安倍一族とその関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 03:20 UTC 版)
「炎立つ (NHK大河ドラマ)」の記事における「安倍一族とその関係者」の解説
藤原経清(ふじわら の つねきよ) 演:渡辺謙 第一部の主人公。奥州藤原氏の祖。通称「亘理権大夫」(わたりごんのたいふ)。 父の代から陸奥に移り国府に仕えていたが、後に奥六郡を支配する安倍頼時の娘・結有と結婚し、清丸(のちの清衡)をもうける。当初は陸奥守である源頼義に味方していたが、同じく頼時の娘・菜香を妻とする平永衡が内通の疑いを掛けられ、暗殺されたと知ると妻子を連れて安倍側に味方する。黄海の戦いでは戦に敗れた源頼義と義家父子を見逃した。厨川の戦いでは激戦の末、義家の説得に応じ降伏。その人柄を見込んだ頼義に再度家来になるよう勧められるが、頼義を面と向かって「豚」と罵倒。直後、激怒した頼義の命を受けた瀬田剛介により切れ味の悪い刀で首を切られ、絶命した。 結有(ゆう) 演:古手川祐子 安倍頼時の娘で、経清の妻。母は紗羅。清衡、家衡の母。 経清の死後は敵方の清原武貞に嫁ぎ、家衡を産む。 藤原氏再興を清衡に託していたが、次第に頼りない性格の家衡の方が心配になり、家衡が真衡と対立すると清衡に家衡側につくよう頼む。その後、清衡・家衡兄弟の対立が表面化した際には必死で兄弟の融和を図ろうとするが、戦いとなり敗れた家衡は斬首された。 嘉保元年(1094年)、江刺の清衡館で病死した。 安倍頼時(あべ の よりとき) (安倍頼良→安倍頼時) 演:里見浩太朗 陸奥の豪族、安倍氏の長。元の名は頼良(よりよし)だったが源頼義に一時降った際に「頼時」と改名。 奥六郡を中心に陸奥の実質的な権力を握る。内裏より位階を得ようとするが、源氏の名をあげようと野心をもつ源頼義の挑発により前九年合戦に突入し、その最中に討死する。 瑞乃(みずの) 演:赤座美代子 頼時の正室で貞任、宗任、菜香の母。側室の紗羅を嫌い、その娘の結有にも何かにつけてつらくあたる。 安倍貞任(あべ の さだとう) 演:村田雄浩 頼時の次男。 安倍氏の拠点の一つである厨川の柵を守る。荒くれ者だが優れた軍略家で、頼時亡き後は一族を率いて源頼義軍に抗戦し、黄海の戦いでは敵軍を敗退させる。しかし、出羽の清原氏の参戦で形勢は逆転。厨川の柵で戦死した。 流麗(るり) 演:財前直見 貞任の妻。金為行の娘。 貞任との間に男子も生まれたが夫婦仲がうまくいかず、敵方の源義家に内通。安倍の本拠地を厨川に移す策を父の為行に密告する。義家に会うために衣川の柵に隠れ潜んでいるところを貞任に見つかり内通が発覚、貞任の手で殺される。 安倍宗任(あべ の むねとう) 演:川野太郎 頼時の三男。 鳥海の柵を任される。野性味あふれる兄の貞任とは対照的に冷静沈着で礼儀正しく、父の頼良にも厚く信頼されている。 安倍正任(あべ の まさとう) 演:若松俊秀 頼時の四男。 安倍家任(あべ の いえとう) 演:森永健司 頼時の五男。 安倍重任(あべ の しげとう) 演:松田敏幸 頼時の六男。 厨川の柵の戦いで敵軍の背後を襲うため柵の外に出るが、兵力の差は歴然でかえって危険な状況になってしまう。これを知った貞任、経清が加勢したものの、敵に囲まれ貞任と共に討死した。 安倍則任(あべ の のりとう) 演:安倍高志 頼時の七男。 安倍行任(あべ の ゆきとう) 演:藤原恭次 頼時の八男。 菜香(なか) 演:鈴木京香 平永衡の妻、頼時の娘。母は瑞乃。結有とは異母妹にあたる。 夫の死後は安倍に戻り一族の女たちを取りまとめる。前九年合戦後も生き延び結有を支える。 平永衡(たいら の ながひら) 演:新沼謙治 陸奥国伊具郡の郡司。 頼良の娘、菜香と結婚。経清とは相婿の関係になる。鬼切部の戦いでは安倍側に味方したが、源頼義が陸奥守になると帰参。しかし再度の離反を恐れた頼義によって暗殺される。 衣千(いち) 演:高橋りつ子 頼時の娘。 安倍良照(あべ の りょうしょう) 演:塩見三省 頼時の弟。 出家しているが他の一族と共に厨川の柵まで戦う。 千世丸(ちよまる) 演:坂本裕史→板垣翔大→角田亮 貞任の子。 母・流麗が敵方に内通していたことは知らされなかった。敗戦後に捕らえられ、殺害された。 金為行(こん の ためゆき) 演:南原宏治 気仙の豪族。安倍貞任の妻、流麗の父。清原氏が源氏に味方すると、朝廷側に内通して安倍の情報を流していた。 藤原頼遠(ふじわら の よりとう) 演:伊藤孝雄 経清の父。 前任地で国司といさかいを起こし陸奥国で暮らすことになる。経清の母とはその際に別れている。病床に経清を呼び、朝廷には絶対に逆らうなと遺言を残して亡くなる。 亜乎根(あこね) 演:新橋耐子 経清の母。 頼遠が陸奥国に赴く際に同行せず、京で藤原経輔と再婚。のちに幼少時に別れた経清と京で再会。立派に成長した息子の姿に嬉し涙を流す。しかし、前九年合戦に敗れ京で謀反人として梟首された経清を目の当たりにすることになる。 多麿(たま) 演:ドーリー 藤原頼遠が陸奥に移り住んでからの側室。 経清が安倍側についた際に館を追い出され、多賀城下の遊女宿にいるところを源氏側に残った瀬田剛介と再会する。京で経清のさらし首を見ることになり、そこに居合わせた経清の実母と共に号泣する。 小田忠平(おだ ちゅうへい) 演:稲垣吾郎 経清の家臣。 経清に従って戦うが厨川の柵で戦死。 瀬田剛介(せた ごうすけ) 演:竹田高利 経清の家臣で、親の代は源氏の家臣だった。 経清の家臣の中でただ一人源氏側に残る。厨川の柵の戦いで安倍氏が敗れ、経清が投降すると、頼義の命により、泣く泣く経清の首を鈍刀で切断した。 安倍富忠(あべ の とみただ) 演:小田豊 大藤内業近(おおとうない なりちか) 演:藤堂新二 吉次(きちじ) 演:西村晃 奥州の実力者の一人。先祖代々金山を守ってきたが、その正体には謎も多い。 金はもちろん馬やアザラシの毛皮など都にはない奥州の特産物を売って、莫大な富を得ていた。しかし、自身は政治の表舞台に立たずひたすら陸奥の安泰を願い、娘婿である安倍頼良を物心両面で支えた。 乙那(おとな) 演:寺田稔 吉次の子。吉次一族の実質的な指導者。 安倍一族らと共に、奥州に独立した国家を作ることを望んでいる。朝廷の参議たちを奥州の特産物で懐柔し、安倍側に情報をもたらす。 経清のよき指南役となり、前九年合戦の後もその子・清衡のために行動する。 沙羅(さら) 演:多岐川裕美 吉次の娘、頼時の側室、乙那の姉で、結有の母。東北古来の神、アラハバキの神をつかさどる巫女でもある。 厨川の柵で安倍一族が窮地に立たされると、人柱となり自害する。
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