ゴブレット【goblet】
聖爵
(ゴブレット から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/22 22:59 UTC 版)

聖爵(せいしゃく、ポティール、ギリシア語: Άγιο Ποτήριο, ロシア語: Потир, 英語: Chalice)とは、正教会の聖体礼儀において用いられる金属製の杯。イイスス・ハリストス(イエス・キリストの現代ギリシャ語・スラヴ語読み)の聖体・尊血となるパンと葡萄酒がここに入れられる。西方教会の聖杯(カリス、チャリスとも)に相当する。
一応、聖爵との漢字表記が存在し、「せいしゃく」とも読めるが、日本正教会ではスラヴ語からそのまま転写して「ポティール」と呼ばれる事がより一般的であり、明治時代の文献にも「聖爵」の字に「ポティール」とのルビが付けられている。
聖爵には領聖時に信徒が接吻するのを除き、神品 (正教会の聖職)以外には触れる事は許されていない。
聖爵には十字架やイコンが彫り込まれて装飾されている事が多い。
尊血となる葡萄酒のみを聖杯に入れる西方教会とは異なり、正教会では聖爵に聖体となったパンも入れられる(信徒の領聖に先立つ神品の領聖時には、まだ聖体は聖爵には入れられず、別途手を使って領聖される)。信徒の領聖にあたっては、主教もしくは司祭が聖爵に入れられた聖体を
聖体礼儀終了後、聖体と尊血となったパンと葡萄酒は、司祭もしくは輔祭によって余さず領食(りょうしょく)される。聖体を食べ尽くす任に当る司祭もしくは輔祭には、熱湯を用いて聖爵の内側に残った聖体尊血をきれいに溶かし込み、これを領食する事が義務付けられ、一片一滴も残すことは許されていない。
聖体礼儀の時に使用される時以外には、聖爵は聖堂・至聖所内の奉献台に置かれ、「太気(たいき)」と呼ばれる布で覆われる。
参考文献
- ミハイル・ソコロフ著、木村伊薩阿克訳『正教奉神礼』日本正教会(明治24年3月)
関連項目
外部リンク
- 正教会の奉神礼・機密・伝統習慣(2) - ウェイバックマシン(2016年3月4日アーカイブ分) - イラスト入り
「ゴブレット」の例文・使い方・用例・文例
- 茎状部が引っ込む、ゴブレット形の体の繊毛原生動物
- 透明なゴブレット形をしていて、引っ込んだ茎を持った様々な原生動物
- ゴブレットの形に類似しているさま
- 脚のあるゴブレット
- ディスク形からゴブレット形の裸子器に子嚢を有する菌類目
- ゴブレットというコップ
- 学校を代表したいと思う生徒は1枚の羊皮紙に自分の名前と学校名を書き,それを炎のゴブレットに入れなければならない。
- その後,ゴブレットが各学校の選手を選ぶ。
- ゴブレットは3校それぞれから1名の生徒を選んだ後,ハリーを4人目の選手として選ぶ。
- 彼は自分の名前をゴブレットに入れることすらしていなかったのだ。
ゴブレットと同じ種類の言葉
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