歌人・国文学者としての活動とは? わかりやすく解説

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歌人・国文学者としての活動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 10:17 UTC 版)

井上通泰」の記事における「歌人・国文学者としての活動」の解説

井上家養子となったころに文学目覚め東大予科には和歌の道に開花し国文学者歌人として名声を覇していた。森鴎外森林太郎)は同窓であったが、通泰の影響受けて文学の道に入った。彼が文学傾倒したきっかけ実父松岡操影響が強い。操は播州辻川代々医師出で医業かたわら儒学漢学国学にも秀でていた。姫路では漢学私塾主任教諭迎えられ明治初年には播磨故郷辻川帰っている。通泰が井上家養子出されたのは、生家が生活に困窮していたことが一因であった江戸時代から明治になり、英語主流教育流行する中で漢学を学ぶ者も少なくなり、操が学者の常として、生活のことなどあまり考えず極めて困窮していたことがあった。 通泰は医科大学卒業後、一時郷里帰り姫路病院眼科医長を務めた後、岡山医専教授として赴任岡山の地で後の歌人としての基盤確固たるものにしたようである。岡山時代に通泰は、藤井高尚岡山出身本居宣長門下高弟として知られ江戸時代後期代表的国学者であり歌人である)に興味抱きその事跡を丹念に追い1910年明治43年)に『藤井高尚伝』を出版している。岡山時代の道泰の弟子一人正宗白鳥の弟の正宗敦夫がいる。敦夫は兄に代わり地元家業小間物屋継ぎ、その傍ら通泰に師事し在野ありながら後に『万葉集総索引』、『日本古典全集』『蕃山全集』などを編纂して国文学会に多大貢献をし、1952年昭和27年)にノートルダム清心女子大学教授就任している。岡山での通泰は、吉備史談会長など和歌郷土史国学等の中心的人物として過ごした岡山医専教授辞した後、井上家継いで田舎医者になることなく東京私立眼科医院を開業する。これは通泰と結婚した井上家の娘マサが、出産のために辻川帰省していた時に身重のまま急死したこと、通泰が姫路病院赴任する直前再婚して井上家との関係が疎遠になったことも一因である。その後も、通泰は井上家血筋絶えないよう、井上家縁者から養子をとり、井上家を継がそうと努力したようであるが駄目だったようである。 弟の柳田国男は「通泰は家のことはなにもかんがえないで世のなかのことばかりかんがえている。交際がひろくおおざっぱで国士風格があった」と書いている。 森鴎外とは、邸の観潮歌会などに出席するなど懇親深めた鴎外は通泰を東京大学文学部文学博士推すが、医業本分との理由辞退した鴎外の縁で小出粲大口鯛二などの宮中歌人近くなり、1906年明治39年)には歌会常磐会」を結成する。同会はのちに山縣有朋はじめとする大物参加し盛況呈した1907年明治40年御歌所寄人1916年から1922年大正5年から11年)までは宮内省文部省嘱託として『明治天皇御集』の編纂携わった1920年大正9年宮中顧問官1926年大正15年)に還暦迎えるとこれを期に医業畳み以後歌道国文学研究専心していった。1938年昭和13年12月9日貴族院勅選議員勅任される。議員在職のまま1941年昭和16年8月15日死去、満77歳上代国文学分野においては、『風土記』について考察した風土記新考』、同郷江戸時代後期国学者藤井高尚について綴った藤井高尚伝』をはじめ、維新後初の試みとなった万葉集全歌の注釈万葉集新考』などを遺している。 また、天神真楊流柔術井上敬太郎から学んだ

※この「歌人・国文学者としての活動」の解説は、「井上通泰」の解説の一部です。
「歌人・国文学者としての活動」を含む「井上通泰」の記事については、「井上通泰」の概要を参照ください。

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