七つの楔・八つの柱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 01:52 UTC 版)
七つの楔が秘された地。(物語の進行順に記載) 「楔(くさび)」は、全ての邪悪と兇氣(きょうき)を祓う(はらう)辟邪(へきじゃ)の力を形作り、あるものを鎮護(ちんご)するための封印であり、すべて霊石(れいせき)からなり、日本各地に点在するの楔を結ぶと北斗七星を描く。岩や石を信仰する風習は古神道の始まりとも言われ、磐座信仰(いわくらしんこう)という。 島根県出雲大社: 忌石(いみいし)。出雲大社の祭事の一つに、御忌祭(おいみさい)と言われるものがあり、霊石として「さざれ石」はあるが 忌石といわれるものはない。霊石としての忌石は下関市伊倉本町のお忌石(おいみいし)など日本各地に幾つか存在する。 鹿児島県高千穂霧島神宮: 逆鉾石(さかほこいし)。石ではないが「天の逆鉾」という御神体は実際に存在し、山頂に刺さっている。 福岡県沖ノ島: 不信石(おいわずいし)。不信石などの命名された霊石はないが、沖ノ島は古くから「お言わずさま」と呼ばれ、島内の中腹には磐座遺跡群があり、その中に岩陰祭祀(いわかげさいし)7号遺跡という大岩がある。 奈良県飛鳥: 亀石(かめいし)。亀石は飛鳥に実在するが、いつの時代に作られ、なんの目的があったのかは、分かっておらず、その像容も亀や蛙などの論争が尽きない。 山梨県富士山麓の地下: 荒覇吐神(あらはばき神)の石偶。本作での像容は遮光器土偶を模している。 茨城県鹿島神宮: 要石(かなめいし)。要石は鹿島神宮に実在し、『万葉集』には「ゆるげども、よもや抜けじの要石、鹿島の神のあらん限りは」と詠われ、本作での台詞では「ゆるぐとも、よもや抜けまじ要石、鹿島の神のあらん限りは」となっている。 宮城県多賀城跡: 壺石(つぼいし)。多賀城跡付近の市川村には、『万葉集』に記述される「壺のいしぶみ」の実物としての「壺の碑」ではないかといわれる多賀城碑が実際にある。 @media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .mod-gallery{width:100%!important}}.mw-parser-output .mod-gallery{display:table}.mw-parser-output .mod-gallery-default{background:transparent;margin-top:.3em}.mw-parser-output .mod-gallery-center{margin-left:auto;margin-right:auto}.mw-parser-output .mod-gallery-left{float:left;margin-right:1em}.mw-parser-output .mod-gallery-right{float:right}.mw-parser-output .mod-gallery-none{float:none}.mw-parser-output .mod-gallery-collapsible{width:100%}.mw-parser-output .mod-gallery .title,.mw-parser-output .mod-gallery .main,.mw-parser-output .mod-gallery .footer{display:table-row}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div{display:table-cell;text-align:center;font-weight:bold}.mw-parser-output .mod-gallery .main>div{display:table-cell}.mw-parser-output .mod-gallery .gallery{line-height:1.35em}.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div{display:table-cell;text-align:right;font-size:80%;line-height:1em}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div *,.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div *{overflow:visible}.mw-parser-output .mod-gallery .gallerybox img{background:none!important}.mw-parser-output .mod-gallery .bordered-images .thumb img{outline:solid #eaecf0 1px;border:none}.mw-parser-output .mod-gallery .whitebg .thumb{background:#fff!important}七つの楔 天の逆鉾 岩陰祭祀7号遺跡画像募集中 出雲大社、さざれ石画像募集中 亀石 遮光器土偶 要石を祀る祠 多賀城碑 七つの楔の基になったもの ガラン石の柱が聳え立つ八つの地。(北東順に記載) 日本の地勢(ちせい)を形造る地脈(ちみゃく)ともいい、いわゆる風水の龍脈の経絡(けいらく)が交差する重要な場所であり、古くから霊山(れいざん)となっていて、楔とは別の意味で「要」となっている。龍脈(りゅうみゃく)の交差する場所に、紫微仙により引き裂かれた富士から齎された衰氣を集約させることで、8本のガラン石の柱が生み出され、「ガランの日」という禍が引き起こされた。 下記の山々は、縄文時代や古代から信仰されてきた神体山(しんたいさん)や霊峰(れいほう)、神奈備(かんなび)とされる、神留まる(かんづまる)場所であり、山中や麓(ふもと)に社(やしろ・神社)をいだき、遺跡や磐座(いわくら)が点在する山である。その多くが「人工の山ではないか?」とされるが、人の手が加わって成形されたと、正式に認められるのは、黒又山だけである。 秋田県: 黒又山(くろまたやま)。別名クロマンタとも呼称され、その語源は、神の山を意味する「クルマクタキシタ」という蝦夷語にあると言われる。山頂には本宮神社があり、山麓には縄文時代の堤尻遺跡群がある。麓には特別史跡の「大湯環状列石(ストーンサークル)」がある。 岩手県: 五葉山(ごようさん)。古くは伊達藩の直轄の山で「御用山」と記述され、霊山としても信仰されている。山頂には810年(延暦20年)に建立された五葉山日枝神社があり、山頂付近にもかかわらず、水が湧き出る神水井があり、「日の出岩」を始めとし磐座や支石墓が点在し、中腹には祭祀場としての「畳石」がある。 茨城県: 筑波山(つくばさん)。物語のテーマでもある男女一対とする夫婦和合や縁結びとしての山であり、男体山と女体山を神体とする霊峰でもある。古くから磐座も信仰され、「ガマ石」などの奇石や「母の胎内くぐり」などの支石墓が点在する。 長野県: 皆神山(みなかみやま)。山頂には皆神神社があり、山の至る所に、磐座と様々な宗派の神社が点在する。五葉山と同様に山頂に神水井としての御聖井跡があり、中腹には人の手で作られた天岩戸(あまのいわと)をもした祭祀場がある。 滋賀県: 三上山(みかみやま)。麓に御上神社を抱く、古神道を色濃く残す数少ない神奈備であり、古くは禁足地であった。入山には許可が必要で、撮影も禁止となっている。山中には注連縄が巻かれた「興津磐座」が祀られている。 広島県: 葦嶽山(あしたけやま)。麓に神木として天然記念物の大杉をもつ、蘇羅比古神社があり、山頂付近には「烏帽子岩」、中腹には「鷹岩」と呼ばれる磐座がある。人工的にも見える岩が積み重なった場所や、古くは神武天皇陵と伝えられていたこともあり、1934年に酒井勝軍の「独自の研究」により発表された「日本のピラミッド」の内の第一号でもある。 福岡県: 求菩提山(くぼてさん)。5世紀には人が住んでいたとされ、平安時代の終わりから、修験道の霊山となっていった。最盛期には500戸の「坊(ぼう)・山伏の住む庵」があったといわれ、坊中といわれる集落は七つに分かれ、「七坊中」と呼ばれ、求菩提山への道も七本あり「七つ口」と呼ばれていた。磐座が点在し信仰され、いくつかの場所では神水が湧き出し、修験者たちの水源となっており、結界石といわれる神域との端境と考えられたものある。琴比羅神社(ことひらじんじゃ)などと並んで、「五窟」と呼ばれる五つの「仏窟(ぶっくつ)」やカラス天狗を祀った「次郎坊天狗社跡」があり多様な信仰が伺える。 鹿児島県: 高千穂峰(たかちほのみね)。磐座のもととなった「天津彦々瓊々杵尊(あまつひこひこににぎのみこと)の 天の磐座」という日本神話の地であり、本作の主題の一つでもある高天原の地ともいわれる。古くは中腹に霧島峯神社があったが、噴火により焼失したため、麓の霧島神宮、霧島東神社(きりしまひがしじんじゃ)、狭野神社(さのじんじゃ)に分社された。 八つの柱 黒又山 五葉山 筑波山 皆神山 三上山 葦嶽山 求菩提山 高千穂峰 八つのガラン石柱が聳える中心地となった山
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