ビタミン‐ピー【ビタミンP】
フラボノイド
(ビタミンP から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/17 08:45 UTC 版)
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フラボノイド(英: flavonoid)とは、天然に存在する有機化合物群で、クマル酸CoAとマロニルCoAが重合してできるカルコンから派生する植物二次代謝物の総称。いわゆるポリフェノールと呼ばれる、より大きな化合物グループの代表例。その中にアントシアニン、カテキンやフラバンを含む広い概念で、付着する糖のバリエーションを考慮すると7,000以上の構造が知られている。フラボンやアントシアニンは天然色素として用いられる。また花の色素として知られるアントシアニンは紅葉(赤色)の原因でもある。血管透過性抑制作用が見出されたことからビタミンとして提唱され、フラボノイドのうちクエルセチン、ヘスペリジンなどをあわせてビタミンPと呼ばれたことがあった。しかし、欠乏症がないため、これらはビタミンではないことが明らかにされた。日本ビタミン学会はフラボノイドをビタミン様物質として規定している。
シキミ酸経路でできるフェニルアラニンの脱アミノで生成するクマル酸が補酵素Aと結合してクマル酸CoA(4-クマロイルCoA)ができる。次に酢酸マロン酸経路のマロニルCoA、3分子がそれと反応してカルコンが生成する。カルコンからフラバノンを経てジヒドロフラボノールが生成し、ジヒドロフラボノールからフラボノール、アントシアニ(ジ)ンやプロアントシアニジン(タンニン)誘導される。
生合成
フラバノンの生合成
フラボノイドはフラボノイドの一種であるフラバノンが様々な修飾をうけることで生合成される。
代表的なフラバノンであるナリンゲニン (naringenin) はアミノ酸であるフェニルアラニンから以下の経路で生合成される。
まず、フェニルアラニンがフェニルアラニンアンモニアリアーゼ (PAL) により桂皮酸へと変換される。次にシナメイト-4-ヒドロキシラーゼ (C4H) によりp-クマル酸 (p-coumaric acid) へと酸化される。p-クマル酸は4-クマレートCoAリガーゼ (4CL) によりp-クマロイルCoAへと活性化される。このp-クマロイルCoAがポリケチド合成酵素であるカルコン合成酵素 (CHS) の作用により3分子のマロニルCoAと縮合することでナリンゲニンカルコン (naringenin chalcone) へと変換される。このナリンゲニンカルコンがカルコンイソメラーゼ (CHI) により立体特異的に異性化されフラバノンへと変換される。
分類
- フラボノイド類の種類
- フラボノイド類の修飾
- フラボノイド配糖体(グリコシル化)
- プレニル化フラボノイド
- アシル化フラボノイド
- O-メチル化フラボノイド
フラボノイドを豊富に含んでいるとされる食品
健康影響
フラボノイドは抗酸化作用を有している。女性ではフラボノイドの豊富な果物の摂取量が多いグループで、脳卒中の発症リスクが低かった[1]。また、フラボノイドの豊富な果物、特に柑橘類の摂取量が多いグループでは、虚血性心疾患の発症リスクが低かった[2]。
出典
- ^ 独立行政法人国立がん研究センター、多目的コホート研究、現在までの成果、フラボノイドの豊富な果物の摂取と脳卒中発症リスクとの関連
- ^ 独立行政法人国立がん研究センター、多目的コホート研究、現在までの成果、フラボノイドの豊富な果物の摂取と虚血性心疾患の発症リスクとの関連
関連項目
- 食品中のフィトケミカル一覧
- トポイソメラーゼ阻害剤
外部リンク
- フラボノイド類 - (オレゴン州大学・ライナス・ポーリング研究所)
- フラボノイドと肌の健康 - 同
- コウリャン色素(横浜市衛生研究所 - 食品衛生情報)
- メタボロミクスJP フラボノイド
ビタミンP
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/13 10:06 UTC 版)
1930年代に発見され、ビタミン様の働きがあることから単体でビタミンPと呼ばれていた。後にビタミンPを構成するクェルセチンやヘスペリジン、エリオシトリンなどいくつかの物質が発見され、ルチンが単体でビタミンPと呼ばれることはなくなった。日本ビタミン学会ではビタミンPをビタミン様物質として規定している。つまり、ビタミンPはビタミンではない。
※この「ビタミンP」の解説は、「ルチン」の解説の一部です。
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「ビタミン P」の例文・使い方・用例・文例
- 我々の食物はビタミンが足りない
- ビタミン強化米
- ビタミンD強化牛乳
- ビタミンの少ない食物
- ビタミンA
- ビタミン不足で
- 果物や野菜には私たちが必要なビタミンがたくさん含まれている
- XをビタミンAとビタミンEが防ぎます
- さらにビタミンCの効果がアップします
- ビタミンCが肌の新陳代謝を促します
- 牛乳やじゃこのビタミンDがカルシウムの吸収を助けます
- 1粒にレモン1個分のビタミンCと、13種類のハーブエキスを配合しました
- 特に緑黄色野菜には各種ビタミンが豊富だ
- 良質タンパク質とビタミンCをしっかり摂取しましょう
- 1年中食べますが、夏は夏バテ防止になります。うなぎにはビタミンとタンパク質とが豊富に含まれています。
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