主なドッキリの手法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 08:39 UTC 版)
寝起きドッキリ 出演者(主に女性アイドルやお笑い芸人)が宿泊しているホテルの客室へマスターキーを用いて早朝に忍び込み、熟睡しているところを起こす。ドッキリの前に使用済みの備品や飲食物を物色することもある。相手が起床した際に「おはようございます」とあいさつするのが慣例となっている。相手を起こしてその反応を窺う際には、普通に起こす場合もあれば早朝バズーカを鳴らす、からくりを使用して水風船を割るなど派手な起こし方もある。 ブーブークッション 出演者が座るイスにブーブークッションを仕掛ける。「スターどっきり」以降、番組内で使われた「マンボNo.5のBGMにあわせてリアクション部分を何度も繰り返す」という演出がひとつのフォーマットとして(ほかのドッキリでも)使われるケースがある。ただし、地味なことから単体ではなく、「ビリビリペン」も触らせるなど複数の仕込みの一つとして行う場合が多い。 偽企画 ターゲットに架空の話題や企画を持ち掛け、その内容を実行しながらこれを信じたターゲットをだますドッキリ。企画名はあたかも実在するかのような名前だが「嘘」や「ドッキリ」などの言葉が仕込まれていることがある(例:スデリキド→ドキリデス→ドッキリです)。キリド(キリドウ) 「キリド」や「キリドウ」をターゲットに持ち掛ける架空の話題の名前に付け、必要に応じて様々な方法で無限に連呼させる。やがて「ドッキリ」に聞こえてくる仕掛け。「スターどっきり」の「キリド占い」、「濱口だましシリーズ」の「桐堂大学」など。 本人登場ドッキリ 有名人やターゲットの憧れの人物が突然登場するドッキリ。本人登場までのアプローチによって大きく二つに分けられる。インタビュードッキリ 素人へ街頭インタビューを行い、ある有名人に関連した質問をいくつか行なった後、後ろや物陰からその本人が突然登場する。特に有名人に対して否定的な意見が出たところに本人が登場する場面が見所となっている。人権上の問題から、現在の番組制作において一般人を使用できる唯一のドッキリ手法ともいえる。美形芸能人についてインタビューを行い、本人が登場すると見せかけてそっくり芸のお笑い芸人が登場するというパターンもある。 サプライズ対面 ターゲットを仕掛けを施した部屋に誘導する、ターゲットに対面相手の話を持ち掛ける、芸能人であれば偽番組や偽企画で呼び出すなどした後、ターゲットの憧れの人物や大好きな人物などが突然現れる。バリエーションとして、スタッフの中に変装した対面相手が紛れ込んでいるというパターンや、逆ドッキリであるパターンも存在する。近年の本人登場ドッキリは主にこの形態。ものまね番組における「ご本人登場」もこの枠組みである。 やらせドッキリ 事前にターゲットの出演者に仕掛けや段取りを説明し、ターゲットには知らずに引っかかったかの様な演技をやらせる。これは他のドッキリと異なり、自然に見えるように意識しすぎて返って不自然な言動やぎこちない演技を面白おかしく取り上げる場合は、最後のネタばらしで「視聴者にはやらせであることを説明してから放送する」と言う旨を伝える。また、これとは異なり視聴者にやらせだと説明した上で放送することをターゲットにも事前に伝え、ターゲットがアドリブでどれだけ非常識で面白い状況を用意できるかを試す場合もある。2010年代の『めちゃ×2イケてるッ!』では、あからさまなドッキリ企画をいかに面白くするかを競う「スターどっきり(ゆ)報告」や、事前にドッキリが予告されている「予告寝起き選手権」が行われた。2017年の『今田×東野のカリギュラ』では自分自身で引っかかる「自作自演やらせドッキリシリーズ」が配信された。 指令ドッキリ ドッキリの変型版。芸能人に無茶な指令(例:若い女性にふんどしを売りつけろ、アイドルに変な踊りを踊らせろなど)を出し、その実行を見て窺う。事前に打ち合わせをするだけでなく、無線を用いて相手の反応に対し臨機応変に指示を出すものもある。 解散ドッキリ 仲が良いと言われている漫才コンビの一方が相方との距離をはかるため、一方的に解散の申し出を行う(もちろん演技)。その際に両者が感極まって涙してしまうことも多く、絆の強さをうかがうことができる。バリエーションとして、司会をしているバラエティ番組で突然の降板を表明し、出演者達がショックで涙したところでネタばらし、というパターンや、仕掛け人とターゲットが逆のパターンもある。発展系として相方が警察や誘拐犯など何者かに捕まり、解散せざるを得ない状況に追い込む場合もある。また、本当に仲が悪いコンビに解散ドッキリを仕掛けた結果本当に解散する流れになってしまい、仕掛け人がネタばらしした結果ターゲットに激怒される事例もある。 イス落ち パイプ椅子に座った瞬間、体重で座面が外れて尻もちを突く(そのように仕掛けられている)。また、バランスが崩れるとひっくり返る。変形として床が抜けるパターンや、滑り台になっているパターンなども派生した。 その他 ウソの演技で強盗、暴力団、高額な品物の破損事故などのトラブルに巻き込まれた出演者の反応を窺う。110番通報されると虚偽申告(軽犯罪法第1条第16号違反)に発展してしまうので、その前にネタばらしがされる。『今田×東野のカリギュラ』では詐欺事件への啓蒙として詐欺選手権シリーズが行われた。 クイズ番組・宝くじなどで一時的に大金持ちにさせる。特にクイズ番組では、ターゲット役にスタッフ(仕掛人)にクイズの答えを教えさせ(「チャンピオンクイズ」の答えも)、いざ本番ではチャンピオンクイズの問題を別の問題にして不正解にし、獲得賞品を全品没収させるという事を行う。 グラビアアイドルなどの美女が仕事の休憩時や合コンの場で出演者(近年の日本のテレビ番組では主に男性お笑いタレントが対象となる)に対してハニートラップを仕掛け、ウソの電話番号やメールアドレスを教えたり(スタッフが前もって用意した)部屋に上がらせたりし、出演者の反応を窺う。出演者が調子に乗ったところでお仕置きを与えるケースも多い。 いわゆる大物・ベテラン有名人(主に和田アキ子や江守徹など)が機嫌を損ねて激怒し(もちろん演技で本気ではない)、出演者の反応を窺う。 ターゲットの周辺でさまざまな心霊現象を人工的に起こし、出演者の反応を窺う。 最近ではドッキリを仕掛ける前にあらかじめターゲットにネタばらしを行うものもあるが、その場合は大抵「仕掛けられたドッキリに対しどれだけ冷静さを保てるか」をターゲット達で競わせるゲーム要素を盛り込んだものである。
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