歴史・一等格院・幕府領とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 歴史・一等格院・幕府領の意味・解説 

歴史・一等格院・幕府領(元禄4年『千手寺縁起』より)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:34 UTC 版)

千手寺 (岡山市)」の記事における「歴史・一等格院・幕府領(元禄4年千手寺縁起』より)」の解説

千手寺水脈龍神信仰から千龍寺ともいう)は、江戸時代元禄4年1691年備前岡山藩初代藩主池田忠継徳川家康外孫にあたる)・荒尾家ゆかりの瑞松山 景福寺 透海が、当時千手寺住職 専栄の依頼により記した千手寺縁起』によると、天平勝宝4年752年)に奈良南都六宗一つ法相宗高僧報恩大師真言古流小嶋流を伝える、奈良報恩山千壽院 子嶋寺開基)により創建され、当地弥陀八幡宮岡山藩池田家崇敬殊に篤く毎年6月24日祭典には領主代参があった)の社職を務めた伝えられる報恩大師創建寺院本尊千手観音であることが特徴となり、『千手寺縁起』にも奈良子嶋寺が言及されている)。また、それを裏付けるように現コンベックス内の天神坂遺跡発掘調査により寺院跡が確認され平安中期後期の瓦も発見されている(岡山県文化財保護協会岡山県埋蔵文化財発掘調査報告53』)。 千手寺のある大内田は、小京都知られる周防国府現在の山口県)の大内氏所領であった伝えられる戦国時代には福田村山田豪族 坪井城主 坪井左京進厚く千手寺帰依した慶長5年1600年)から戸川庭瀬藩領、さらに遠江静岡浜松藩領となり、後に徳川江戸幕府直轄領最初笠岡代官所、のちに倉敷代官所による倉敷支配所)に編入されている。 元禄15年1702年)、備前備中の国境が備前久米村今保備中延友の間で水利権問題紛糾した際も、幕府領である大内田庄屋孫四郎境目川仲裁をなしている。明暦年間池田光政により、法界院もしくは吉備の中山より千手観音堂、ならびに山田村から高梁川からの十二ヶ郷用水水脈信仰として祀られ妹尾兼康信仰され天満宮移転されたことを踏まえると、幕府領における寺院としての千手寺背景うかがえる天領寺院としての千手寺)。 『千手寺縁起』によると、嘉暦元年1326年)、四国讃岐屏風浦五岳誕生院善通寺派総本山善通寺中興の祖宥範法印金毘羅金光院)により堂塔建立天正13年1585年)、宗覚僧都により再興され京都・大内山 御室派総本山仁和寺末となり、その後京都御室本山直末の一等格院(本山御直末寺中本寺)として、大内田千手観音菩薩祀る千蔵坊、虚空蔵菩薩祀る日差山大坊、如意輪観音祀る昇龍山大師堂阿弥陀如来祀る八幡山無量寺 阿弥陀八幡宮歓喜天聖天)を祀る向庵観音堂妹尾崎牛頭天王祀る茶山三昧寺、蓮華寺天満宮祇園神社坪井妙蓮寺大年の玄光院、山田の伍社神社高尾山厳島神社、などの多くの坊社を近隣備え上寺(かみでら)」とも称されてきた。 また、妹尾啓運山盛隆寺慶長10年1605年)、庭瀬藩戸川達安により真言宗から日蓮宗改宗それにともない住民日蓮宗改宗となったが(改宗した者はその年の年貢納めなくなくてもよく「未進法華」という)、庭瀬撫川妹尾妹尾崎真言宗法灯信仰護持する檀信徒千手寺継承されることとなった江戸時代には幕府直轄地本寺ゆえか、備前藩家老池田隼人帰依を受け池田家屋敷移築され千手寺には現在の客殿本堂一体型建物建ち寺侍仕え詰所茶室設けられていたと伝わる(山門武家屋敷の門を移築したもので、一伝には岡山藩家老職伊木家の門の一つであったという。2016年改築)。千手寺寺領としては、現在の庭瀬駅から旧2号線の通り面する中国銀行建物あたりが、戦後農地解放でのGHQによる払い下げまでの寺領という。また倉敷駅近く大島にもかつての寺領があり、足守川沿いには「南円ごう」と呼ばれる寺領有していたという。 第二次大戦後、高野山真言宗への転派経て現在に至る。

※この「歴史・一等格院・幕府領(元禄4年『千手寺縁起』より)」の解説は、「千手寺 (岡山市)」の解説の一部です。
「歴史・一等格院・幕府領(元禄4年『千手寺縁起』より)」を含む「千手寺 (岡山市)」の記事については、「千手寺 (岡山市)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「歴史・一等格院・幕府領」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「歴史・一等格院・幕府領」の関連用語

歴史・一等格院・幕府領のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



歴史・一等格院・幕府領のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの千手寺 (岡山市) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS