名鉄トム800形貨車とは? わかりやすく解説

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名鉄トム800形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 21:17 UTC 版)

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名鉄トム800形貨車
基本情報
総数 100両
運用開始 1924年(大正13年)~
消滅 1968年(昭和43年)
主要諸元
車体色
軌間 1,067 mm
全長 7,832 mm
全幅 2,482 mm
全高 2,376 mm
荷重 15.0 t
自重 7.0-7.22 t
軸距 3,962 mm
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名鉄トム800形貨車(めいてつトム800がたかしゃ)とは、かつて名古屋鉄道で運用されていた木造貨車無蓋車)である。

概要

  • 元は1924年(大正13年)から1925年(大正14年)に汽車製造及び東洋車輌で製造された三河鉄道の15t積木造無蓋車トム900形(900-999)である。100両が製造された。昭和恐慌により貨物量が減少したため、1927年(昭和2年)から1931年(昭和6年)には一部が車内に仕切りを設置する改造を行い、10t積木造有蓋車ト710形などに改造される。その後の景気回復により一部は仕切りを取り外し、元の15t積に戻っている。
  • 1941年(昭和16年)に三河鉄道が名古屋鉄道に合併すると、トム900形90両、及びト710形10両は名古屋鉄道に引き継がれる。そのさい、トム900形はトム800形に改番される。ト710形仕切りの取り外し改造は名古屋鉄道にも引き継がれ、1942年(昭和17年)までにト710形は全てトム900形に編入される。
  • 当初は三河線専用であったが、戦後は東部線西部線、三河線で運用される。1954年(昭和29年)に名古屋鉄道が渥美線豊橋鉄道へ譲渡すると、渥美線に所属していた2両(899・900)は豊橋鉄道へ移る。残る98両は1955年(昭和30年)時点では東部線に18両、西部線に10両、三河線に70両が在籍し、全てが国鉄直通貨車であった。その後一部は瀬戸線に移り、軌道線を除くほぼすべての路線で運用されることとなる。1960年(昭和35年)以降、一部は日本通運刈谷支店の私有貨車となっている。1965年(昭和40年)に2両(805・806)は側板撤去などの改造を行い、チム60形長物車(61・62)となる。
  • 国鉄の貨物列車の速度がヨンサントオダイヤ改正により75㎞/hに引き上げられるのに伴い、老朽化の進んだトム800形はその条件に対応できなかったこと、また、名鉄の私有貨車制度の廃止により、1968年(昭和43年)に形式消滅となった。チム60形は1972年(昭和47年)に形式消滅となった。

参考文献

  • 清水武・田中義人・澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォトパブリッシング、2021年。ISBN 978-4-8021-3270-1
  • 小寺幹久『名鉄電車ヒストリー』天夢人、2021年。ISBN 978-4-635-82269-5

脚注





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