天皇親政運動の展開とは? わかりやすく解説

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天皇親政運動の展開

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 14:43 UTC 版)

佐々木高行」の記事における「天皇親政運動の展開」の解説

明治10年8月設置され侍補グループ新たに佐々木加え政府首班内務卿大久保利通天皇輔導話し合い大久保宮内卿とする構想実現に近づけたが、明治11年1878年5月14日大久保暗殺されたことで挫折した政治危機感じた佐々木元田吉井友実土方久元米田虎雄ら他の侍補と共に2日後5月16日天皇親政実行直訴天皇賛成したことを受け、18日大久保の後を継いで内務卿となった伊藤博文岩倉具視政府に対して天皇閣僚会議参加侍補傍聴臨席迫った。 だが、政府前者認めたが、後者宮中府中混同され分離原則を乱す元になるとし拒否した佐々木政府抗議した聞き入れられず、天皇政治関与抑えられ天皇希望した佐々木工部卿就任はならず29日侍補達が反対していた井上馨伊藤後釜工部卿になったこと、侍補一員宮内卿兼任していた徳大寺実則政府侍補解任されたことなどで侍補運動抑えられていった一方12月24日佐々木海軍省御用掛に任命され、同じ侍補山口正定海軍中佐にされたことは、参謀本部創設し天皇との直結図った陸軍反発した海軍が、天皇信頼が厚い両者通して天皇との直結提案海軍卿川村純義主張とされる)、侍補政治関与させて侍補との妥協図った政府意志であった御用掛を兼任した佐々木様々な人材登用山本権兵衛ドイツ留学伊地知正治副島種臣宮内省引き入れ仲介している。 しかし侍補達は運動諦めず、翌明治12年1879年3月政府建議書を提出前年8月から11月北陸東海地方巡幸して積極的に地方民情接した天皇が「勤倹」と称する表層的開化主義否定財政緊縮岩倉らに表明したことを受け、天皇意見元に建議書を作成し政府提出した内容親政勤倹実現政府元老院干渉排除盛り込んでいたが、この意見政策反映されず、政府から侍補分断目論んだ人事異動発令吉井工部少輔として工部省転出された。この異動単なる分断ではなく勤倹重視する侍補現場送り込み実際に主張をどう活かす実地教育考え補正兼ねた政府側の目論見があり、工部卿井上海軍卿川村がその監督引き受けたとする。やがて吉井多忙から侍補役割果たせなくなり勤倹理念抑え政府籠絡されていったそうこうする内に元田が「侍補辞めて代わりに参議責任を果たす」と軽率な発言をしたことを受け、10月13日侍補廃止された。元田宮中に留まったが、佐々木明治13年1880年初頭政府から北日本出張命じられ同年3月東京へ戻り元老院副議長就任宮中から遠ざけられた。廃止引き換え政府天皇輔導約束したが、明治12年9月井上参議加わり明治13年2月田中不二麿司法卿就任したことは天皇政府押し切られ結果であり、輔導約束守られ天皇政治関与抑制続けられ親政運動侍補廃止により挫折した。 しかし、明治13年5月大蔵卿大隈重信主導大隈財政を巡る紛糾佐々木らは再び政争加わった大隈外債募集財政補填図った政府賛成反対に分裂佐々木元田土方ら元侍補組んで反対陣営与し天皇奏上政府反対意見集積した上で天皇外債中止した。この問題契機として元侍補再結集政府人事財政口を挟むようになり、提言実現はしなかったが、天皇信任でしばしば諮問に応じている(谷干城内海忠勝出処進退西園寺公望拝謁問題相談)。 翌明治14年1881年)、大隈提出した急進的な憲法制定国会開設論が伊藤らの反発を買い、7月開拓使官有物払下げ事件起こり世論激化政府動揺する好機考え宮中元老院舞台に谷・元田と共に天皇親政運動主導して払下げ反対大隈追放および元老院権限強化参議廃止訴え天皇擁して再度親政掲げ伊藤政府要人排除動いたために「中正党」と称された。9月結成され中正党の顔触れは元侍補達と谷や鳥尾小弥太三浦梧楼曾我祐準非主流派の軍人河田景与中村弘毅元老院議官三好退蔵金子堅太郎少壮官僚構成されていた。 だが、10月政府主導明治十四年の政変大隈追放払下げ中止政府打ち出した国会開設の詔への対応を巡り中正党は分裂政府の方針参議継続各省卿の兼任となり、10月21日政変による人事異動佐々木参議工部卿就任した参議廃止始めとした政治改革取り上げられ天皇親政運動消滅佐々木工部省新たな政策取り組まなければならなくなる。

※この「天皇親政運動の展開」の解説は、「佐々木高行」の解説の一部です。
「天皇親政運動の展開」を含む「佐々木高行」の記事については、「佐々木高行」の概要を参照ください。

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