ウラル・シベリア語族とは? わかりやすく解説

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ウラル・シベリア語族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/07 02:26 UTC 版)

ウラル・シベリア語族
(仮説段階)
話される地域 ユーラシア極北
言語系統 提唱中の語族
下位言語
Glottolog None

ウラル・シベリア語族(ウラル・シベリアごぞく、Uralo-Siberian languages)はウラル語族とシベリアの諸言語のいくつかを含む、仮説として提案されている語族ウラル語族ユカギール語チュクチ・カムチャツカ語族エスキモー・アレウト語族が含まれる。

歴史

マイケル・フォーテスキューによって1998年に最初に提案された[1]。その後様々な試みがなされている。現段階では定説には至っていない。2011年にフォーテスキューはこの語族からチュクチ・カムチャツカ語族を除いた[2]

共通の特徴

形態素

  • -t 複数
  • -k 双数
  • m- 一人称
  • t- ニ人称
  • ka 疑問代名詞
  • -n 属格

語彙

ウラル・シベリア祖語 ウラル祖語 チュクチ・カムチャツカ祖語 エスキモー・アレウト祖語
[aj(aɣ])- 'push forward' [aja]- 'drive, chase' [aj-tat]- 'chase, herd' (PC) [ajaɣ]- 'push, thrust at with pole'
[ap(p)a] 'grandfather' [appe] 'father in law' [æpæ] 'grandfather' [ap(p)a] 'grandfather'
[el(l)ä] 'not' [elä] 'not' [ællæ] 'not' (PC) [-la(ɣ])- 'not' (A)
[pit(uɣ])- 'tie up' [pitV]- 'tie' (FU) [pət]- 'tie up' [pətuɣ]- 'tie up'
[toɣə]- 'take' [toɣe]- 'bring, take, give' (FU) [teɣiŋrə]- 'pull out' [teɣu]- 'take' (PE)

(英語版より)

ホームランド

ホーテスキューはウラル・シベリア祖語は紀元前8000-6000年の中石器時代の中南シベリアの狩猟採集民により話されていたとしている。

他語族との関係

インド・ヨーロッパ語族アルタイ語族ニブフ語を本語族に含める説もある。

担い手遺伝子

ウラル・シベリア語族の担い手遺伝子はハプログループN (Y染色体)と考えられる[3]

参考文献

  • Fortescue, Michael. 1998. Language Relations across Bering Strait: Reappraising the Archaeological and Linguistic Evidence. London and New York: Cassell. ISBN 0-304-70330-3.

脚注

  1. ^ Fortescue, Michael. 1998. Language Relations across Bering Strait: Reappraising the Archaeological and Linguistic Evidence. London and New York: Cassell. ISBN 0-304-70330-3.
  2. ^ Fortescue, Michael (2011). "The relationship of Nivkh to Chukotko-Kamchatkan revisited". Lingua. 121 (8): 1359–1376. doi:10.1016/j.lingua.2011.03.001. "I would no longer wish to relate CK directly to [Uralo-Siberian], although I believe that some of the lexical evidence [...] will hold up in terms of borrowing/diffusion."
  3. ^ van Driem, G. (2014). A prehistoric thoroughfare between the Ganges and the Himalayas. In Jamir, T. & Hazarika, M. (Eds), 50 Years after Daojali-Hading: Emerging Perspectives in the Archaeology of Northeast India (pp. 60–98). New Delhi: Research India Press.

関連項目



ウラル・シベリア語族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 21:55 UTC 版)

語族の一覧」の記事における「ウラル・シベリア語族」の解説

ウラル語族ユカギール語チュクチ・カムチャツカ語族エスキモー・アレウト語族同系とする説。マイケル・ホーテスキューによって最初に提案

※この「ウラル・シベリア語族」の解説は、「語族の一覧」の解説の一部です。
「ウラル・シベリア語族」を含む「語族の一覧」の記事については、「語族の一覧」の概要を参照ください。

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