大阪・田中荘の人々
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田中初音(たなか はつね) - 富司純子 下宿屋「田中荘」の大家。あかりと生き別れになった母方の祖母。千春の母。夫を早くに亡くしている。あかりと出会った時点で67歳。千春と暮らしていた頃、田中荘の一角で「ちはる」という名のお好み焼き屋を開いていた。周囲から「いけず」と煙たがられる(本人は気にせず)ほど頑固な性格だが、根は優しい。 初対面の際、(千春の形見の)トランペットを海に投げ捨てたため、音楽を大切に思うあかりを激怒させる。20年前に家を飛び出した千春の消息を求めて村上家を訪ねるまで、千春の死や孫・あかりの存在を知らなかった。 あかりを案じ、下宿屋を閉めて土地の売却益を財産として彼女に相続させて隠居しようとするが、あかりの反対と周囲の説得により考えを改め、下宿の食卓を活用して定食屋を開業、その際に店舗との間を仕切っていた壁も取り払った。 尾道の家族(当初はあかりや真知子も。後に鉄平のみ)からは尾道の奇祭「ベッチャー祭り」にちなんで「ベッチャー」と呼ばれていた。 オープニングのクレジットでは、トメ(出演者の中で最後に記載)となっている。 西尾冬美(にしお ふゆみ) - ともさかりえ - 第9週まで・第22週 1979年9月生まれ。新潟から家出に近い状況で大阪に出る。第1週の大阪の商店街夏ライブでトランペット奏者が見つからず、イベントが中止になると騒いでいた際、千春の形見のトランペットを返しに大阪を訪れていたあかりをたまたま見つけ、イベントへ引っ張り出した。 尾道にちなんで、あかりを「おのみっちゃん」と呼んでおり、後のお好み焼き屋の店舗ブランドとなった。 モデルの「ジェシカ」とも名乗るが、実際はスーパーのチラシのモデル。その後、チラシの仕事も来なくなり、うどん屋で岡持ち運びをしていた。 貯金をしてあかりや浜勝の協力を得てショットバーの開業に動き出したが、諸事情により初音の開かずの間でのお好み焼き屋の開業に変更。しかし、あかりと共に準備中に実家(小料理屋を経営)の父親の容体が悪くなり、冬美の意志を引き継いだあかりのお好み焼き屋「おのみっちゃん」の開店を見届け、実家の小料理屋を継ぐために新潟へ帰った。 その後、大阪への家族旅行の際に8か月ぶりに「田中荘」を訪れ、大阪の人々と再会する。 滝沢薫(たきざわ かおる) - 長田成哉 実業団の駅伝選手。故障のため強豪チームを解雇され、数段格下のチーム(星村運送)に拾われた。その後、合宿所を飛び出し、あかりと同じ日に田中荘に下宿する。 かつて箱根駅伝で10人抜きをした実績を持つ。その頃を知る欽也は彼のファンである。 2009年の関西実業団対抗駅伝競走大会で区間賞を取り、翌年のひろしま男子駅伝への大阪府代表として出場が決まっていたが、直前で疲労骨折を起こして断念、引退も検討したが、あかりの励ましを受け、マラソンへの転向を決意する。その後、福岡の実業団(有明製薬)への移籍が決まり、福岡へ転居。 陸上にストイックな性格で、邪魔者を許さない主義。当初はあかりにも素っ気ない態度をとっていたが、接していくうちに心を開くようになって知らない内に恋心を抱く。その後、復帰戦優勝を条件にプロポーズするも、あかりの田中荘とおのみっちゃんへの愛情は理解しており、あかりに配慮する形で彼女を福岡に連れ帰ることは断念した。 復帰後は陸連から強化選手の指定を受け、海外遠征に出ていることになっていた。 冬美から「駅伝君」と呼ばれている影響で、鉄平からは「駅伝」、民男からは「駅伝のお兄ちゃん」と呼ばれている。 中岡徹(なかおか とおる) - 松尾諭 会社員(プログラマー)。妻と離婚後、息子と共に田中荘に下宿している。のぞみにプロポーズするも欽也に敗れる。その後民男の今後も考えて親子で田中荘を出ることを決めた。その後は定食屋となった田中荘に常連客として通っており、婚活にも励んでいる様子。 中岡民男(なかおか たみお) - 前田航基(まえだまえだ) 徹の一人息子。お好み焼き屋「おのみっちゃん」の名付け親。冬美を「年行ったお姉ちゃん」、泥棒(空き巣)疑惑がかけられた橘を「泥棒のおっちゃん」、酔いつぶれて「おのみっちゃん」に来たのぞみを「酔っぱらいのお姉ちゃん」と呼ぶなど、人を第一印象で呼ぶ癖がある。終盤で父・徹とともに田中荘を出るが、それに際して初音に味噌汁の作り方を教えてもらっていた。田中荘を出たのち中学校に進学、「おのみっちゃん」にも友達を連れて通っている。 笹井拓朗(ささい たくろう) - 神戸浩 田中荘で最も古くから暮らしている下宿人。人付き合いが苦手で、会話もぎこちないが、民男とは仲が良い。画家を目指す。絵は最近やっと1枚売れたのみで、どうやって下宿代を捻出しているかは不明とされている。 幼少期は施設で過ごしており、父親が残して行った自分の肖像画を大切にしている 10年間を田中荘で過ごしたが、田中荘から卒業して羽ばたいていく他の下宿人に触発され「外に出て思いっきり絵を描きたい」と田中荘を出る決心をする。 田中荘を出たのちは世界各地を転々として絵を描いているらしく、その際に出会ったと思われる外国人の友人を連れて「おのみっちゃん」を再訪した。 村上(小早川)のぞみ(むらかみ (こばやかわ)のぞみ) - 京野ことみ - 第17週から 初登場時点では建設会社で都市開発プロジェクトに従事し、結婚を控えている。実父を探しに、30年前に撮影された亡母(文乃、かつて神田と同じアパートの隣部屋どうし、3年前に他界)と若き日の神田の写真を持って、母がファンであった元「ちはる」の「おのみっちゃん」を訪問する。当初は神田を実父だと思い込んでいた。後に結婚が破談となり、勤めていた建設会社を退職するなどで居場所を失い、半ば強引にアルバイトとして働くようになり、初音の反対を押し切ってあかりの部屋に居候し始める。妊娠が発覚し、当初は子供嫌いを理由に産むのをためらっていたが、周囲の優しさに触れていくうちに心を開き、産む事を決意。滝沢が福岡に転居してからは滝沢の使っていた部屋を借りている。また、子供が産まれたら田中荘を出て一人で子供を育てていこうと思っていたが、中岡と欽也の双方からプロポーズを受け、紆余曲折を経て最終的に女の子(円)を出産して欽也と結婚したことにより、あかりとは義姉妹の関係になった。 頭の回転は速いが、非常に強気かつ高飛車な性格で、誰に対しても強く当たる(実際は片親で育ったという環境から素直になれないだけで、本人もその事は理解している)。当初は妊娠を心配する周囲に「人に甘えるのは嫌だ」「ほっといてよ」とつっぱねたり、ダメ出しや憎まれ口を叩いたり、難しい専門用語(主にビジネス系や経済系)を多用して、あかりや初音を唖然とさせる事もあった。
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