首相辞任後の展開とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 首相辞任後の展開の意味・解説 

首相辞任後の展開

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 20:08 UTC 版)

日本列島改造論」の記事における「首相辞任後の展開」の解説

1974年昭和49年12月に、田中田中金脈問題内閣総理大臣の座を追われた。急激な積極財政・インフレーション・オイルショックによる経済混乱などもあり、首相となった福田による緊縮財政経て交通網の整備は進まなくなった1980年昭和55年)の国鉄再建法によって、日本国有鉄道在来線建設既存在来線高速化などが抑制され特定地方交通線廃止実施され整備新幹線着工長く見送られたものの、高速道路網は再び拡大した三木武夫主導した生涯設計計画大平正芳主導した田園都市構想鈴木善幸主導した和の政治竹下登主導したふるさと創生事業背景に、道路建設は主にガソリン税増税などによって徐々に進みデフレーション下の国や地方自治体多額借金抱えることとなった田中逮捕起訴されたロッキード事件影響自由民主党総裁立候補できなくなったが、盟主務め木曜クラブ田中派)が党内多数占めることで、総裁選出のキャスティング・ボート握り間接的に時の内閣影響与え続け、これらは「田中曽根内閣」「角影内閣」「直角内閣」といった呼び方なされた。これを背景に、1980年代バブル景気引き起こしたとされる東京湾横断道路東京湾アクアライン)などのプロジェクト中曽根康弘列島改造論当時から国会で批判されていた。 日本にとって、首都の過密と地方の過疎は、当時よりも一層深刻な問題になっており、少なくとも田中日本列島改造論著したのは、こうした状況への問題提起としての意味を持っていた。交通網の整備様々な課題解決するという発想は、「土建業一辺倒だ」という批判もある。地方から過密地(特に首都東京)へ向かう交通網の整備は、大都市が持つ資本技術人材娯楽が、地方にも浸透しやすくなったことは事実であるが、同時に地方住民人材企業もまた大都市流出しやすくなったことで東京一極集中地方過疎化をより促進してしまうということ起こった地方での駅や道路の建設同様の事象起こり駅ナカ駅前郊外へのストロー効果招き中心市街地衰退してしまった。田中抱いていた理想未来には不十分で程遠い結果であった新幹線高速道路なども地方東京を結ぶ路線がほとんどで、地方地方を結ぶ路線建設遅々として進まないのが現状であり、防災減災バランス確保による国土強靭化も必要である。こうした道半ばの「均衡ある発展」を背景に、田中目指した本来の日本列島再生実現させるべきだという論もある。ちなみに1973年昭和48年)、田中金権政治に不満を募らせ自民党若手議員により結成され青嵐会地方選出のメンバー多かったことから、国土政策の面では『日本列島改造論』の理念である「国土均衡ある発展」を支持し工業再配置高速交通整備など、政府主導開発政治提唱していた。 こうして田中提唱した工業再配置交通全国的ネットワークの形成」は幻となったが、「情報通信全国的ネットワークの形成」は田中による報道機関への懐柔策もあり、日本電信電話公社によって回線構築された後、1985年昭和60年)に実施され公社民営化に伴う通信自由化電気通信事業法施行)を契機として、ネットワーク事業者新電電参入招来された。続く1990年代民放テレビ全国四波化パーソナルコンピュータインターネット世界的な普及が、これを確立させる至ったのである

※この「首相辞任後の展開」の解説は、「日本列島改造論」の解説の一部です。
「首相辞任後の展開」を含む「日本列島改造論」の記事については、「日本列島改造論」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「首相辞任後の展開」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「首相辞任後の展開」の関連用語

首相辞任後の展開のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



首相辞任後の展開のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの日本列島改造論 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS