ミドル級に復帰
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「サウル・アルバレス」の記事における「ミドル級に復帰」の解説
2017年5月6日、T-モバイル・アリーナで元WBC世界ミドル級王者フリオ・セサール・チャベス・ジュニアと164.5ポンドのキャッチウェイトで対戦し、WBCがこの試合のために特別に作成したシンコ・デ・マヨ王座がかけられる予定だったが、アルバレスはWBC世界ミドル級王座を2016年5月に返上した時にWBCから圧力を加えられたことを不満に思っていた為、WBCの王座がかけられることを拒否してノンタイトル12回戦で行われた。序盤から一方的な展開となり12回3-0(3者とも120-108)の判定勝ちを収めた。試合後、試合を観戦していた3団体ミドル級統一王者ゲンナジー・ゴロフキンをリングに呼び、同年9月に対戦することを発表した。アルバレスはこの試合で500万ドル(約5億4千万円)のファイトマネーを稼いだ。 2017年9月16日、T-モバイル・アリーナでWBAスーパー・WBC・IBF世界ミドル級統一王者のゲンナジー・ゴロフキンと対戦。WBC王座が懸けられることをアルバレスが再び拒否したためアルバレスが勝てばWBC王座が空位となり、ゴロフキンが勝てばWBAスーパー王座、WBC王座、IBF王座@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}並びにIBO王座[要出典]の防衛となる条件で試合は行われ、12回1-1(118-110、113-115、114-114)の判定で引き分けたためWBAスーパー王座、IBF王座並びにIBO王座の獲得に失敗した。しかし、現地のボクシングメディアや関係者のほとんどがゴロフキンの勝利と採点し、HBOがSNSで実施した投票でもゴロフキン勝利が75%の圧倒的支持を集める(アルバレス勝利は15%、引き分けが10%)疑惑の判定となった。この試合でアルバレスは500万ドル(約5億6千万円)、ゴロフキンは300万ドル(約3億3千万円)のファイトマネーを稼ぎ、PPVの歩合収益等の興行収入を加えてアルバレスは4200万ドル(約47億円)、ゴロフキンは2000万ドル(約22億円)を稼いだ。 詳細は「ゲンナジー・ゴロフキン 対 サウル・アルバレス戦」を参照 2018年1月29日、ゴールデンボーイ・プロモーションズは同年5月5日にゲンナジー・ゴロフキンとサウル・アルバレスの再戦が決定したことを発表し、同年2月22日に試合会場がT-モバイル・アリーナになることが発表された。 2018年3月5日、アルバレスとゴロフキンが合意して自主的に要請したVADAによる抜き打ちの薬物検査で、メキシコのグアダラハラでサウル・アルバレスから2月17日と20日に採取した尿サンプルに禁止薬物のクレンブテロールに対する陽性反応が2度出たことをゴールデンボーイ・プロモーションズが公表した。アルバレスはクレンブテロールに汚染された肉を食べたのが陽性反応の要因だと主張した。同年3月21日、ゴロフキンは汚染された肉を食べたとするアルバレスの主張を真っ向から否定して、「原因はメキシコの肉ではない。カネロ本人、チーム、そしてプロモーションが原因だ」「カネロは不正を働いている。薬物を使用しているが、みんな見て見ぬふりをしている」「最初の試合の前から、彼がクリーンではないことを知っていた」「筋肉が肥大していたのはとても明らかだった、注射の跡もあった」とアルバレスを激しく非難、そしてネバダ州アスレチック・コミッションを「テロリスト」と呼び、「カネロはあらゆるものから援助を得られる事と、コメンテーター、コミッション、ドーピング・コミッション、そしてボクシング統括団体の会長から罰せられないで済む事を証明したんだ」とアルバレスになにも処分が下されないことに怒りをあらわにした。同年3月23日、アルバレスはネバダ州アスレチック・コミッションから聴聞会が開かれる4月18日まで一時的な資格停止処分を科せられた。同年4月3日、ゴールデンボーイ・プロモーションズはアルバレスと会見を開き、汚染された肉を食べたのが陽性反応の原因とするこれまでの主張を繰り返しつつも、5月5日のゴロフキン戦から撤退することを発表。これによりゴロフキンとの再戦は中止されることになった。同年4月18日、ネバダ州アスレチック・コミッションでアルバレスは欠席したが聴聞会が開かれ、アルバレスに6カ月間(8月17日まで)の資格停止処分を科せられた。 2018年4月18日、VADAがWBC世界ランキング15位以内の選手に義務付けられているWBCが推進するボクシング・クリーン・プログラムへの登録をアルバレスは拒否して、VADAによる抜き打ちドーピング検査を受けていないことを公表した。ドーピング検査で失格したにもかかわらず、ボクシング・クリーン・プログラムの登録を拒否するアルバレスにゴロフキン陣営やボクシング関係者・ファンから批判と疑惑が集まる中、アルバレス陣営のデ・ラ・ホーヤやエリック・ゴメス(ゴールデンボーイ・プロモーションズ社長)は「ゴロフキンとの再戦が決定したらアルバレスは登録してドーピング検査を受ける」とコメントしていたが、同年5月14日にWBC会長のホセ・スライマンが「ボクシング・クリーン・プログラムへの登録を拒否したアルバレスをランキングから外した、登録をすればランキングに復帰できる」と声明を発表して、アルバレスをWBCの世界ランキングから外すと、同年5月15日にアルバレスはツイッターでボクシング・クリーン・プログラムに登録したことを発表した。 2018年6月13日、アルバレスとゴロフキンが9月15日に再戦することで合意したことをデ・ラ・ホーヤがツイッターで発表した。ファイトマネーの配分で交渉が紛糾し、この日に設定されていた最終交渉時間までに交渉が締結せず、一旦は決裂するも、時間を延長して行われた粘り強い交渉により最終的に合意に達した。 2018年9月13日、マイアミ高等裁判所がアルバレスは元プロモーターのオールスター・ボクシングに850万ドルの損害賠償金を払う必要が無いとして、アルバレス勝訴の判決を出した。 2018年9月15日、T-モバイル・アリーナでWBAスーパー・WBC世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキンと対戦し、12回2-0(115-113×2、114-114)の判定勝ちを収めWBC王座への返り咲き、WBAスーパー王座の獲得、IBO王座の獲得並びにリングマガジン王座、WBCがこの試合のために特別に作成したチアパネック王座の獲得に成功した。しかし、現地のボクシングメディアや関係者の多くがゴロフキンの勝利(ゴロフキン勝利が40人、引き分けが17人、アルバレス勝利が2人)と採点し、HBOがSNSで実施した投票でもゴロフキン勝利が62%の圧倒的支持を集め(アルバレス勝利は28%、引き分けが10%)、前回に続き公式ジャッジの採点と逆の結果になった。このため、ゴロフキンは同年10月3日にキエフで開かれたWBC年次総会で判定に不服を示し、WBCにアルバレスとの即時の再戦を指令するよう要望するも、WBCはこれを却下して、アルバレスに選択試合を認め、ゴロフキンにはアルバレスへの挑戦権を懸けてジャーモール・チャーロと対戦するよう指令を出した。 詳細は「ゲンナジー・ゴロフキン 対 サウル・アルバレス第2戦」を参照
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2019年5月4日、T-モバイル・アリーナでIBF世界ミドル級王者ダニエル・ジェイコブスと3団体王座統一戦を行い、12回3-0(115-113×2、116-112)の判定勝ちを収めWBA・WBC両王座の初防衛及びIBF王座の獲得並びにWBCがこの試合のために特別に作成したマヤ王座の獲得に成功した。この試合は前日の公式計量に加えて、アルバレスが要求しジェイコブスが同意していた、試合当日の午前8時にも計量を行い170ポンドまでに体重増を抑える契約が結ばれていたが、ジェイコブスは173.6ポンドと3.6ポンド契約体重をオーバーし、1ポンド当たり25万ドルの罰金を支払った。またDAZNで配信されたこの試合はアメリカ国内で60万人が視聴した。 2019年5月15日、IBFがアルバレスとIBF世界ミドル級ランキング1位のセルゲイ・デレフヤンチェンコに指名戦を行うよう指令した。交渉期限の6月14日までに対戦合意に達しない場合は入札となる。 2019年6月26日、WBCはアルバレスをWBC世界ミドル級フランチャイズ王座に認定すると共に、暫定王者だったジャーモール・チャーロを正規王座に認定する事を発表した。 2019年7月17日、アルバレスは毎年9月のメキシコ独立記念日の週末に試合を行うのが恒例だが、WBO世界ライトヘビー級王者セルゲイ・コバレフなどと対戦交渉を進めていたもののまとまらず、ふさわしい相手が見つからなかったとして、この年は9月に試合を行うことを断念したと発表した。
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