金剛王子の華麗な物語とは? わかりやすく解説

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金剛王子の華麗な物語(第904夜 - 第922夜)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)

千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「金剛王子の華麗な物語(第904夜 - 第922夜)」の解説

昔、シャムス・シャーという王には「金剛王子」という強く美し王子がいた。ある日、「金剛王子」が狩に行き、鹿を追って砂漠進んでいくと、ある人里離れたオアシス着いた。そのオアシスには老人隠遁しており、「金剛王子」が老人隠遁している理由を問うと、老人若者がその話を聞けば身の破滅になると言ったが、「金剛王子」が重ねて聞いたため、老人次のように話した。 昔、老人豊かなバビルの地域の王であり、王には7人の王子がいた。ある日、旅の商人シーンマシーンの国のタンムーズ・ベン・カームース王の王女モホラ姫の話を伝えた。モホラ姫は絶世の美女であり、「松毬糸杉の関係は何」という問に答えられた者が嫁にすることができるが、答えられない者は殺され首を城門晒されるという話であった。王の長男が話を聞き、カームース王の城に行ったが、答えられ殺されてしまった。その後、弟の6人の王子たち順々に行ったが、いずれも答えられ殺されてしまった。7人の王子全て失った老王絶望し王位捨てて、このオアシス隠遁するようになったであった。 話を聞いた金剛王子」は、父王シャムス・シャーの宮殿帰ると、父王が止めるのも聞かずシーンマシーンの国のカームース王の王女モホラ姫の城に旅立ってしまった。城に着いた金剛王子」はカームース王に謁見するが、カームース王は「金剛王子」に熟慮し3日後再び来るように言った。城を退出した金剛王子」は、城から流れ出る水路をつたい、城の中庭入り込み、偶然モホラ姫を物陰から見て、その美しさ心を奪われてしまった。「金剛王子」は汲みに来た「珊瑚」という美し侍女に見つけられ、モホラ姫の前引き出されるが、気が触れた聖者(サントン)の振りをし、モホラ姫の尊敬を受け、中庭留まる許し受けた。 しかし、数日して「珊瑚」が「金剛王子」を不信思い問い正したので、「金剛王子」は身分明かし、「松毬糸杉の関係は何」という問の答え探しに来たと言った。「珊瑚」は、その問の情報得たければ、正妻にするよう求め、「金剛王子」が承諾すると、次のように言った。 モホラ姫の寝台の下には、実は、ワーカークの町から来た一人黒人隠れている。「松毬糸杉の関係は何」という問はこの黒人考えたものであり、その答えはワーカークの町に行かねば分からない。 「金剛王子」は「珊瑚」に、帰ってきたら必ず正妻にすると約束し、城を出てワーカークの街への道を探したが、町の人たち誰もその町を知らなかった。するとある修道僧(ダルヴィーシュ)が、次のように教えてくれた。 ワーカークの町はカーク山の中心にある。その内外にはあらゆる魔神(ジン)、悪霊(マリード)、鬼神(イフリート)がいる。そこに行く道は右、左、中央の3本あるが、右の道を選ばねばならない。右の道を進むと1本の光塔(マナーラ)があるので、その碑銘読み進む道を定めなさい。 「金剛王子」が言われたように進むと光塔があり、そこには次のような碑銘があった。 左の道をとらば、あまたの煩いに遭わん。右の道をとらば、悔ゆる所あるべし。中央の道をとらば、真に恐るべきものあらん。 「金剛王子」は中央の道をとり、進むと垣根囲まれ広大な屋敷にたどり着き花崗岩でできた門の前に巨大な黒人門番眠っていた。「金剛王子」は門の中に忍び込むと、広々としたになっており、角に宝石をつけた美しい鹿が何頭もいた。庭を進むと宮殿があり、その主であるラティファという美し乙女迎えてくれた。「金剛王子」が旅の理由を話すと、ラティファはワーカークに行くことに反対し、一緒に暮らすことを提案したが、「金剛王子」はあくまで行くと言うとラティファ魔法で「金剛王子」を鹿に変えてしまった。 鹿になった金剛王子」は庭の壁の隙間から抜け出すと、そこはラティファの妹ガミラ屋敷で、ガミラ魔法解いて金剛王子」を人間の姿に戻した。「金剛王子」が旅の目的を話すと、ガミラはワーカークの町に行くことに反対し、一緒に暮らすことを提案したが、「金剛王子」はあくまで行くと言うと次のように語り、「預言者サーリフ弓矢」、山をも切る名剣スライマーン」、どのような攻撃からも守ってくれる短剣賢人タンムーズ短剣」を渡した。 ワーカークの町に行くには、ラティファガミラ叔父である「飛行のアル・シムーグル」の助力必要だが、そのためにはターク・ターク王の宮殿に行く必要がある。そこは人を食う凶暴な黒人たちに守られている。そこの王と2日泊まり飛行のアル・シムーグル」に会うことができるであろう。 「金剛王子」はガミラ別れ告げて、ターク・タークの宮殿に行くと、黒人たちが襲ってきたが、「スライマーン」で黒人たちを倒した。すると、黒人は毒の屁をして来たが、「賢人タンムーズ短剣」の霊験で毒の効果はなかった。「金剛王子」は「預言者サーリフ弓矢」で黒人の王を殺すと、黒人たちは逃げていった。 宮殿では美しいアジザ姫が「金剛王子」を出迎えてくれた。アジザ姫は信仰告白をしイスラム改宗し、妻にするよう「金剛王子」に頼んだ。しかし、「金剛王子」があくまでワーカークの町に行くというので、宮殿の庭で寝ている巨人飛行のアル・シムーグル」の所に案内し、「もし右目から目を覚ませ協力してくれるが、左目から目を覚ませ殺されると言った。アル・シムーグルは両目同時に目を覚まし、「金剛王子」に協力約束し、7頭の野生驢馬捕まえ、それらと「金剛王子」を背中乗せ、屁の力で空を飛び1日一つの海を超え休んでは1頭の驢馬食い7日掛けて7つの海超えてワーカークの町まで来た。 ワーカークの町で「金剛王子」は美し侍従青年ファラー出会い、「松毬糸杉の関係は何」と尋ねると、ファラーは青い顔をし、「糸杉」とはワーカークの王の名であり、「松毬」とは王妃の名であるが、それらの名を言うものは死刑になると言った。「金剛王子」は「糸杉王」に謁見し、極めて高価な赤い真珠進物として献上した。「糸杉王」は希望褒美取らせると言ったので、「金剛王子」は「松毬糸杉の関係は何」と尋ねた。「糸杉王」は激怒したが、次のように話してくれた。 むかし「糸杉王」が狩をしていると、古い井戸見つけた。喉が渇いていたので、帽子代わりにターバンを綱代わりにして井戸降ろし引き上げると、2人老婆上がって来た。2人は目が見えなかったが、近くの川に来る牝牛の糞を目に塗れば見えるようになるので、糸杉王に糞を取ってくるよう頼んだ糸杉王が言われ通りすると、2人老婆の目が見えるようになり、お礼に「富、健康、美」のどれが欲しいか聞いてきた。 「糸杉王」が「美」答えると、老婆たちは魔神の王の宮殿にいる魔神王の娘松毬」のところに糸杉王」を案内し2人互いに一目ぼれし、愛し合った。しかし、魔神の王に見つかってしまい、「糸杉王」は火あぶりの刑にされたが、老婆たちが塗ったスライマーンの霊油のために、火に燃えことはなかった。これを見た魔神の王は「糸杉王」を尊敬し、「松毬」との結婚認めた。 「糸杉王」と「松毬」はワーカークの町に帰った。しかし、「松毬」は毎夜糸杉王」が眠った後、馬に乗ってどこかに出かけていた。ある夜「糸杉王」がそれに気付き後を付けると、「松毬」は1件の家に入り、7人の黒人たちと乱交始めた。「糸杉王」は怒り、5人の黒人切り殺し、6人目殺そうとしたところ、反撃を受け危なくなったが、王の猟犬の1匹が助け来て黒人噛み付き、王は黒人首を刎ねた。7人目黒人は、逃げ延び、カームース王の王女モホラ姫の寝台の下に隠れている。 その日以来、その猟犬ご馳走与え、その残飯を「松毬」に後ろ手縛ったまま食べさせているのであった。 話を聞くと「金剛王子」は飛行のアル・シムーグルを呼び出し、空を飛び、アジザ姫、ガミラ合流しラティファを鹿たちを人間に戻すことを条件赦し一緒にカームース王の宮殿まで行った宮殿で「珊瑚」に再会すると、「金剛王子」はアジザ姫、ガミララティファ、「珊瑚」の4人を正妻とした。「金剛王子」はカームース王に謁見し「松毬糸杉の関係は何」の答え言い、モホラ姫の寝台の下の黒人捕まえカームース王に差し出した。王は黒人死刑にし、モホラ姫を追放した。「金剛王子」はモホラ姫を妾とし、父王の都に帰り一同幸せ暮らした

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