始まりの三匹
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 14:24 UTC 版)
“大喰い(おおぐい)” / エルビオレーネ 声 - 斎賀みつき “始まりの三匹”の一匹。特環から原虫指定を受けており、夢を食べられた人間は分離型の虫憑きとなる。本体は上空に飛んでいる巨大な紫色の蝶。“始まりの三匹”の中でも一番よく人の前に姿を現し、貪欲に夢を食らい続け多くの虫憑きを生み出している。いつも真紅のロングコートを纏いサングラスをかけていて、その瞳は不思議な虹色をしている。 自分が生み出した分離型虫憑きの“虫”の能力を全て自在に使えるという能力を持つため、突出した戦闘能力を誇り、“始まりの三匹”中最強の存在とされる(死亡した虫憑きや欠落者の能力は使えない)。かつては“槍使い”と“かっこう”ら少数しかその能力を知らなかったが、本編5巻の戦いにて多くの特環局員が知ることになる。“かっこう”が能力を明かさなかったのは、“大喰い”の力を削ぐために分離型の虫憑きの殺戮が行われることを防ぐためで、現在は最強の虫憑きである“スノウ・フライ”の存在が歯止めになっている。 欲望に忠実で、人工的に夢を浮かび上がらせる陽子とは一時協力のような関係にあった。しかし、人工的な味よりは天然の味が好きということらしく、あくまで一時的なものに終わった。 何度も大助と会っており、一度は大助の夢を“アリア・ヴァレィ”と取り合った。 愛称は「エル」。通り名通りの大食い。人間であった頃の望みは「飢えを満たす」こと。 “浸父(しんぷ)” / ディオレストイ “始まりの三匹”の一匹。特環から原虫指定を受けており、夢を食べられた人間は特殊型の虫憑きとなる。本体は無数の芋虫が集まって出来たマント。その芋虫を分散させることにより、無数の「欠片」として行動することができる。「欠片」の一部は特環の実験に使用されている。 本体は特環に捕らえられているが、「欠片」が何体か外に出ているらしい。「欠片」は夢に破れて死んだ死体に憑くが、相性が良いものでないと長い間活動できない。逆に相性が良ければ能力が上がる。力が弱まると次の肉体の候補を探し、揺さぶりつつ自分好みの肉体を作り上げる。 年に1、2回ほど“浸父”の領域である「教会」が特環にも目撃されている。また、「教会」の内部は外との電波などが通じないことや、一度でも「教会」に入ったことがある人間の記憶を引き出せることなどが確認されている。 夢を食べる時に先に夢を歪めてから食べる特徴があり、そのため特殊型の虫憑きは自身の夢を忘れてしまっている者や精神に異常のある者が多い。他の“始まりの三匹”と違い、一度に何人もの夢を食べることが出来る。 本体は3匹の巨大な白い芋虫。無数の“教会”と“墓”を操る能力を持ち、その真の能力発動体は巨大な“城”。 虫憑きの“王”なる存在を求めているらしく、何人かの虫憑きに対して“王の資質”とやらを見出したり、何人かの人間に「“王”になれ」などと唆したりしているが、その真意も目的も“王”なる存在の詳細も不明であった。これらの言動は“浸父”が人間であった頃の望みの残滓であり、“浸父”は強大な力を持った虫憑きを器にすることで自身が“王”になろうとしている。“C”によって解放され一度は詩歌の体を乗っ取るが、特環と“むしばね”と鯱人との総力戦の末に敗れ去った。 愛称は「ディオ」。いわく珍味好き。人間であった頃の望みは「王になる」こと。 “三匹目(さんびきめ)” / アリア・ヴァレィ “始まりの三匹”の一匹。特環から原虫指定を受けており、夢を食べられた人間は同化型の虫憑きとなる。本体は碧い蛹で、好みの夢を持つ人間と親しい人物と同化することで夢を食べる。それ故にハッキリとした目撃例が存在しておらず、未だ謎に満ちた部分が多い。戦闘向きの能力はほとんど持たないため、“始まりの三匹”中最弱とされる。しかしそれとは正反対に、アリア・ヴァレィの生み出す同化型は極めて強力な力を持つ。 同化された相手は自身の意識の中にアリア・ヴァレィの意識ができるが、自身の意識も残っている。なお、その際の性格は宿主の記憶と感情を元に造られたコピーであり、アリア・ヴァレィとしてのオリジナルの人格はすでに消滅している。宿主は物質との同化能力や高い治癒能力が使えるようになるが、夢を食べたくなる衝動に駆られ、その餓えと戦うことになる。目的の相手の夢を食べると離れるが、宿主は夢を食べた相手とアリア・ヴァレィになっていた時期の記憶を失ってしまう。 宿主に対して夢を喰らうよう唆したり怖がらせようとしたりと悪人ぶろうとしているものの、常に宿主を気遣い、これまで宿主となった人間が誰も自分を恨まなかったことに罪悪感を抱いているなど、悪役に徹し切れていない。本心ではいつも、誰の夢も食べることなく、眠りにもつかずにいられるように願っており、ずっと一緒に居られる「安住の地」となる宿主を求め続けていた。 一時は青播磨島の殲滅作戦によって消滅したと考えられていたが、その後生存が確認された。現在は“ネックレス”の中で眠りについており、目覚めのときを待っている。 本人曰く「今まで狙った夢を食べられなかったことはない」らしい。 本編及び外伝を含めて、これまでに鮎川千晴、“先生”、セピアなどに宿り、それぞれ、千晴は“かっこう”を、“先生”は“ハンター”、“からす”を、セピアは、“マーカー使い”を生んでいる。オリジナルは、最初の同化型であるカッシーを生む。 愛称は「アリア」。いわく美食家(グルメ)。人間であった頃の望みは「故郷へ帰る」こと。
※この「始まりの三匹」の解説は、「ムシウタ」の解説の一部です。
「始まりの三匹」を含む「ムシウタ」の記事については、「ムシウタ」の概要を参照ください。
始まりの三匹(はじまりのさんびき)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 14:24 UTC 版)
「ムシウタ」の記事における「始まりの三匹(はじまりのさんびき)」の解説
少年少女の夢を食らい、人間を虫憑きにしてしまう特異な存在。エルビオレーネ、ディオレストイ、アリア・ヴァレィの三匹がいる。特環からは虫憑きを生む“原虫”に指定されており、エルビオレーネは“大喰い”、ディオレストイは“浸父”、アリア・ヴァレィは“三匹目”と呼ばれている。
※この「始まりの三匹(はじまりのさんびき)」の解説は、「ムシウタ」の解説の一部です。
「始まりの三匹(はじまりのさんびき)」を含む「ムシウタ」の記事については、「ムシウタ」の概要を参照ください。
始まりの三匹
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 04:34 UTC 版)
“大喰い”(おおぐい) / エルビオレーネ 少年少女たちの夢を喰らい、虫を生みだす謎の存在。特環から「原虫指定」を受けている“始まりの三匹”。分離型の虫憑きを生み出す。真紅のロングコートと丸いサングラスをかけた麗人で“始まりの三匹”の中では最も目撃例が多い。 自らが生んだ分離型の虫憑きの能力を自在に使うことができるために“始まりの三匹”中、最高の戦闘能力を持つ。しかし、欠落者となった虫憑きの“虫”の能力は使用することができない。そのため、“大喰い”を倒す有効な手段は分離型虫憑きの殲滅だが、それを危惧して大助たちはこの事実を隠してきた。 “不死”の虫憑きが健在であるため、その能力によって決して倒すことのできない無敵の存在となっている。 虫憑きを生むことには何も感じておらず、自身の食欲を満たすためだけに夢を食べている。積極的に戦いを望むことはないが、自身の「食事」を邪魔する人間には容赦をしない。 “浸父”(しんぷ) / ディオレストイ 少年少女たちの夢を喰らい、虫を生みだす謎の存在。特環から「原虫指定」を受けている“始まりの三匹”。特殊型の虫憑きを生み出す。目撃例が“大喰い”次いで多い。願いを持つ者の前に「教会」と呼ばれる現実と隔絶された超空間を具現化し、教会内で虫憑きを生み出している。教会内ではほぼ無敵。 bugでは直接の出番はほとんどない。 “三匹目”(さんびきめ) / アリア・ヴァレイ / “先生” 少年少女たちの夢を喰らい、虫を生みだす謎の存在。特環から「原虫指定」を受けている“始まりの三匹”。同化型の虫憑きを生み出す。特環による殲滅作戦後も生存が確認された。他の“始まりの三匹”と異なり、特定の体を持たず狙った夢の持ち主の身近な人物を宿主にするため、目撃例は皆無に近い。 能力は無機質との同化能力で、どんな物体とさえ同化し、通り抜けることができる。他にも宿主の身体が丈夫になったり自己治癒能力が高まったりするが、直接的な戦闘能力は皆無で、“始まりの三匹”では最弱の存在。 本来ならば1人を虫憑きにすると再び眠りにつき、宿主はアリア・ヴァレイと自分が虫憑きにした相手に関する記憶を失う。しかし摩理を虫憑きにした際には眠りにつけず、青播磨島で2人目の虫憑きを生むことになる。このイレギュラーについて、本人は自分が虫憑きにするときに「その人間の体が作り変えられる」ため、病人(普通でない状態の肉体)をさらに作り変えたことが思わぬ欠陥(バグ)を生んだのではないかと考えている。 “先生”が摩理からもらった首飾りは後に、青播磨島で生んだ虫憑きの少女に譲られることになる。その後、燃え落ちる島の中でアリア・ヴァレイと別れる際、“先生”はアリア・ヴァレイにその首飾りの中で眠りにつくように頼み、いつかアリア・ヴァレイとの再開を約束した。“先生”と別れた後のアリア・ヴァレイをめぐる物語は、青播磨島で生んだ虫憑きの少女とともに本編で語られている。
※この「始まりの三匹」の解説は、「ムシウタbug」の解説の一部です。
「始まりの三匹」を含む「ムシウタbug」の記事については、「ムシウタbug」の概要を参照ください。
- 始まりの三匹のページへのリンク