第四紀の気候と生物とは? わかりやすく解説

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第四紀の気候と生物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 07:23 UTC 版)

新生代」の記事における「第四紀の気候と生物」の解説

第四紀は約2588千年前から現在までの期間。第四紀には更新世完新世含まれる第四紀通じて南極大陸氷河存在し続けているため、第四紀は「氷河時代」である。第四紀北米ヨーロッパ大部分氷床覆われる寒冷な氷期」と、現在のように比較温暖な間氷期」が交互に訪れ、非常に短期間大きな環境変化繰り返し起こった時期である。最も新し氷期最盛期は約1万8000年前であり、平均気温は今より6-7低かった第四紀氷期と間氷期推移周期性調査したところ、地球公転軌道離心率の変化10万年周期)、自転軸傾き変化(4万年周期)、更に自転軸歳差運動(2.3万年ないし1,8万年周期)と一致することがわかった。これらの変化によって北緯55°から北緯65°の地域における夏の日射量が減ったことが氷期が始まるきっかけとなっている。この氷期と間氷期周期性はこれを数学的計算によって予言した科学者にちなんミランコビッチ・サイクル呼ばれている。 第四紀人類時代とされる人類樹上生活していた霊長類のうち、アフリカ住んでいた類人猿から派生した。約440万年前のエジプト地層から類人猿分かれて直立二足歩行したラミダス猿人化石日本の調査隊によって1992-1993年発掘されその後ラミダス猿人亜種は約580万年前までさかのぼることが判明したラミダス猿人次にアウストラロピテクスアファール猿人)が登場するアウストラロピテクス化石エチオピア南アフリカの約250万年前-350万年前の地層から見つかっているが、骨格化石足跡の化石から確実に二足歩行していたことが確認された。歩行から開放されアウストラロピテクスの手は物をつかんだりする以外に、石を加工して石器作ることができるようになったアファール猿人から2種猿人派生した硬い植物食べるために頑丈な顎を発達させた猿人と、肉食による動物性タンパク質摂取によって脳を発達させ、石器活用した猿人である。前者は約100万年前にすべて絶滅してしまい、後者系統ホモ・ハビリス(脳容積は600mlあって、チンパンジーの300-400mlよりはるかに大きい)が現在の人類続いている。次のホモ・エレクトスは脳容積を850mlに増やし生存場所もインドネシアジャワ原人約20-100万年前)や中国北京原人約35-50万年前)に拡大したヨーロッパでは少し遅れて約3-25万年前の地層からネアンデルタール人が見つかっている。現生人類ホモ・サピエンスは、ミトコンドリアDNA分析結果から約20万年前のアフリカ生まれたとされるホモ・サピエンス厳し氷期気候にも適応して世界各地生存領域広げていった。ホモ・サピエンスは約10万年前アフリカ出て中東達し、北のヨーロッパへ向かったグループと、東に向かったグループ分かれた。東に向かったグループ南アジア進みインドネシア島嶼伝いオーストラリア達し(約5-6万年前)有袋類のみの世界であったオーストラリア改変した。インドから東へ向かったグループ中国経由してシベリアには約2.5-3.5万年前に到達、更に氷河覆われベーリング海峡渡って1万2千年前に北アメリカ到達した集団効率的に狩りをするホモ・サピエンス地上最強狩猟者であり、多く動物狩猟対象とした。多く大型動物約1万年前絶滅したが、丁度氷期から間氷期移行する時期相当し気温の変化により植生変わって食物等がなくなって絶滅した種もあるが、人類によって滅ぼされた種もあると見られている。最近数百年間でもドードーステラーカイギュウどのように人類によって短期間狩りつくされた種がある。 第四紀哺乳類全体傾向として、新第三紀比べて種や個体数減少したことがあげられる長鼻目一時オーストラリアを除く全世界分布したが現在はインドアフリカ2種を残すのみ、奇蹄類サイ現生種は5種、同じく奇蹄類ウマ類も種数大幅に減らした南アフリカ見つかったミセスPles」と名づけられたアウストラロピテクス頭骨。 Paranthropus boisei.JPG 人類派生種パラントロプスアウストラロピテクス同時代で、体格はやや大きく頑丈な顎を有していたが、次世代子孫残せなかった。 ホモ・エレクトス頭骨発見時はジャワ原人ピテカントロプス)とも呼ばれていた。 ネアンデルタール人頭骨現生人類ヒト頭骨 マンモス復元模型マンモス初めとする多く大型哺乳類約1万年前絶滅したニュージーランドに住んでいた巨モア 体長3m以上に達したが、移住してきたマオリ族によって滅ぼされた。

※この「第四紀の気候と生物」の解説は、「新生代」の解説の一部です。
「第四紀の気候と生物」を含む「新生代」の記事については、「新生代」の概要を参照ください。

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