複数の作品との類似点に関する指摘およびその後の騒動とは? わかりやすく解説

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複数の作品との類似点に関する指摘およびその後の騒動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/20 04:23 UTC 版)

北条裕子 (小説家)」の記事における「複数の作品との類似点に関する指摘およびその後の騒動」の解説

2018年小説美しい顔』で講談社第61回群像新人文学賞受賞。この作品は第159芥川龍之介賞候補にも選ばれたが、主要な参考文献明記しておらず、他の作家先行作品類似している箇所複数あることが指摘され謝罪文参考文献が『群像2018年8月号に掲載されることとなった新潮社は「単に参考文献として記載して解決する問題ではない。北条氏講談社には、類似箇所修正含め引き続き誠意ある対応を求めている」とした。また新曜社類似部分10数カ所あったことを明らかにした。 しかし講談社7月3日、「作品根幹関わるものではなく著作権法関わる盗用剽窃などには一切あたりません」とする声明文発表し同作全文ホームページ上で無料公開することを決めた7月13日までの期間限定)。またインターネット上で盗用剽窃といった意見相次いでいることについて、「多く関係者の名誉が著しくつけられたことに対し、強い憤りを持つとともに厳重に抗議いたします」とし、新潮社が「単に参考文献として記載して解決する問題ではない」と抗議した件についても、「小説という表現形態そのもの否定するのようなコメント併記して発表されたことに、著者大きな衝撃と深い悲しみ覚え編集部は強い憤り抱いております」と反論した批評家佐々木敦は、後述のとおり本作絶賛していたが、7月3日講談社声明に対して一読し群像編集部講談社新し才能を守る決断をしたことに心から感動しました。僕は完全に同意見です。読みもせず誹謗中傷してる連中恥を知りなさい」とツイートした。 類似表現内容指摘され作品次の通り石井光太著『遺体: 震災津波果てに』(新潮社池上正樹著『ふたたび、ここから 東日本大震災石巻の人たちの50日間』(ポプラ社丹羽美之藤田真文共編メディア震えた テレビ・ラジオと東日本大震災』(東京大学出版会金菱清編『3.11 慟哭記録71人が体感し大津波原発巨大地震』(新曜社森健編『つなみ 被災地のこども80人の作文集』(文芸春秋社その後7月6日講談社は詳しい経緯発表した(「美しい顔」に関する経緯ご説明PDF〕)。 4月10日群像新人文学賞最終選考会で「美しい顔」が当選作に決定前年10月応募締め切り2003篇の応募があった。 4月12日作者北条裕子来社し、編集部初め面会。『群像』での掲載に向け校正用のゲラ刷り渡し、「参考にされた本などの資料があれば教えてください」と伝える。なお、面会までの連絡やり取りから、北条妊娠中で4月末の出産予定日控えていることがわかった4月20日編集部員校正済みゲラ刷り受け取り行った際、石井光太著の『遺体』など参考文献提示されたが、「美しい顔」の表現との関係について整理して思い出すための時間が必要と編集部員認識し出産目前控えた北条対し3日後の校了までに詳細をつめることは困難と判断適切な対応ができず23日校了迎えた5月9日群像新人文学賞贈呈式開催され前月末の出産経た北条出席編集部参考文献について改め確認し北条は「現地直接見ていない自分が、震災直後被災地様子小説として書く上で客観的な事実反することのないように、自分読んで感銘受けた文献手がかりにした」と答える。 5月10日編集部調査で『遺体』について5点類似箇所確認。『3.11 慟哭記録』についても類似箇所確認類似箇所のうち、より同一に近い記述を含む『遺体』の著者石井光太連絡し面会希望伝える。 5月14日石井面会しお詫び以後新潮社協議6月25日:『3.11 慟哭記録』の版元新曜社から群像編集長宛ての手紙の形で、類似箇所指摘を受ける。同書編集部類似箇所があることを認識していながら編者金菱清対す連絡が遅れ、結果として先方から指摘を受ける形となり、編集部直ちに金新曜社お詫び以後協議中。 6月29日読売新聞記事皮切りにマスコミ各社報道始まり主要参考文献5冊のうち『遺体』と『3.11 慟哭記録以外の3冊の版元お詫び連絡同日新潮社コメント発表した7月3日講談社声明文について「弊社怒り矛先向けた内容弊社ただただ驚くとともに困惑するばかりでした」と指摘し、「講談社には、版元として冷静な対応を望みます」と要望した。そのうえで参考文献として作品巻末などに記したとしても、それを参考にした結果表現は、元のノンフィクション作品類似した類(たぐい)のものではなくそれぞれの作家の独自の表現なされるのがあるべき姿ではないでしょうか」とコメントしている。 新潮社からは以下の5つ要望挙げられた。 『群像誌面回復措置を行うこと。 参考文献掲載するだけでなく、特に酷似している箇所修正すること。 石井光太の『遺体』のための取材応じた被災者への対応を考えること。 北条自身書面などで説明を行うこと。 講談社今回の件について社としての見解をまとめること。 7月9日北条講談社通じて文書謝罪した

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