ボギー車とは? わかりやすく解説

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ボギー‐しゃ【ボギー車】

読み方:ぼぎーしゃ

bogie》二軸四輪などの台車二組の上車体載せた鉄道車両。各台車別々に回転するため、線路カーブ容易に通過できる


ボギー台車

(ボギー車 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/16 09:32 UTC 版)

ボギー車と単車(二軸車

ボギー台車(ボギーだいしゃ)とは、車体に対して水平方向に回転可能な装置をもつ台車の総称である。またボギー台車を装備した車両をボギー車と呼ぶ。

概要

車体の短い小型車では、車体と2本の車軸を直接サスペンションでつなぐ固定二軸車で対応できたが、次第に大量輸送手段として鉄道が普及してくると、車体長を大型化しても曲線通過に支障がないよう、車体とは独立してある程度回転できる機構を採用した台車が登場した。これがボギー台車である。(ボギーとは低い丈夫な荷車・運搬台車の意味)

ボギー台車の回転軸として、または台車から車体に牽引力を伝えるため、伝統的には中心ピン(心皿)や枕梁(ボルスタ)が設けられていたが、現在では空気ばねの横剛性を利用し、それらを省略して軽量化したダイレクトマウント台車やボルスタレス台車が主流となっている。

ボギー台車には台車の車軸数によって一軸台車から各軸数ごとに種類があるが、二軸ボギー台車が圧倒的多数を占めている。また、重量貨物を積載する大物車には4軸以上のものも存在する。通常は前後に2個装備されるが、軌道検測車や大物車には3個以上のボギー台車を装備するものがある。この場合、中間台車には回転の他、左右動も許されている。

大物車等で4個以上のボギー台車を備える場合、枕枠を介して複層的に連結するものがあり、「複式ボギー」と称する。ボギー台車と固定式の一軸を備えた「片ボギー」と呼ばれる方式も存在する。

また、連接車(特に路面電車)の中には、車輪が車体に固定されており、水平方向の回転は車体そのものが担う例がある。

また、第二次世界大戦以降の航空機においても大きな重量や着陸時の衝撃を複数のタイヤに分散できる事から降着装置の形式として普及している。世界初のジェット旅客機でもあるデ・ハビランド DH.106 コメットを嚆矢として、特に重量のある大型機を中心に多くの機種で採用されている。 負担重量の違いから、主脚と前脚でタイヤの大きさや装着数が異なる場合が多い。

特徴

長所
  • 車体と独立して回転するため、曲線通過が容易になる。
  • 台車間の間隔を広げても曲線通過に支障が出にくいため、車体長を増大できる。
  • 二軸車に比べて台車に十分なばねダンパーを組み込みやすいので、高速走行でも安定しており、乗り心地もよい。
  • 車軸数が増えるため、軸重(一軸あたりの荷重)を軽くでき、軌道への負担が少ない。
短所
  • 小型化しにくいため、小型車には採用しづらい。
  • 単車(二軸車)に比べて構造が複雑で、製造、保守コストがかかる。

現在日本では、二軸車は小型の貨車、旧型レールバスに採用されるのみであるが、ボギー台車は新幹線から路面電車、大型貨車にいたるまで幅広く採用されている。

ギャラリー

脚注

関連項目


ボギー車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 23:10 UTC 版)

山陽電気軌道」の記事における「ボギー車」の解説

いずれも直接制御空気制動電動機37.3 kW×2 201 - 205 2扉、半鋼製丸屋根201, 204, 205は1930、32年藤永田造船所製造202, 2031930年梅鉢鉄工所製造神鋼SA鋳鋼軸ばね式台206, 207 3扉、半鋼製丸屋根201-205よりやや大型定員多かった1936年日本車輌製造日車C-10系(ブリル76-2E系)台車1954年昭和29年)から2扉化 301 - 305、501 - 506鋼製丸屋根設計3001939年500翌年認可でほぼ同一301 - 3051940年日本車輌残り発注戦後になり501, 5021947年日本鉄道自動車503 - 506194950年日立製作所製造台車日立製の2両が76-2E系、日車日鉄自動車製の7両はK-10系。西鉄北方線321, 322501, 502同形注文流れ 511 - 515鋼製丸屋根2枚引き違い扉511 - 5131951年昭和26年)、514, 515翌年三重交通神都線から譲受譲受前の記号番号はセ36 - セ40 → モ511 - モ515511512三重合同電気時代1926年大正15年12月汽車製造東京支店で、513・514は1928年昭和3年1月日本車輌製造本店で、5151928年11月同じく日本車輌製造本店で、それぞれ製造された。いずれも1953年昭和28年認可入線後集電装置ポールからビューゲル変更台車ブリル76-2Eを模倣した形鋼組立軸ばね式台車で汽車製造製のものも含めて日車C形台車呼称した。 531, 532 木造丸屋根三重交通神都線から1957年昭和32年譲受翌年認可譲受前の記号番号はセ27・セ28 → モ531・モ532で伊勢電気鉄道初代)時代1906年明治39年5月日本車輌製造製造された、同社初の2軸ボギー車。入線時に折り戸取りつけ台車新造時点ではブリル22Eマキシマム・トラクション台車装着していたが、1931年昭和6年7月田中車輌新造された日車C形台車交換され、この状態で譲渡された。譲渡時点での主電動機日立製作所HS-172-A(端子電圧600 V時、1時間定格出力37 kW)。1962年昭和37年名義と主要機器811, 812譲り車体一時倉庫使用 601 - 605鋼製張り上げ丸屋根2枚引き戸当初前面曲面ガラス使用1954年汽車会社支店製造車体大栄車輌台車汽車会社KS-13形、形鋼溶接軸ばね式、コイルばねダンパー併用 701 - 704, 801 - 805 ほぼ全金属製張り上げ丸屋根2枚折り戸1958年昭和33年)に701 - 704室内照明白熱灯で、翌年801 - 805蛍光灯で、ナニワ工機製造台車700形ナニワ製NK-11、800形がその改良形に当たるNK-12装着する811, 812 531, 532名義台車はじめ主要機器使用して1962年昭和37年)にナニワ工機製造車体801 - 805にほぼ同じ

※この「ボギー車」の解説は、「山陽電気軌道」の解説の一部です。
「ボギー車」を含む「山陽電気軌道」の記事については、「山陽電気軌道」の概要を参照ください。

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