キャッチ・フレーズとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > キャッチ・フレーズの意味・解説 

キャッチフレーズ【catchphrase】

読み方:きゃっちふれーず

広告宣伝で、感覚訴えて、強い印象与えるように工夫された短い文句。うたい文句


キャッチフレーズ/キャッチコピー catchphrase/headline

広告コピーのうち、読者関心呼び注目度高め言葉のことを言う。英語ではヘッドラインということが多い。キャッチフレーズで注意ひきつけて本文コピーボディコピー)を読ませるという手法が多いが、多種多様な情報氾濫している情報環境では、伝達内容完結表現して、キャッチフレーズだけで情報的完結する広告表現増加している。

キャッチフレーズ

作者小川有里

収載図書究極のじじ、ばば童話 悟りおじいさんぎらぎらおばあさん
出版社日新報道
刊行年月2000.11


キャッチ・フレーズ

作者藤原

収載図書「エロティック・ミステリー」傑作選甦る推理雑誌 8
出版社光文社
刊行年月2003.9
シリーズ名光文社文庫


キャッチコピー

(キャッチ・フレーズ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/06 04:41 UTC 版)

Dubo Dubon Dubonet(いい、いいね、デュボネ)というお酒のキャッチコピーの看板

キャッチコピーまたはキャッチフレーズとは、主に商品や作品の広告など、何らかの告知や宣伝に用いられ、謳い文句や煽り文句となる文章で、広告コピー(広告文)の一部である。惹句(じゃっく)とも呼ばれる。

1文、1行程度のものから、数行に亘るものまで形式は様々である。広告や宣伝においては、キャッチコピーで商品の印象が決まると言え、その出来如何によっては商品自体の売れ行きが大きく左右されることになるため、重要視される。職業としてキャッチコピーを含む広告コピーを創作する者をコピーライターという。

キャッチコピーは和製英語であり、英語圏ではアドヴァタイジングスローガン: Advertising slogan)といって[註 1]主に消費者に向けた商品の宣伝文句を指すものであり、キャッチフレーズ: Catchphrase)という場合にはフィクションに於ける名台詞などを指すことが多い。また、後者で特定の人物の台詞の引用ではなく、ストーリー全体を象徴する惹句を指す場合はタグラインTagline)という。

コピーの構成

キャッチコピー

広告のうち商品や作品(あるいはその広告の本文)に惹きつけられるように掲げられるインパクトを持たせたコピー。

例えば日本では江戸時代に「引札」と呼ばれるチラシがあったが、そこに独創的な戯文を書くことで耳目を集めるという手法を始めたのは、平賀源内であるといわれる。後に多くの戯作者狂歌師によって、こうした宣伝文句が使われていくようになった。

リードコピー

リードコピーはキャッチコピーからの導入部であり本文(ボディコピー)を読ませるための部分をいう[1]

ボディコピー

ボディコピーは広告の本文にあたる部分であり、キャッチコピー、本文への導入部のリードコピー、広告の本文にあたるボディコピーのように順に構成される[1]

コーポレートスローガン

個々の商品ではなく、企業のイメージや経営方針を表したものを、特に「コーポレートスローガン」と呼ぶ。なお、企業によっては「タグライン」「コーポレートステートメント」「ブランドプロミス」と表現する場合がある。

コピーライター

現代社会に於いては、高度経済成長が果たされ消費社会が成熟するにつれて、広告は値段や性能などの製品の具体的特長を語るためだけでなく、もっと漠然としたイメージや時代の空気を表現することで消費者の共感を得ることを目指すようになった。開高健をはじめとし、糸井重里川崎徹仲畑貴志といった新しい世代が活躍し、コピーライターは人気の職業になった。

また、キャッチコピーを生み出すプロセスと、企画・コンセプトメイキングの技術は同じであることから、近年では、単にキャッチコピーを書くだけでないコピーライター・クリエイティブディレクターが多く生まれ、その仕事領域は多岐にわたっている。前述の糸井重里や仲畑貴志をはじめ、多くのOBを輩出している宣伝会議コピーライター養成講座など、キャッチコピーの力を鍛える専門教育機関もある。

知的財産としてのキャッチコピー

著作物としてのキャッチコピー

一般に、キャッチコピーは短文であるため、他の宣伝文句と同一ないし酷似した表現が使われる可能性も低くない。その場合、当該キャッチコピーが充分に短く、かつ日常的に使われる言葉を偶発的に使用したと認められるケースでは、創作性には欠けるものとして著作物に該当しないとされる[註 2]

しかし、短文の範疇に含まれるものでも、ある程度の長さを持つ場合には著作物性を帯びると判断されることもある。あるいは、短くとも著作物性は認められるが、著作権を主張できる幅が狭まるとする見解もある[2]

実際の判例では、「ボク安心 ママの膝より チャイルドシート」という五・七・五調の交通安全標語が著作物であるとされた例もあり[3]、キャッチコピー、キャッチフレーズ、スローガンと称するものが全て著作物に該当しないということではなく、ケースバイケースで著作物性を問われるものであることには注意しなければならない。

商標としてのキャッチコピー

キャッチコピーは、商標法不正競争防止法により、商標としても保護されることがある。ただし、キャッチコピーが商標として保護されるには、商標法上の登録要件を満たすことが必要である。つまり、自他商品識別力を有するキャッチコピーでないと商標登録はできない[4]

この点において、商号や商標を含むことにより、あるいは長年にわたって広告宣伝に使用された結果、キャッチコピー自体から商品やサービスの出所を需要者が認識できる状態に至っているものを除き、多くのキャッチコピーは商標としての機能を発揮しないといってよい。日本の特許庁における商標審査実務でも、キャッチコピーの商標登録は原則として認めていない[5]

たとえば、ある学習塾が「習う楽しさ教える喜び」という文字を商標として商標登録出願したが、特許庁は登録を拒絶する審決を行った(不服2000-291号)。その後の審決取消訴訟において東京高等裁判所は、「取引者・需要者は、これを、各種学校等の教育に関する役務の理想、方針等を表示する宣伝文句ないしキャッチフレーズであると認識、理解するにとどまり、自他役務の識別標識とは認識しない」と判示して、特許庁の審決を肯定している(東京高等裁判所判決平成13年6月23日)。

文化としてのキャッチコピー

アイドル・タレントのキャッチコピー

1970 - 80年代のアイドルタレントにはキャッチコピーがつくのが一般的だった[6]。当時ビクターで宣伝に関わっていた飯田雅之によると、春から年末にかけてレコードを3枚ほど発表し、年末の新人賞を狙うという王道の売出し方において、新人の「売り」を伝えるキャッチコピーは、レコード会社の複数の部署が関わり、制作会社にも了解を得て決定されるほど重要なものであったという[6]。しかし1990年代以降、CDの売上が減少にともない、アイドル・タレントにキャッチコピーがつけられるケースも一時減少していた。その後、2013年に「1000年に1人(1度)の美少女」橋本環奈が登場したことをきっかけとし、同様のキャッチコピーをつけるアイドル・タレントが続出し、ふたたび多くのアイドル・タレントにキャッチフレーズがつけられるようになった[6]

著名な例

スポーツ選手へのキャッチフレーズ 

マスコミがスポーツ選手へキャッチフレーズをつけることもある(ライトニング・ボルトなど)。

フィクションのタグライン

フィクションのキャッチフレーズ

脚注

注釈

  1. ^ たとえば英語版ウィキペディアのw:Advertising slogan記事上ではコピーと付く語彙はジャパニーズイングリッシュとして扱っており、印刷としてのw:Copyを主題とする曖昧さ回避ページ上では対象外となっていて、Catch Copyでは掴む・複写であり意味が通じない。
  2. ^ ある商品と、あるキャッチコピーを組み合わせることがいかに独創的であったとしても、その組み合わせ自体はアイデアであり著作権法の保護の対象外である。

出典

  1. ^ a b 日経広告研究所『広告用語辞典』1992年、162頁。
  2. ^ 例えば半田正夫『著作権法概説(第12版)』 法学書院 2005年 83頁
  3. ^ 東京地方裁判所判決平成13年5月30日(交通標語事件)
  4. ^ 「小売等役務商標制度に関するよくあるQ&A」のQ22 (PDF) - 特許庁作成
  5. ^ 特許庁『商標審査基準 改訂第8版』、商標法3条1項6号の解説部分
  6. ^ a b c Kondo, Kanako (2018年5月9日). ““キャッチコピー先行型”タレントの復活、その背景とは?”. ORICON NEWS. 2021年1月15日閲覧。

関連項目

外部リンク


キャッチフレーズ(CI)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 07:58 UTC 版)

エフエム東京」の記事における「キャッチフレーズ(CI)」の解説

Life Time Audio 80.0」(ライフ・タイム・オーディオ エイティ・ポイント・ゼロ) 開局50周年迎えた2020年5月1日より使用開始ジングルとしては「TOKYO FM 80」(トウキョウエフエム・エイティ)を多用過去のキャッチフレーズ美しい音があなたを追いかけます FM東京・80Mc きょう放送開始1970年4月26日開局時の新聞広告使用された。Mcメガサイクル)は、現在のメガヘルツと同じである。 「TOKYO新波。耳、踊る。」 1990年10月1日、ステーションネームを現在のTOKYO FM変更した際に、新聞広告使用された。この時に作成された"TFM"ロゴは、2020年4月30日まで公式サイトの「会社案内」、本社ビルスペイン坂スタジオ一部で見ることができた。 「いまが見える あしたが見え見えるラジオ TOKYO FM1994年10月1日開始された「見えるラジオ」のキャッチフレーズ。 「ともだちだね TOKYO FM2000年開局30周年迎えた際に使用されていたキャッチフレーズ。 「Just Me, Just 80MHz TOKYO FM」(ジャストミー・ジャストエイティ・トウキョウエフエム)(2005年4月26日 - 2008年9月30日開局35周年機に使用されたキャッチフレーズ。80の"0"をベースロゴ作成しライムグリーンイメージカラー特徴だった。これは「私にピッタリピッタリ80MHz」という意味を持つ。 「80.Love TOKYO FM」(エイティ・ポイント・ラヴ・トウキョウエフエム) 2008年10月1日から2020年4月30日まで使用された。ロゴ箭内道彦デザインよるもので、ハートモチーフにした形と、ピンクイメージカラー特徴となっている。"80.Love"は、「周波数に愛をもっている」をキーワードに作られたキャッチフレーズで、ゼロ「ラヴ」と読むテニス用語から拝借し、「愛」と掛け合わせている。 左上の"80.Love"の横に40周年の時はピンクで"40th"、45周年の時はピンクで"45th"と表記されるこの際のキャッチフレーズは端的であったことからか、番組内アナウンスでも「80.Love TOKYO FMから・・・」という言い回し使用された。 選挙.Love TOHYO FM 2012年12月以降上記のキャッチフレーズと併用し日本の選挙期間限定で「TOKYO FM」と「TOHYO(投票)」を掛け合わせた選挙.Love TOHYO FM」(センキョ・ラヴ・トウヒョウエフエム)も使用されるうになる。これは秘密結社鷹の爪とのコラボレーション企画であり、若年層投票率を向上させ、若者の声を政治反映させる事を狙いしたものである。 このキャッチフレーズの使用期間中は、一部ステーションジングルも「TOHYO FM仕様のものとなり、前述通りオープニング・クロージング局名告知も「TOKYO FM」の部分のみ「TOHYO FM」に差し替えられる。ジングル内容は、通常のジングル被せる形で、総統吉田くんが曲に合わせて投票日告知投票促進をしたり「80.Love〜♪」と歌ったりするものである2012年12月4日から12月16日までは第46回衆議院議員総選挙2012年東京都知事選挙2013年7月11日から7月21日までは第23回参議院議員通常選挙合わせて使用された。

※この「キャッチフレーズ(CI)」の解説は、「エフエム東京」の解説の一部です。
「キャッチフレーズ(CI)」を含む「エフエム東京」の記事については、「エフエム東京」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「キャッチ・フレーズ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「キャッチフレーズ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「キャッチ・フレーズ」の関連用語

キャッチ・フレーズのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



キャッチ・フレーズのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
広告転職.com広告転職.com
Copyright(C) 2025 Total Brain co., ltd. All Rights Reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのキャッチコピー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのエフエム東京 (改訂履歴)、BASFジャパン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS