ボイド人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 01:35 UTC 版)
「ジュブナイル (映画)」の記事における「ボイド人」の解説
くじら座タウ星第3惑星ボイド星が母星。宇宙の商人とも言われ、他の星の住民から注文を受けたものは何でも手に入れ、発注した星に引渡す。劇中に登場したボイド人たちは「大いなる前進」という名の企業に属している。発注を受けたものと引き換えの報酬を元に発展していく。今回発注を受けたのは「生態系が完備された海」。地球の海亀に酷似した生物から進化した種族で、名残として背中に小さな甲羅を持つ。触手を4本持ち、そのうち2本は腕のように扱える。地球上で行動する際にはボイドスーツというパワードスーツを下半身にまとい、運動能力を高めている。一度聞いた音声は完璧にコピーできるため、語学力に非常に優れる。非常に高度な文明を持つ種族で、宇宙開発技術、遺伝子改造技術、映像技術、物理学、ロボット工学など、さまざまな面において地球人の上を行く。使用する機器類や乗り物は有機的なデザインをしており、とくに乗り物はみな惑星ボイドに棲息する生物を遺伝子改造して利用している。劇中には「オーバーテクノロジー調査破壊班」の3名が主に登場する。 マザーシップ 「大いなる前進社」が今回のミッションのために運営金をすべて投じて開発した超大型の母船。ボイド星に存在する巨大な甲殻類へ遺伝子改造を施し、高熱を加えられるとそれによって外皮の硬度が上昇するという宇宙航行には最適な素材へ作り変え、さらに巨大な宇宙船に改造した。船体中央付近の横に左右2つのドッキングベイを持ち、その付近から斜め下方向に伸びる船体前後に前部ドッキングベイ・後部ドッキングベイをもつ。「ト」を時計回りに90度回転させたような形状をしている。船体は全長約15km。防御手段として何千隻もの護衛艦・戦闘宇宙船などを搭載しているほか、光学迷彩スクリーンを搭載している。サブシップ1番艦〜3番艦 マザーシップに付随する大型宇宙船。1番艦と2番艦はマザーシップの船体中央左右のドッキングベイ、3番艦は後部ドッキングベイに付随。外観はカブトガニに似ている。メインボディ両脇から3本ずつのタンク状の塔が垂直に立っている。「カブトガニの尻尾」に相当する部分が、シースナッチャーの「辺」を構成する。メインボディの直径は約2km。マザーシップと同じく多数の護衛艦・戦闘宇宙船などを搭載している。 ドーム艦 サブシップ1番艦〜3番艦と共に太平洋上でシースナッチャーを形成する。マザーシップの前部ドッキングベイに付随する。外観は名の通り丸いドーム型。シースナッチャーの中核を成す艦であり、吸収された海水は全てこのドーム艦内部に収納される。半径は約1.7km。 ボイドスカウター オーバーテクノロジー調査破壊班の使用する戦闘宇宙船。元はボイド星に見られる大型の蟹のような生物。全長5m、全幅10m。全高は15mほど。機体の左右に半透明の「腕」を備えており、この腕が自在アーム、バリアと迷彩スクリーンを兼ねている。腕の先端に武器になるマニピュレーター(クロー)とレーザー砲を備えるほか(大気圏外から地表のターゲットを狙撃可能)、本体上部に大型エネルギー砲1門と、頭部に牙2つを装備している。防御装置としてはバリアに加え、重力制御技術を利用した衝撃緩衝装置を装備している。通常時は4本足(2本足が折り曲がり4本足状態になっている)で全高が5mほどだが、変形すると頭部が前にせり出し、2本足へと変化する。脚部は非常に細く、重力制御によって地上での稼働を可能としている。大気圏の突入と脱出を容易に行うなど移動性能と耐久性も非常に高い。 シースナッチャー ボイド人たちが開発した海の回収装置。地球の海すべてを吸収できる。サブシップ1番艦〜3番艦とドーム艦で構成される。外見は三角錐で、中心部にドーム艦、周りに120度ずつ角度をあけてサブシップが寄り添っている。アームは三角錐の頂点へと伸びていく。頂点には1つの円盤型宇宙船があり、そのへりに3本のサブシップのアームが寄りかかっている。底辺が1辺6kmあり、全高は約4km。ドーム艦上部から頂点の円盤型宇宙船には何らかの光線が発射されている。人類の目から姿を隠すために、太平洋に現れてから海回収の前日まで迷彩スクリーンをまとっていた。ただし、雷の影響で一瞬だけ姿が現れることがある。高度で複雑な内部機構をしている反面、内部からの衝撃などには脆い部分もある。 サンプル採取装置 ボイド人にとってはどこにでもある、「ありふれた装置」。シースナッチャーはこの装置を巨大化したもの。外観は正三角錐。装置の中心はクリスタル状の装置がはめ込まれている。小学校の25mプール程度なら軽く吸収し、その吸収能力は自身の体積の一千万倍以上。 オーバーテクノロジー調査破壊班 「大いなる前進」社の一部署。ボイド星人は事前に目的の惑星の文化程度を調査してから行動を開始するのだが、時としてその調査より遥かに進んだ兵器が突然出現することがあるため、本格的な作戦開始前に再度調査し、オーバーテクノロジーを発見次第破壊することを目的に活動している。特にかつて戦闘を行ったランダ星人は時間を操作する技術を持ち、未来から次々と新兵器を送り込ませて抗戦、調査と相反する兵器群を前に撤退を余儀なくされた経験から、ボイド星人は時間兵器について極めて警戒心が強い。
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