開発・運用史
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試作機は1963年8月より制作が開始され、1965年11月に完成し、納入された。これは三菱電機北伊丹製作所内の仮設建屋に設置されて、1966年6月まで技術試験が行われた。世界に前例のない新方式であったこともあって試験方法も工夫され、まずは電波源を搭載したヘリコプターを受信状態で目視追尾し、光学的仰角と電波的仰角とを照合する段階から始められ、T-33AやC-46Dなどを目標機として延べ44フライトにのぼる実飛行試験を行うなど、会社における試験としては異例の規模となった。 その後、試作機は技術研究本部第1研究所飯岡支所構内に新設された3Dレーダ建屋に移設され、この際に住友電工が開発した円筒型レドームも架設された。同地では、更に1966年11月から1967年9月にわたって延べ70フライトの飛行を実施して、探知・追尾性能や耐クラッタ性能・ECCM性能などの検証が行われた。これらの技術試験の成功を受け、1968年1月から71年9月にかけて、装備機開発のための実用試験が行われた。この間、対クラッタ性能の改善の為の円偏波装置の追加やMTI装置の改善、対チャフ装置の試作とこれを用いたECCM性能の確認、BADGEシステムとの連接の為のBADGE連接装置の開発と連接試験などが行われた。 本機の実用試験の最終年度にあたる昭和46年度には、同じ飯岡支所において、日本電気が開発したM-3D(J/TPS-100)の実用試験が行われていたが、同機は本機の技術成果を流用して開発することになっていたこともあって、本機の試作機とその試験班もこれに協力した。本機およびM-3Dの全ての試験が終了した直後の1971年9月8日、早朝に襲った台風によってレドームが倒壊、アンテナも大破して、試作機はその運用を終了した。実用機の初号機は、1972年3月26日に大滝根山分屯基地(第27警戒群)に設置されて、8月15日より運用を開始した。 なお上記の通り、本機の開発過程で日本初のレーダー情報処理技術が確立されたが、特に一次・二次レーダー総合相関処理技術はほとんどそのままの形で航空交通管制の自動化に導入されるなど、多くの波及効果があった。 1962年から1971年までの開発経費として7億円がかかった。
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開発運用史
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「AGM-88 (ミサイル)」の記事における「開発運用史」の解説
1969年 - NWCで開発プログラム開始。 1970年 - ZAGM-88Aという名称が与えられる(Zは「計画」の意)。 1974年 - 主開発者としてテキサス・インスツルメンツが指名される。 1975年 - 初飛行。 1981年 - テキサス・インスツルメンツと生産契約締結。 1983年3月 - 全規模生産承認(AGM-88A ブロック1)。 1985年 - アメリカ海軍で初期作戦能力(IOC)を獲得。 1985年後半 - 航空母艦「USSアメリカ(CV-66)」搭載のVA-72およびVA-46に配備された。 1986年 - ブロック2改修(AGM-88A ブロック2)。 1986年3月 - シドラ湾岸にあるリビアのSA-5サイトに対して実戦で初めて使用される。 1986年4月 - リビア爆撃(エルドラド・キャニオン作戦)で使用される。 1987年 - AGM-88B ブロック2 1987年 - アメリカ空軍でもIOCを獲得した。 1990年 - ブロック3改修(AGM-88B ブロック3)。 1991年 - 約2,000発のAGM-88B ブロック3が湾岸戦争においてアメリカ海空軍により広範囲に使用される。 1993年 - ブロック4改修(AGM-88C ブロック4)。 1999年 - 1,000発以上のAGM-88がコソボ紛争においてアメリカ海空軍およびNATO軍により使用される。 2000年 - ブロック5改修(AGM-88C ブロック4/5及び3A/5、AGM-88B ブロック3/5)。 2000年3月 - AGM-88E初飛行。 2003年 - ブロック6改修(AGM-88D ブロック6)。 2003年6月 - アリアント・テックシステムズ(ATK)がAGM-88Eのシステム開発設計(SD&D)を契約。 2005年 - AGM-88E開発試験。 2012年7月 - AGM-88E IOC獲得。翌月以降フルレート生産開始。 2014年9月 - AGM-88E FOC獲得予定。
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