru (2012): “A Reference Grammar of Eastern Burushaski”. Unpublished Ph.D. dissertation, Tokyo University of Foreign Studies.
- Yoshioka Noboru (2015): Hunza Burushaski. Grammatical Sketches from the Field 2: 143-178.
- 吉岡乾 (2022) 『ブルシャスキー語の文法書について (Reference Grammar on Burushaski)』 参照文法書研究 (13): 183-199.
外部リンク
- Ethnologue report for language code bsk - エスノローグ
- LL-Map
- MultiTree
- 吉岡乾『A reference grammar of eastern Burushaski』東京外国語大学〈博士(学術) 甲第158号〉、2012年。CRID 1110001310267720448。 doi:10.15026/72148。 NAID 500000569886。
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