マミヤプリズマットシリーズ
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「マミヤ・オーピーのカメラ製品一覧」の記事における「マミヤプリズマットシリーズ」の解説
24×36mm(ライカ)判一眼レフカメラ。度々レンズマウントを変更している。 マミヤプリズムフレックス(1952年試作) - 1949年発売のコンタックスS型発売に触発され、開発された。レンズマウントはバヨネット式ユニバーサルマウントであったエクサクタマウントを採用した。ペンタプリズム式一眼レフカメラとしてミランダより早い1952年頃より度々写真雑誌に掲載されたが試作に終わっている。レンズに関してはエクサクタマウントレンズの一覧#マミヤ参照。 マミヤペンタフレックス(1955年試作) - クイックリターン、カウンター自動復元、レバー巻き上げ等を装備した。西武デパートにて行なわれた毎日デザイン展に出展され、業界に大きな衝撃を与えたが、中判カメラの製造に追われ、発売されなかった。レンズに関してはエクサクタマウントレンズの一覧#マミヤ参照。 マミヤプリズマットCLP(1960年1月発売) - 輸出専用機。画面サイズは24×36mm。直進ヘリコイド式ピント調節。レンズ交換可能な三本爪バヨネット式エクサクタマウントを採用した。標準レンズは4群6枚構成のマミヤ・セコール・FC 58mmF1.7。ミラーはクイックリターン方式。プリセット絞りは手動セット。シャッターレリーズと連動してボディ全面から突き出しているアームの先端の連動ボタンによって絞り込む方式。ファインダーは固定ペンタプリズム式。ピントガラスにコンデンサー・レンズとフレネル・レンズ使用。シャッターはマミヤ独自の一軸不回転ダイアル、単一操作式のフォーカルプレーンで、シャッター速度目盛りは不等間隔ながら倍数系列目盛りになっていて、B目盛りを境にして高速度と低速度の両群に分かれている。輸出専用機のため価格不明。本機よりクイックリターン機構を取り、若干デザインを変えて米国のシアーズ向けに「タワー37」の商品名でも発売していた。レンズに関してはエクサクタマウントレンズの一覧#マミヤ参照。 マミヤプリズマットNP(1961年2月発売) - マミヤが国内で初めて発売した35mm一眼レフカメラ。マウント部を一体としてダイキャストで成形するボディーは堅牢で、アサヒカメラのニューフェース診断室でも高く評価された。ミラーはクイックリターン方式。セミ自動絞り。クリップオン式電気露出計連動。プリセット絞りは手動セット。シャッターレリーズと連動してボディ前面から突出するピンと鏡胴のアームの先端の連動ボタンによって絞り込む方式。発売当時の価格は37,000円(カメラ35,000円、ケース2,000円)。米国シアーズ向けに「TOWER 32A」、「TOWER 37A」(シャッター最高速1/500秒、セルフタイマーなし)、「TOWER/Sears 32B」(1/1000秒、CPと同じデザインの軍艦部に変更した後期型もある)、「TOWER 37B」(1/500秒、セルフタイマーなし)という商品名で発売。他に英国向けに「Reflexa」名のものもある。また、ニコンにOEM生産したニコレックスFのベース機になったとされるが、中身はおろかボディダイキャストのサイズもまるで異なる。レンズに関してはエクサクタマウントレンズの一覧#マミヤ参照。 マミヤプリズマットPH (1961年7月発売) - マミヤ初のレンズシャッター式一眼レフカメラで、国産初のレンズ交換可能なレンズシャッター式一眼レフカメラとなった。発売当時の価格は37,000円(カメラ35,000円、ケース2,000円)。ミラーはクイックリターンでなく、フィルム巻き上げと同時に絞りが開放になりミラーが下がる。フィルム面の遮光はフォーカルプレーンシャッターのような横走り布幕が開閉する。露出計はカメラ正面にセレン受光部がありシャッター速度優先でファインダー視野内の指針と追針を合わせることにより絞りが適正露出に絞られる。絞り込みレバーなし。標準レンズは4群6枚構成のセコールFC48mmF1.9。交換レンズとして38mmF3.5(13,200円)、100mmF3.5(15,000円)が用意されていた。米国のPhotronic Corporation of America社向けに「PCA Prismat」と名を変えて販売された。 マミヤプリズマットWP (1962年7月発売) - マミヤプリズマットNPの改良型。 手動で戻すセミ自動絞りから機械的な自動絞りになった。巻き上げレバーの操作角を減らして巻きやすくした。当時工業会傘下のメーカー間でマウント統一の動きがあって三本爪バヨネットマウントが提案され、この機種は従来のエクサクタマウントでなくそのマウントに変更したが、他社はペンタックススポットマチックの試作機を例外として採用を見送り、結果としてマミヤ独自のマウントとなってしまった。ミラーはマミヤ独自のクイックリターン方式。ファインダーの接眼部の周囲はアクセサリー取付けねじになっていて、ここにウエストレベル・アングルファインダーや視度調整レンズ、専用露出計などの付属品を取り付けられる。裏蓋蝶番開閉式。フィルム圧着板トンネル式。内面反射防止。標準レンズは4群6枚構成のセコール58mmF1.7。交換レンズとしてセコール35mmF2.8、セコール135mmF2.8が用意されていた。裏蓋の背面にフィルム感度(ASA10~800)とモノクロ、カラーの区別の装填枚数の表示板付。米国アーガス・マンスフィルド向けに「argus」のプレートを貼ったモデルを発売。 マミヤプリズマットCPH(1963年発売) - マミヤプリズマットPH の改良モデル。カメラ正面にセレン受光部を銘板とし、ボディ前面左側に円形のCdS受光部を設置した。遮光の形式も他社の一般的なレンズシャッター機と同じく遮光板を使うものになり、PHとは機構面でも大幅に変更されていた。 マミヤプリズマットCP(1964年8月発売) - マミヤプリズマットNP/WPのボディを一新したモデル。ボディ前面右肩に長方形のCdS受光部を持つ露出計内蔵型でマウントをM42プラクチカマウントに変更。 ファインダーにマイクロプリズムを組み込み測距精度をあげた。ペンタプリズム上部に取外し可能なアクセサリーシュー設けた。マミヤ特許の完全自動絞り。 近代的感覚にマッチした直線的な重厚さをもつ優美なデザイン。発売当時の価格は43,800円(カメラ41,400円、ケース2,400円)。米シアーズ向けに「TOWER 37B」として供給された。レンズに関してはM42マウントレンズの一覧#マミヤ参照。 マミヤセコールCWP(1964年8月発売) - マミヤプリズマットCP の米国専用モデル。レンズに関してはM42マウントレンズの一覧#マミヤ参照。
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