知られている著作の一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/11 06:02 UTC 版)
「モッラー・サドラー」の記事における「知られている著作の一覧」の解説
Al-Hikma al-muta‘aliya fi-l-asfar al-‘aqliyya al-arba‘a [知性の四つの旅の超越論的哲学]、哲学辞典にしてイスラーム哲学で議論される重要な話題の選集で、ピュタゴラスの時代からモッラー・サドラーと同時代の哲学者までの先行する哲学者の概念によって増強されている。また、関連して、新しく強力な主張の基礎に対する応答も収録されている。大判では四巻からなるが、より小さい版で九巻で出版されたことも何度かある。彼はゆっくりとこの本を編み上げていて、ヒジュラ暦1015年(西暦1605年)に執筆をはじめ、25年かかってヒジュラ暦1040年(西暦1630年)より少し後までほぼ25年かかって完成させた al-Tafsir (クルアーンの注釈書) Diwan Shi’r (詩集)ペルシア語での神秘主義的な詩が多数収められている Si Asl、モッラー・サドラーがペルシア語で書いた哲学書の中で唯一現存するもの。本書で、三つの主な倫理規定を恃むことで、彼は科学者に関係する倫理的・教育的問題を扱い、彼と同時代の哲学者に対する助言を行っている Sharh al-hidayah、ペリパトス派哲学の原理に関して書かれたヒダヤーという本に対する注釈書 ‘Arshiyyah、al-Hikmat al-‘arshiyyahとも呼ばれる、モッラー・サドラーの哲学の参考書。『al-Mazahir』においてと同様に彼は始まりと終わりについて簡潔にして精確な記述に努めた。本書はジェームズ・ウィンストン・モリスによって有益な序文を付されて英訳された al-Mabda‘ wa’l-ma‘ad、al-Hikmat al-muta‘aliyyah、後半生の総括とされる。モッラー・サドラーは哲学とは起源と帰還の学問だと考えていたため彼は本書を始まりと終わり、と呼んだ al-Mazahir 本書は『al-Mabda‘ wa’l-ma‘ad』と同様であるが、より短い。事実上、本書は読者にとって親しみやすいモッラー・サドラーの哲学の手引書である Huduth al-‘alam、多くの哲学者にとって難解で疑わしい世界の創始の問題について。彼は超実体的運動の理論を通じて強固な理論を証明した Iksir al-‘arifin、グノーシスと教育に関する書 al-Hashr、来世での動物や物体の復活の理論 al-Masha‘ir、実存と関連する問題について。アンリ・コルバンがフランス語訳と序文を作成した。本書は近年英語にも訳されている al-waridat al-qalbiyyah、重要な哲学的問題の簡潔な説明で、彼が人生を通じて受けた神の天啓や照明の目録だと考えられる Iqad al-na‘imin、理論的なグノーシスと実際上のグノーシスについて、そして一神論の科学について。目覚めるためのガイドラインや指導上の要点が表されている。 al-Masa‘il al-qudsiyyah、内在的存在や認識論といった問題を主に扱った小冊子。本書でモッラー・サドラーは認識論と存在論を統合している。 al-Shawahid al-rububiyyah、照明学派的な文体で書かれた哲学書で、モッラー・サドラーの初期の哲学的思想が書かれている al-Shawahid al-rububiyyah、一つ上のモッラー・サドラーの同名の著書とは無関係の論文。特に彼が哲学用語で説明できた理論・意見の目録である。 Sharh-i Shafa、イブン・スィーナーの『治癒の書』での神学(イラヒヤート)的議論で扱われた問題に関する批評 Sharh-i Hikmat al-ishraq、スフラワルディーの『Hikmat al-ishraq』や同書に対するクトゥブ・アル=ディーン・シーラーズィーの注釈の註解集にさらにモッラー・サドラー自身による注釈を足したもの Ittihad al-‘aquil wa’l-ma’qul、知性と知性によって捉えられるものとの結合という複雑な哲学的理論の証明のみに充てられた論文。本書で証明されたことはモッラー・サドラー以前には誰も合理的に扱ったり証明したりしなかったものである Ajwibah al-masa’il、モッラー・サドラーが彼の同時代の哲学者から提起された哲学的問題に答えた少なくとも三つの論文から成る Ittisaf al-mahiyyah bi’l wujud、存在と、存在と本質との関係の問題を扱うことのみに充てられた論文 al-Tashakhkhus、個体化の問題を説明し、個体化と存在との関係や個体化が本質的であることを説明している。これは彼が提出した中で最も根源的な原理である Sarayan nur wujud、降下の性質や真なる源泉から存在(本質)への存在の拡散について扱った論文 Limmi’yya ikhtisas al-mintaqah論理学に関する論文で、特に天球の形状の原因に焦点を当てている Khalq al-a’mal、人間の決定性と自由意思に関する論文 al-Qada’ wa’l-qadar、神による運命の問題について Zad al-Musafir、復活と死後の、哲学的なアプローチに則った証明 al-Mizaj、人間の気質の実在と、その肉体と魂に対する関係についての論文 Mutashabihat al-Qur'an、隠された複雑な意味を持つクルアーンの章句に対するモッラー・サドラーの註釈からなる論文。[Mafatih al-ghayb]の一つの章とされる。 Isalat-i Ja’l-i wujud、実存と、本質に対する実存の優位性について al-Hashriyyah、死後の復活と人々の現在についての論文で、天国に挙げられる人間と地獄に落とされる人間の存在を扱っている al-alfazh al-mufradah、クルアーンを解釈するための用語についての省訳された辞典 Radd-i shubahat-i iblis、シャイターンの七つの矛盾を説明し、それと関連する解答を与えている。 Kasr al-asnam al-jahiliyyah (野蛮な時代の偶像破壊と人間の無視)。ここでは彼は不敬虔な詭弁家を非難する傾向にある。 al-Tanqih、形式論理学を扱う。 al-Tasawwur wa’l-tasdiq、論理哲学の問題と、概念や判断に関する問いを扱っている。 Diwan Shi’r (詩集)、ペルシア語での多数の学問的かつ神秘的な詩が収められている。 A Collection of Scientific-Literary Notes、彼自身の詩に対する短い言及、哲学者やグノーシス主義者たちの発言、そして科学的問題が彼の若年期から残されており、その中には重要な選集もある。本書によって一般の読者にもモッラー・サドラーの本来の精妙さに親しめるようになった。本書に収められた記述は二つの異なる選集に編纂されており、より小さい選集は彼の旅行に関するものであると言える。 Letters:モッラー・サドラーと彼の師ミール・ダマドとの間で交わされた少数の書簡を除けば、全ての書簡が現存している。そうした書簡が三巻の本の冒頭に収められている。
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