パーシテアー
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 04:25 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動パーシテアー(古希: Πασιθέα, Pāsitheā, ラテン語: Pasithee)は、ギリシア神話に登場する美と優雅を司る女神、カリスたち(カリテス)の1柱である。その名は「万物の女神」の意。ラテン語ではパーシテエー。長母音を省略してパシテア、パシテエとも表記される。
パーシテアーはホメーロスの『イーリアス』やスミュルナのコイントスの『トロイア戦記』など、トロイア戦争を歌う叙事詩に登場する。『イーリアス』によるとヘーラーはヒュプノスに頼んでゼウスを眠らせ、その返礼に妙齢のカリスであるパーシテアーを与えると約束したとされる[2]。『トロイア戦記』によると、ヒュプノスはパーシテアーと結婚したため、ヘーラーの娘婿になったとされる[1]。
ヘーシオドスの挙げるアグライアー、エウプロシュネー、タレイアの「三美神」には含まれないが[3]、一部にはパーシテアー、カレー、エウプロシュネーの3柱を「三美神」とする説もある。またノンノスの『ディオニュソス譚』ではディオニューソスとアプロディーテーの3人娘の1人であり、パーシテアー、ペイトー、アグライアーという3柱で「三美神」が構成されている[4]。
脚注
参考文献
固有名詞の分類
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