天皇観
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 04:05 UTC 版)
戦後の良心的歴史学者の天皇制解明の重点は、天皇の神性の否定や、社会構成史の観点からの天皇権力の断絶の説明であったとし、しかしそれだけでは彼等(天皇)の詐術を断ち切ることはできないと主張。そして「歴史上の天皇は、ときに生身の実権者であり、ときに権力編成の頂点であり、ときに精神的呪縛の装置であった。」とし、この三つの諸側面を適宜入れ替え組み合わせてきたことが、天皇制を操作してきた権力の真実であり、現代でも詐術師たちは、自分ではこれを使い分けながら、あえて混同させて人々を欺いていると日本共産党の機関紙『赤旗』にて主張した。 昭和天皇について、「戦争の責任者であるし、世界の諸国民を含めて人民を苦しめた張本人だということをハッキリさせることが大事なんです。」と昭和天皇の戦争責任論を主張し、また「戦後の新しい憲法になってからは国王でも国家権力の当事者でもなくなったけれども、それまではずっと国王だったし、明治以降も絶対君主だったことを見ておかないと。一九四五年でずいぶん変わって、いまは憲法のおかげと民主勢力の力で一応押さえこんであるわけですが、力をゆるめると頭をもたげてくるわけですから、そういうことを注意しないといけないんです」「マスコミなんかも、言葉づかいからして「崩御」などと旧憲法時代と同じ言葉を使うわけで、こういうことを打ち破っていかないといけないんですね。」と天皇批判を唱え、昭和天皇が重病となった際には「かのご老人の病状は、かなり危ないという」「いよいよXデーは、本番が近づいたらしい」などという発言もあった。
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