東洋一の神戸市電とは? わかりやすく解説

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東洋一の神戸市電

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 02:45 UTC 版)

神戸市電」の記事における「東洋一の神戸市電」の解説

市電路線延長高松開業以降緊縮財政のあおりを受けて残余3路線の延伸工事中断余儀なくされたが、このうち脇浜線については阪神国道三宮までの延伸伴って軌道国道上に移設することが、先に開通した阪神国道電軌との接続に有効であると判断されたことから、路線名を東部国道線変更のうえ、新たに3期6号線として追加され税関線とともに変更追加申請行い、両線とも1932年から1935年にかけて開業板宿・夢野両線のうち、板宿線1937年開業したことで、夢野線を除く3期線の敷設は一応完成した1931年には省線高架化に伴い従来市電が上になって立体交差していたものを、市電跨線橋撤去して地上線とし、その空隙省線高架橋を渡す切り替え工事市内4か所の跨線橋で行うこととなった切り替え工事10月9日夜から10日未明にかけて実施され、両線の軌道切り替え大きな事故もなく一夜にして完了した車両面での近代化着実に進められていった1920年代から市電創業時製造されA車B車モーター及び台車低床用のものに換装1932年までに全車完了した同時に1930年からはB車皮切りに300形への鋼体化改造開始。これに自信得た電気局は引き続いてA車300形への鋼体化改造実施1932年までに完了した。鋼体化は順次進められ1931年から1935年にかけてD車、F車が400形に、1932年には市電初のボギー車であるC車が600形に、それぞれ鋼体化改造実施され、残る木造車はE車のみとなったまた、1933年には長く市民親しまれ、のちの地下鉄にまで引き継がれる緑色車体色採用した車両面の充実のほかにも1929年から停留所への安全地帯設置順次進め1933年にはスピードアップ申請して受理されたことから、1934年からスピードアップ実施運転時間大幅に短縮された。また、1935年には女子車掌登場。そして、これらの施策集大成として同年にE車を鋼体化して登場したのが、日本の鉄道車両史上長語り継がれることとなった700形ロマンスカーであった。その画期的な内装比べるとあまり伝わっていない話として、700形登場により神戸市電は、同時期に301,311,321,331形の1001,1101,1111,1121,1141形への鋼体化改造完了した阪神とともに日本初となる全営業車両鋼製車化を完了したまた、300形から700形に至る各形式とも長田工場で鋼体化工事が行われ、電気局が持つ技術力製造力の高さを車両メーカー他の事業者にも示した。 これらの取組結果神戸市電路線規模旧六大都市中もっとも短いものの、1932年時点での1か月における市民一人当たりの利用回数は1位、1時間あたりの運転回数や1km当たりの事業収入も1位と、他都市大きくリードする実績築いていた。車両面で京阪神3都市市電比較しても、1601形や流線型901形、日本の路面電車初めて前中式の乗降扉を採用した、「水雷電車」の愛称知られる斬新な鋼体化車801形といった当時日本の路面電車代表する車両を擁しながらも、170両が製造され1081形明治末期登場した501形601形といった木造ボギー車大量に抱えて近代化の進まなかった大阪市電画期的な青電600形登場していたが、創業期製造され広軌1形大正末期から昭和初期にかけて製造され500形ボギー車に、200形300形単車といったクラシカル外観車両主力だった京都市電比べると、神戸市電先進性際立つものがあった。こうしてスマートで軽快良質なサービス神戸市電神戸訪れたビジネスマン旅行者船員から賞賛されただけでなく、神戸市にとっても誇りとなり、当時時代風潮から「日本一」を飛び越えて「東洋一の神戸市電」と称されることとなったこうした実績をもとに、『神戸市交通局八十年史中には神戸市電名実ともに日本一であった誇って良いだろう」との一文記されている。

※この「東洋一の神戸市電」の解説は、「神戸市電」の解説の一部です。
「東洋一の神戸市電」を含む「神戸市電」の記事については、「神戸市電」の概要を参照ください。

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