ボルタとガルヴァーニ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/01 23:10 UTC 版)
「アレッサンドロ・ボルタ」の記事における「ボルタとガルヴァーニ」の解説
1791年ごろから、ボルタはルイージ・ガルヴァーニが「動物電気」と名付けた現象を研究しはじめた。それは、2種類の金属をカエルの脚に接触させると、その筋肉がけいれんするという現象である(ガルヴァーニ電気)。ボルタは、カエルの脚が電気伝導体(いわゆる電解質)であり、同時に検電器として機能していると考えた。彼はカエルの脚の代わりに食塩水に浸した紙を使い、それを2種類の金属で挟むことで電気の流れが生じることを確かめた。こうして彼は電気化学列を発見し、電解質を挟んだ2種類の金属電極で構成されるガルバニ電池の起電力は、2つの電極間の電極電位の差だという法則を見出した(そのため、同じ金属では電位が等しいため、起電力が生じない)。これをボルタの法則とも呼ぶ。 1800年、動物電気をカエルの筋肉自体に蓄えられていたものだというガルヴァーニの説への反証として、ボルタは一定の電流を作り出す初期の化学電池であるボルタの電堆 (voltaic pile) を発明した。ボルタは最も発電効率のよい金属電極の組み合わせを亜鉛と銀だとした。当初、塩水を入れたワインゴブレットに2種類の金属電極を入れて1つの電池とし、それらを直列につないで実験していた。ボルタの電堆はゴブレットの代わりに塩水を染み込ませた紙を使ったものである。
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