この項目では、五十音図 のや行い段 (やぎょういだん、yi) について述べる。
歴史的に日本語で「yi」の発音が存在したかどうかは明らかではない。加えて、「i」と「yi」とは区別せず[ 1]
古典日本語文法のヤ行上二段活用に、い い ゆ ゆる ゆれ いよ とあり、や行いが現れる。また、ヤ行上一段活用はすべての活用形がや行いとされる[ 2]
江戸時代 から明治時代 の間に、あ行い段 (i) と、や行い段 (yi) の仮名を書き分けすべきとの学説が現れた[ 3]
yi
古くからある仮名
い (平仮名)
[ 4] イ (片仮名)
新しく作られた仮名
い〻 [ 5]
〻 [ 6] [ 4] 行書 。平仮名)イ〻 [ 5]
[ 4] [ 7] [ 7] [ 8]
このような書き分けは、音義派の学説に基づいて考え出された。音義派は、あ行い段とや行い段、あ行え段とや行え段、あ行う段とわ行う段は、本来違う音であると主張していた。そこで、それぞれに違う仮名を当て嵌めようとしたのである[ 9]
しかし、日本語の研究が進み、それぞれに区別はないとする学説が出た。これらの奇字が実際に用いられることはなかった[ 9]
2017年6月20日、Unicode 10.0 に「
𛀆 [ 10]
2021年9月14日、Unicode 14.0 に「[ 11]
記号
Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
𛀆
U+1B006-𛀆𛀆HENTAIGANA LETTER I-1
𛄠
U+1B120-𛄠𛄠KATAKANA LETTER ARCHAIC YI
^ 「i」と「yi」とを区別する言語は少なくない (例えば英語では「east 」（東 ）と「yeast 」（酵母 ）とを区別する)。 ^ 「射る」「鋳る」「沃る」が該当する。 ^ 馬渕和夫 『五十音図の話』大修館書店 、1994年（原著1993年）、17-24,93頁。ISBN 4469220930 。 ^ a b c d e 綴字篇 （片山淳吉 ・編、近代教科書デジタルアーカイブ、国立教育政策研究所 ）
^ a b 小学日本文典入門. 巻之1 8コマ目 （林甕臣 著、国立国会図書館デジタルコレクション ）
^ 小学日本文典入門. 巻之1 9コマ目 ^ a b 新式漢文捷径初歩 8コマ目
^ 訓蒙明声初途. 初編 8コマ目 ^ a b 唐澤るり子 五十音図の不思議な文字 （三省堂 ）
^ Kana Supplement , https://www.unicode.org/charts/PDF/U1B000.pdf ^ Kana Extended-A, The Unicode Standard, Draft Version 14.0
）が含まれています。
）が含まれています。
」はその内の二つに過ぎない。 
