朝食会とは? わかりやすく解説

朝食会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/24 03:06 UTC 版)

朝食会(ちょうしょくかい)は、近衛文麿内閣の政策研究会、政治勉強会。朝食を共にして議論が交わされたのでこの名が付けられた。「朝飯会あさめしかい)」とも。内閣総理大臣秘書官である牛場友彦岸道三、そしてゾルゲ事件死刑を宣告された内閣嘱託の尾崎秀実が主催した。牛場邸、万平ホテル、西園寺公爵邸で開かれ、近衛内閣の政策に大きな影響を与えた。「昭和研究会」と交わる部分がある。

概要

人選は牛場信彦岸道三があたり、当時の逸材の中から偏りがないように広く採用された。学者新聞記者評論家から人材を集めた。参加者は内閣書記官長風見章をはじめ、佐々弘雄白洲次郎細川嘉六平貞蔵松方三郎松本重治笠信太郎蠟山政道牛場友彦などである。またゾルゲ事件に関与した、尾崎秀実西園寺公一犬養健らも含まれた。 これらのメンバーは、昭和研究会の中心人物であり、近衛新体制運動の推進者でもあった。

経緯

第1次近衛内閣成立後まもなく、内閣総理大臣秘書官の牛場友彦と岸道三が、識者の中から政治経済に明るい者を選別し、意見や情報を得るために夕食に招待して懇談を交わした。したがって、当初は夕食会であったといえる。はじめに招待されたのは、尾崎秀実、西園寺公一、佐々弘雄、平貞蔵、笠信太郎、蝋山政道、渡辺佐平であり、内閣書記官長の風見章が同席した。

尾崎秀実が内閣嘱託となると、牛場友彦と岸道三とが相談し、比較的時間の融通が利く朝8時ごろに開始することになった。1940年(昭和15年)はじめ頃から、牛場、尾崎、西園寺、蝋山の知り合いであった同盟編集局長の松本重治も参加し、その前後に犬養健も10回ほど、松方三郎は2回ほど参加した。尾崎秀実はアジア、ロシア、の情報を提供することで近衛内閣の南進政策に大きな影響を与えた。

開催場所は、第1次近衛内閣時代に牛場友彦邸で数回、辞職後3ヶ月間は万平ホテルで2、3回、1939年(昭和14年)4月から1940年11月頃までは駿河台の西園寺公爵邸で数十回、その後は首相官邸で十数回開かれた[1]

脚注

  1. ^ ゾルゲ事件「尾崎秀実供述書」

参考文献

  • 伊藤隆『近衛新体制』講談社学術文庫、新版・2015年
  • 伊藤隆『昭和期の政治』山川出版社

関連項目


朝食会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 23:31 UTC 版)

善悪の屑」の記事における「朝食会」の解説

榎 加世子(えのき かよこ) 被害者たちの復讐支援する組織「朝食会」東京支部支部長である若い女性復讐屋とは違い代行して復讐するではなく被害者たちに復讐をさせるための手助けをしている。上から目線でものを言いカモ達を「被害者になった者の本当の気持ちわかってない」と評し復讐屋やり口を「素人の手口」と見下していた。 鼻につくほどのインテリではあるが、誰彼構わず依頼引き受けるわけではなく逆恨み自業自得被害遭った依頼人に対して審査し結果悪ければ依頼受けない彼女なりの流儀がある。過去カモから制裁受けた教師依頼されたことを不審思ったために、カモ拉致し、トラ鶴巻一対一戦わせカモトラ発言被害者自業自得さを見抜き依頼人バッサリ見切りをつけた。傷ついた依頼人救いたいという思いも本物であり、依頼人心情見誤り依頼人暴走した結果ターゲット独断殺害させた際には自身責任感じ涙する姿を見せた。そのため様々なしがらみがある幹部同士定例会にはほとんど参加せず、また他の幹部からも加世子独断による行動を疎ましく思われている。 その正体国内有数家電メーカー会長孫娘幼少期鶴巻の父親に拉致監禁され、性的暴行を受けるも事件明るみ出て救出された。その後鶴巻再会彼に英才教育施して米国陸軍レンジャー訓練を受けさせ屈強な兵士へと育て上げる課程終え帰国した鶴巻に彼女からの依頼として鶴巻の父親を捕らえさせて制裁加えた後、鶴巻を朝食会へ勧誘した鶴巻 裕つるまき ゆう) 朝食会のメンバーである大柄の男。主にターゲットである加害者捕縛する役目を担う。復讐屋におけるトラ同様のポジションだが、彼とは対照的に無口感情の起状に乏しい。加世子突っかかってきたトラ屈服させるほどの腕っ節を誇る。捕獲などの力仕事以外にもターゲットやその周囲情報収集合わせて行う優秀な調査員でもある。 幼少期暴力的な父親から虐待受けており、父親拉致監禁していた加世子を偶然目撃する父親への恐怖心から見て見ぬフリをしてしまう。その後父親逮捕され犯罪者息子として噂が広まったことで行く先々迫害を受けるようになり、数年後定職就かず自暴自棄な生活を送っていた。その際加世子再会し、彼女に言われるがまま米国レンジャー訓練校へ行くための訓練を受け始める。わずか数年レンジャー訓練校へ行くに足る身体能力語学身につける苛酷なのだったが、加世子対す贖罪意識と、終わりかけていた己の人生変えたい強い意志乗り切り渡米しレンジャー訓練校へと入隊する帰国後、加世子依頼父親捕縛し彼女の制裁見届けた後、父親とも決別し、朝食会へと入会した粕谷 九頭男(かすたに くずお) 朝食会神奈川支部長の男。27歳一見やや軽薄な優男だが、その正体日本有数財閥系企業会長三男。また一方で目を付けた女性対しその女性の好み男性であることを徹底的に振舞い親密な関係を築いた後に自宅マンション連れ込み惨殺することで性的興奮覚えるという快楽殺人としての顔を持つ。朝食会へは自身経歴隠し関口清」という偽名用いた上で隠れ蓑として入会しており、そこで出会った加世子標的定め虎視眈々付け狙っていた。 加世子依頼人とのトラブル後始末をした事で借りを返すという名目半ば強引に加世子食事誘い、彼女の食事睡眠薬混入させ自宅マンション連れ込む加世子身動きできない状態にした上で凶行及ぼうとしたが、その寸前駆けつけ鶴巻阻止され制圧される。警察連行される際、巨大企業会長である父親存在今まで自身犯行における証拠一切ないことを語り近いうちに加世子再会するであろうことを示唆していた。その後、朝食会からも除名処分される。 その後國松知人として再登場。裏で動け人間として殺人鬼である逆口を紹介した東京支部a支部長 朝食会東京支部のもう1人支部長である中年女性。幹部会にほとんど参加せず独断行動するの事を快く思っていない。 京都支部長 朝食会京都支部長女性設楽 真(したら まこと) 朝食会のメンバー。口回りによくヘルペスができるため溝口からはそのままヘルペス」と呼ばれている。常に冷静沈着合理的な性格語学堪能で英語や僅かながらフランス語翻訳もできる。 かつては有名な文学賞ノミネートされるほどの小説家であったが、実の兄が女児強姦の末に殺害する事件起こした事で加害者家族となり小説家の道を突如絶たれてしまった過去を持つ。 スピンオフ園田の歌』にも登場している。 溝口 吹苗みぞぐち さなえ) 『園田の歌』にも登場する朝食会のメンバー設楽からは「サンチョ」と呼ばれている。女性ありながら様々な格闘技精通し複数の男を一人制圧してしまうほどの戦闘力を持つ。しかし、逆口との戦闘で、左腕切られて、腕を性器突っ込まれ死亡していたことが警察によって語られた。 設楽同様『園田の歌』にも登場している。

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「朝食会」を含む「善悪の屑」の記事については、「善悪の屑」の概要を参照ください。

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