島津家文書とは? わかりやすく解説

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島津家文書(一万五千百三十三通)

主名称: 島津家文書(一万五千三十三通
指定番号 59
枝番 00
指定年月日 2002.06.26(平成14.06.26)
国宝重文区分 国宝
部門種別 古文書
ト書
員数 848巻、752帖、2629冊、2幅、4908通、160鋪、207
時代区分 平安明治
年代
検索年代
解説文:  島津氏は、鎌倉時代島津荘地頭となり、同時に薩摩大隅日向三国守護をかね、その後戦国大名をへて、近世大名として存続し代表的な武家家柄である。島津家文書はこの薩摩島津家伝来した累代古文書群の総称である。
 今回未整理であった藩政文書系図絵図などを平成九年の重要文化財分に追加して国宝格上げしたのである
 追加分の中心は「白木箱【しらきばこ】」と呼ばれる文書一三合に収納され記録所にて保存・管理された薩摩藩行政文書である。文書の写・控がほとんどであり、箱ごとに目録作成されている。例えば、御筆仰付御書付包紙には、「右嘉永二年酉二月廿一日石見とのより橋口彦江御渡白木御文書拾番箱江納置候事」とみえ、白木箱は薩摩藩現用文書後日保存すべき文書逐次収める文書箱として活用されていたことが知られる白木箱には年代順に番号付されており、白木一番箱は正徳期からの文書収められている。また、江戸詰家老国元家老との間で取り交わされ比志島範房問合御書付種子島久基御書付など公用書状の写が作成されている。藩の役人が藩当局からの諮問答えたり命令され業務報告を行うために藩庁差し出した文書である「横切書付よこきりかきつけ】」などもみえる。
 その他、歴代藩主任官関係文書である口宣案宣旨位記は、綱貴以降十字家紋漆塗箱に収められている。「御記録」「御家譜」とも呼ばれる島津氏歴代系譜は、『新編島津氏世録正統系図』(一一四冊)、『続編島津氏正統系図』(五八七冊)が編纂され、伊集院氏はじめとする支流系譜新編島津氏世録支流系図』(九六冊)もある。系譜編纂時の家譜編集心得書も残されている。国絵図作成関係文書である国絵図領地目録高辻帳三十一番箱から三十五番箱に収められ元禄天保幕府による国絵図作成に関する文書中心である。弓矢鉄砲などの兵法関係の故実書などは新長持に収められいる。そのうち、『稲留砲術要図巻』は薩摩藩御流儀として採用した稲留砲術要諦数々図示した解説付き図巻で、巻頭天文十二年(一五四三)にポルトガル人種子島伝えた南蛮銃の鉄砲図を載せている。琉球関係では、中山王書状中山王起請文などが残されている。中山王書状の封式には、琉球王薩摩藩主との関係がみて取れ起請文提出され文箱入れられ当時の姿を今に伝えている。
 現在残されている島津家文書は、江戸時代大名家保存すべきものと考えて実際に文書保存・管理してきた文書であり、武家勃興から明治四年の廃藩置県までの七〇〇年に及ぶ武家文書伝えている唯一の文書群である。内容政治外交社会経済など多岐にわたるものであり、武家文書のもつあらゆる種類文書網羅し質量ともに武家文書白眉である。

島津家文書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/03 09:30 UTC 版)

島津家文書(しまづけもんじょ)は、惟宗忠久を初代とする島津氏が、平安時代末期から明治時代初期までの約700年間、代々伝えてきた文書であり、政治、外交、社会経済、家督相続など多岐にわたる総数15,133通の大規模な武家文書群である。 




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