ボルタとは? わかりやすく解説

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ボルタ (Volta, Alessandro Giuseppe)

ボルタという人は

アレッサンドロ・ジュゼッペ・ボルタ アレッサンドロ・ジュゼッペ・
ボルタ

アルプス山麓イタリアコモ裕福なカトリック信者の家に生まれる。 イエズス会派の元修練士という父と信心深い母、9人の兄弟のうち5人が教会関係仕事に就くという宗教色の強い家庭に育つが、ボルタは普通の生活選んだ学んだ学問ラテン語その他の語学といった文学関係が中心であり、科学への愛好心は自然に育ったようだ。コモ王立学院卒業後、1764年同大学の物理学教授就任する

ボルタの主な経歴

電気盆 電気盆

1775年電気盆考案し、これによりコモ大学物理学教授として招かれる18世紀後半静電気研究焦点は、火花放電達しない少量電荷集めて測定することであった金属製お盆円盤状の樹脂かぶせて樹脂表面摩擦する表面摩擦電荷を手で触れることによってアース逃がし樹脂金属盆からはがすと金属盆には陽電気だけが残った。 この作業繰り返すことで起電機よりも簡単に電気発生させることができた。 電気盆によってボルタの名声イタリア越えて広がりチューリヒ物理学会はボルタを会員選出する

1782年コンデンサに関する論文発表する電気盆金属板(盆)と絶縁体重ねあわせであったが、ここでは、金属板、絶縁体金属板、と三重重ね、 下の金属板はアースし、上の金属板は絶縁のとってをつけた。 上板電気加えてから引き剥がすこの上板に検電器強く反応した。 これにより、引き剥がすという操作によって少量電荷でも強い電気力発生することを確認した。 ボルタはこれをコンデンサトーレと呼びコンデンサという名はここから始まる。

1787年ストロー検電器発明する

1793年ガルバーニ動物電気説を否定するガルバーニ論文発表当初は 「これまで電気について知られていたことの何にもまさる大変な事柄で、正に驚異というべきもの」と賛同していたボルタだったが、 2種類金属接触させて舌にのせると、ときには酸、ときにはアルカリのような特殊な感覚生じるといった実験詳細に試すうちに、 動物電気があるわけではなく、ただ検電器役目になっていたことを発見するガルバーニとの論争のなかで異種金属の接続点に電位差発生することに気づきボルタ電池発明へとつながっていく。

1794年ロンドン王立協会からコプリ・メダル授かりロンドン王立協会外国人会員選ばれる。 すこし前にフランス科学アカデミー通信会員にも選ばれている。

1800年、ついに蓄電池発明する世にいうボルタ電池である。 亜鉛の板に湿った厚紙をはさみ、これを直列接続する直列数に比例して効果高まったライデン瓶のように一回放電消耗しないことも確認された。 ロンドン王立協会年報に”異種導電物質接触発生する電気について”とういう論文が、フランス語30ページ掲載されるイギリス学会フランス語論文掲載したのであるボルタ電池についてアラゴ次のようなことを言っている。 「……この電堆(電池のこと。ボルタは電堆:でんたいと呼んでいた)は、わずかの液体隔てた異種金属積み重ねたのであるが、 それが生み出す効果極めて異常であることを思えば、これこそ人類発明史上最大驚異である。」 全ての物理学者喝采した大発見大発であった

1801年ナポレオン招かれパリボルタ電池公開実験行いナポレオンより金メダル授かることになる。 1804年パビア大学教授職退きたいと願い出るのだがナポレオンはこれを認めず今まで上の名誉と報酬授け伯爵位まで与える。 ボルタは20年前にオーストリア皇帝ヨーゼフ二世保護をも受けており、今回ナポレオンといいボルタと戦乱無縁であった

アレッサンドロ・ジュゼッペ・ボルタ

1819年74歳パビア大学引退し1827年故郷において82歳の生涯終える。 ボルタ電池発明によりギルバート以来200年、ようやく動電気の幕があがり、ボルタは電気学の始祖呼ばれるうになる電池により水の電気分解発見され電気化学技術ここから始まる。

ワット開いた蒸気機関18世紀”にたいし、 1800年ボルタ電池発明皮切りに電気と磁気19世紀”と呼ばれるうになる

激動の時代無傷でくぐり抜け誰彼問わず時の権力者から厚遇をうけたが、どうも政治関心がなく、研究没頭し続け生涯であった

電圧の単位・ボルタ

現在ボルタの名は、電圧単位ボルト[V]として、SI組立単位残っている。

ボルタの実験

ボルタの実験





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