函館大火とは? わかりやすく解説

函館大火

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/27 10:50 UTC 版)

函館大火(はこだてたいか)とは、北海道函館市で発生した大規模火災(大火)。




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函館大火

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岡田健蔵」の記事における「函館大火」の解説

1934年昭和9年3月世界火災史に残るほどの大火災である函館大火が発生し函館図書館火災見舞われた。このとき岡田は妻イネと共に閲覧であった蔵書類をすべて書庫戻しをかけた敷物書庫への火を遮り蔵書類を守った。さらにイネ避難させた後、自らは図書館内にただ1人残り避難呼びかける部下の声に耳を貸すことなく消火奮闘した書庫前に仁王立ちになった岡田は、目や鼻が煙に襲われ、髪が焼け焦げることにも構わずバケツ振るって撒き続けた。 この岡田活躍、そして図書館鉄筋建築功を奏し函館の街の半分以上焼き尽くした大火災にもかかわらず図書館蔵書類は一切焼失することがなかった。しかし岡田の公宅は焼失したため、岡田家族は着のみ着のままとなってしまった。 火災から守られ図書館は、火災後には閲覧室などが避難所として活用された。岡田長女である岡田弘子小学4年生当時作文によれば図書館のどの部屋多く避難者がおり、まだ寒い時期北海道でも、室内昼夜ともに暖房で夏のように暖められ多く慰問品や食料届いたことで、避難者たちは元気を取り戻したという。この作文は後に、北海道社会事業協会による『函館大火災害誌』に収録されている。 北海道小樽市郷土史家である越崎宗一は、大火翌年1935年昭和10年)の函館赴任にあたって岡田のもとに挨拶訪れそのとき印象以下の通り書き残している。 驚いたことに図書館を囲む樹々には生々しい焼け焦げ爪跡残っており、附属していた館長官舎焼け跡だけが残って姿がない。公園附近人家も殆ど焼失してバラックボツボツ建ち始めている。暴風下の……模様を伺うと、到底助かるような状勢ではなかったそうであるが、館長中にいて、必死に、窓の戸締り厳にし、防火つとめた甲斐あって鉄筋不燃質の館と書庫が奇蹟的に焔の侵入免れ助かったという。命をかけてつくりあげた館を、死守ねばならぬという館長至誠、天に通じた考うるより他ないと、私には思えた。 — 坂本 1998, p. 172より引用。 函館大火の後、岡田復興要する建築資材調達のため、北海道内外の建築業界や土木業界に呼び掛けた多く商社資材提供し、その数は百社以上に昇った。また、図書館ではそれら建築資材展示した企画展開催函館市復興資料目録刊行するなどし、市の復興のために尽くした。 また岡田は、被災した子供たちの心を癒すため、日本全国児童書寄付呼びかけた。彼の声に応え日本全国各地から児童書贈られ、その数は12以上にも昇った。中には台湾満州などで発行された、日本では入手困難なものもあり、それらは函館の子供たちや学校配布された後、残り雑誌図書は同図書館保存された。その後平成期に、かつては図書館関係機関長らく収集対象とならず消耗品扱いされてきた児童雑誌が、後の児童文化児童文学研究において資料としての必要性高まったことから、函館図書館贈られたこの多数児童書中心とし、北海道立文学館により「函館貴重児雑誌及び児童雑誌附録データベース」が作成された。さらに後の2011年平成23年)に発生した東日本大震災に際して函館からの恩返しとして、震災被災した子供たち絵本を贈る「被災地の子どもたちへ絵本送ろう 函館プロジェクト」が開始される至っている。

※この「函館大火」の解説は、「岡田健蔵」の解説の一部です。
「函館大火」を含む「岡田健蔵」の記事については、「岡田健蔵」の概要を参照ください。

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