ソ連軍侵攻と満鉄の終戦処理とは? わかりやすく解説

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ソ連軍侵攻と満鉄の終戦処理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 07:11 UTC 版)

山崎元幹」の記事における「ソ連軍侵攻と満鉄の終戦処理」の解説

1945年昭和20年8月9日 ソ連軍満州侵攻開始ソ連対日参戦)。満鉄関東軍大陸鉄道司令官指揮下に入る。 8月15日日本の降伏伝え詔書が発せられ、2日後8月17日竹田宮恒徳王東京から当時満州国首都である新京(現・長春)に飛来し関東軍終戦勅旨伝える。大陸鉄道司令部任務停止同日午前10時山崎関東軍総司令部山田乙三総司令官訪問山田丸腰姿で山崎に、「既に一切権限失った者として、今後満鉄のことはすべて総裁任せる以外にない」と告げたという。これにより、満鉄総裁満鉄全機能を挙げて終戦処理に当たることになった8月20日ソ連軍司令官ミハイル・コワリョフ大将新京駐屯軍司令官カルロフ少将新京到着その事態を受け、山崎は全満鉄社員に以下のような布告発するその内容概略次の通りである。 関東軍天皇意思尊重し全軍戦闘行動停止した。私も天皇陛下意思尊重して輸送秩序維持し、在満邦人満洲安寧保全努力したい鉄道生産施設管理社員保護に関しては、私は全責任をもってソ連軍との交渉に当たる。各員現職止まり輸送生産機能の確保努めてほしい。 社員とその家族保護に関しては、現地防衛軍日本人保護機関協調して万策尽くす。 ソ連進駐当たっては、天皇意志尊重し一切軽挙戒めソ連希望そうようしてほしい。 大東亜戦争年間各員献身奮闘と、日ソ戦争状態勃発に於ける勇戦奮闘対し心から感謝の意表すると共に皇軍戦没将士殉職社員の霊を慰めてくれることを切望する。 この日夕刻、山崎社員本部屋上に集め社歌斉唱の裡に最後社旗降納行なった午後6時山田はコワリョフと会見し停戦協定成立した山崎もコワリョフに会見し満鉄従業員はみな現職止まれとの指示を受ける。これに対し山崎総裁としての要請事項メモにして渡した同日23時山崎は再びコワリョフと会見し下記約束とりつけた。これにより、混乱した満洲一定の秩序もたらされた。満鉄は元の体制のままでソ連軍協力するソ連側満鉄社員とその家族生命財産保障するソ連側従業員給与支給する8月27日中華民国およびソビエト連邦両国放送中ソ友好同盟条約締結発表したこの中には、南満州鉄道後身となる中国長春鉄路両国による30年間の共同経営含まれていた。これは満鉄解体意味した発効12月3日予定であった8月31日満鉄大連本社中国長春鉄路ソ連側接収委員一行と在大連箇所長団とが接収に関する会談行い合意成立する9月12日には哈爾濱駐在交通人民委員部ジュラヴィヨフ少将から全満の鉄道管理形態示された。この間9月2日には満州奥地から大量日本人難民撫順炭鉱収容する旨を、炭鉱側に伝えている。 9月22日中国長春鉄路ソ連代表カルギン中将長春着任中国長春鉄路理事会長春おかれる。カルギンが副理事長に、ジュラヴィヨフが同管理局長に任命された。カルギンからこの日、山崎次の指示出された。 本日午前11以降ハルビン旅順間の鉄道幹線は中ソの協定によりカルギンが管理する重要事項はカルギンの指揮受けられたい。 これが、実質的な満鉄の終焉だった。山崎43人の社員を各局に主席監察および補佐として送り込むとともに治安確保について強硬に要求した。この日、山崎全社員に長文訓示出し綱紀の粛正および道義確立説いた。 翌9月23日からソ連交通関係者と満鉄担当者との間で引継引渡し開始された。9月28日満鉄新京本部玄関標札除去された。 満鉄実質的に消滅したが、新し管理者にはその手となって鉄道を動かす人員がなく、施設を動かすためには元の満鉄社員利用せざるを得なかった。ここに日本人留用、すなわち満鉄職員をただちに帰国させず現地留め鉄道運行業務従事させる必要が起こった山崎自身1947年昭和22年)まで留用される。元満鉄社員の殆どの留用終わったのは1948年昭和23年6月であった

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