水 水の知識の歴史概略

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 程度 > > 水の解説 > 水の知識の歴史概略 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/22 13:13 UTC 版)

水の知識の歴史概略

古代から18世紀まで

古代ギリシアの哲学者、一般に最初の哲学者とされる、紀元前6世紀頃の人物ミレトスタレスは、万物の根源アルケーを探求する中で「アルケーは水である」と述べたと伝えられている[3][注 6]

同じく古代ギリシアエンペドクレスは、空気古代ギリシア語: πυρ, αήρ, ὕδωρ, γη[注 7]ギリシア語: φωτιά, αέρας, νερό, γη: ignis, aer, aqua, terra)を4つのリゾーマタ(古代ギリシア語: ῥιζὤματα、「物質」の意で今日の元素のこと)とし、それの集合や離散によって自然界のできごとを説明する、いわゆる四元素説を唱えた[3]。これはアリストテレスに継承された。

古代インドでも、地、水、火、風 およびこれに空を加えた五大の思想が唱えられていた[3]。また中国においても、万物はの5種類の元素から成るとする五行説が唱えられた。

つまり、洋の東西を問わず、水は、基本的な4~5種の元素の1つだと考えられていた。こうした水の理解は、2000年以上、18世紀後半の時点でも、ごく一般的であった。

こうした理解に変化が生じ始めたのは18世紀末である[3]。人類の歴史の中で見ても、ごく最近のことである。18世紀末に、キャベンディッシュが、金属と酸とが反応した時に、軽い謎の気体(現在では水素と呼ばれているもの)が発生し、それは簡単に燃えて水になることを発見した[3]。また、ラボアジエが、この燃焼で化合する相手が空気中の酸素であることを確かめた[3]。これによって「水は元素ではなかった」という考え方が登場した。ただし、ラボアジエの実験があっても、人々の考え方が直ちに変化したわけではない。人々や学者らもおおむね四元素の考え方をそれまでどおり用いていた、と科学史家たちは指摘している。18世紀までの文献に現れる「aqua」「water」「水」などは、基本元素としての水であると理解するのが妥当である。

19世紀

その後、19世紀初頭、イギリスのドルトンが実験の結果、水素と酸素が重量比で1:7で化合するとし(後に正しくは1:8と判明)、1805年にはゲイ・リュサックフンボルトなどがそれぞれ、体積比で2:1で化合することを見出した[3]。さらに1811年に、アボガドロ分子説を唱え、その枠組みの中で水の分子が と定められた。この19世紀の初頭に、西欧の学者たちの水の理解が変わったと科学史家らによって指摘されており、同世紀を通して一般の人々の理解も変化していったと考えてよい[注 8]

分子説の成立と共にあったという点などで、水は近代化学の発展のきっかけを作った物質である[3]。この時期は、おおむねphilosophia(哲学)を母胎としてscientia(科学)が生まれつつあった時期と一致している。こうした新しい独特の哲学を行う人の数が徐々に増え、彼らが自分達のことを他の哲学者と区別するためにscientist(科学者)という用語がヒューウェルによって1833年に造語され その使用が提唱された。

水と氷の近代以降の主要な研究の年譜




「水」の続きの解説一覧

水曜日

( から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/11 03:14 UTC 版)

水曜日(すいようび)または水曜(すいよう)は、火曜日木曜日の間にあるの1日。

各言語での名称

日本語朝鮮語の名称は、七曜の1つである水星(Mercury)の日にちなむ。また、五行思想の最後で、は水行をする。

ロマンス諸語ではメルクリウスの日であるが、英語: Wednesdayのようにゲルマン諸語ではオーディンの日である。これは古代ローマで、ゲルマン神話の魔術神オーディンを自分たちのメルクリウスのような神と見なしたからである。

ベトナム語では第4を意味する「thứ tư」が水曜日の意味にも使われ、またドイツ語でも「真ん中の日」(Mittwoch)と呼ばれるのに対し、中国語では「星期三」もしくは「禮拜三」という。

キリスト教における水曜日

灰の水曜日はキリスト教徒の懺悔の日である。正教会を始めとする東方教会では、イスカリオテのユダキリストを裏切った日であると伝承する。このため特定の時期を除きの日とする。

日本における水曜日

学校

学校では、教職員が会議や研究会を行うところが少ないので、生徒の下校時間が遅くなる。

企業

定時退社日

多くの企業では定時の帰宅を促す「定時退社日」または「ノー残業デー」に指定されている[1]

休業とする業種

日本の不動産業者やUR都市機構の営業所、住宅メーカーなど、多くの地域では定休日にすることがある。これは週の中間なのでちょうどよい水曜日を定休日としている説と、週末を現地案内や契約、週明けを契約書類の作成にあてるため水曜日を定休日としている説と、俗説として契約が「水」に流れるのを嫌うからという説もある[2][3]。ただし不動産業者によっては地域によって異なり、水曜日と日曜日を休業としている地域もある。また、長野県では火曜日を定休日にしており、北日本地域などでは日曜日を定休日としている。これは不動産業者が物件を紹介する際に他の会社が休んでいると仕事にならないため、定休日を一律としている[4]

同様の傾向は自動車販売店(カーディーラー)などにおいても見られるが、定休日は運営会社の方針で定めているため、理髪店美容院のように組合や業界で定めていたりかつての大型小売店のように法令で定めているわけではないので、必ずしもこれらの業種全てが水曜定休というわけではない。カーディーラーによっては月曜日ないしは火曜日が休業とするところがある。

市場では水曜日を休業している。これに関連して水曜日を定休日としているサービス業もあり、鮮魚店と青果店[2]、チェーン店を除く飲食店などでこの傾向がみられる[3]

大手スーパーではイオングループ(旧ジャスコ・旧ダイエー)は水曜日を定休日としていた(その他のスーパーは火曜日がほとんどであった)。

開業医が運営する医療機関医院診療所)でも半日ないしは全日休診とするところがある。休診日の設定は医療機関の権限で自由に定めることができるため(行政が関与できるものでもない[5])、必ずしも全ての医療機関が水曜日を休診にしているわけではないが(水曜日、日曜日以外では木曜日が多い)[6]、これは医療界特有の事情であり、土曜日に診察する医療機関が多くその振り替えもあることと、医療機関が所属している学会や勉強会が水曜日に開催されるところがあるためとされている[6]

発売日

週刊誌

漫画週刊誌では週刊少年マガジン週刊少年サンデーの発売日である。その他の週刊誌では特定ジャンルの週刊誌が発売される曜日でもある。テレビ雑誌であるザテレビジョン週刊TVガイドNHKウイークリーステラや、スポーツ週刊誌である週刊プロレス週刊ベースボールの発売日である。

音楽ソフト

CDの発売日に指定するにちょうどよい曜日でもある。これは、CDを月曜日に工場から出荷させて火曜日に店頭に並ばせれば、オリコンの集計上6日分の売上が計上され、上位に行くことが期待できるためである。かつては直前の月曜日や火曜日に祝日があるときは、各社とも直後の木曜日に発売日を設定していたが、最近はこのパターンでも水曜日に発売日を設定するレコード会社が増えてきた。また、2015年より洋楽のCDアルバムに限り、金曜日にも発売される事が多い[7]

水曜日に関する作品

記号

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+322C - ㈬
㈬
全角括弧付き水
PARENTHESIZED IDEOGRAPH WATER
U+328C - ㊌
㊌
丸水
CIRCLED IDEOGRAPH WATER

脚注





水と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「水」に関係したコラム

  • CFDの関連ニュースを提供しているサイトの一覧

    CFDでは、コモディティや株式、株価指数、債券などさまざまな商品を扱っています。ここでは、これらの商品に関連するニュースを提供しているCFD業者のサイトの一覧を紹介します。 CFD業者 ニュース名 D...

  • 株式の株価水準による分類

    株式市場に上場している銘柄を分類する方法の1つに、株価準が挙げられます。株価準では、株価の高い、安いによって銘柄を分類します。一般的に株価準では、次のように分類します。値がさ株(値嵩株)中位株低...

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「水」の関連用語

検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



水のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの水 (改訂履歴)、水曜日 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS