どく‐が【毒牙】
どく‐が【毒×蛾】
読み方:どくが
1 ドクガ科の昆虫。翅(はね)の開張4センチくらいで、全体に黄色。幼虫は黄褐色で肉いぼが黒く、毒毛をもつ毛虫で、桜・梅など多種の樹木の葉を食害。幼虫・成虫とも、人が触れると皮膚炎を起こす。
どく‐が〔‐グワ〕【独×臥】
読み方:どくが
ひとりで寝ること。
ドクガ
特徴
ドクガ類(ドクガ科)には無害な種類も属していますが、ドクガや チャドクガなどの種が被害を与えることで有名です。 ドクガは年1回発生し、チャドクガは年2回発生します。 どちらも越冬は幼虫で行い、 越冬した幼虫は4月頃に出現し、6~8月になって成虫となります。成虫は夜行性で照明によく集まってきます。 木の葉や枝などに200個ほどの卵を産み付け、産み付けた後に毒針毛を使って卵の表面を覆います。毒針毛は下草や落ち葉の間に作る繭にも付着しています。毒針毛による被害は卵から成虫まで全てのステージです。 ドクガは、カシワやクリ、クヌギ、コナラなどの樹木、イタドリなどの草本、ウメ、モモ、リンゴなどの果樹と、多くの種類の付き、年によっては大発生することがあります。 チャドクガはツバキやサザンカから発生し、庭の木や公園、街路樹などに多く見られます。
防除
家の周囲で黄色いガや群がった毛虫を見かけたら注意が必用です。庭の木に幼虫を見つけたら枝を切り落としてガ用エアゾールを噴射するか、焼却します。または付いている葉ごとドクガ用エアゾールを直接噴射し、廃棄します。 壁や窓に黄色いガが止まっていたら、むやみに触れないようにし、ガ用エアゾールを噴射します。室内に入ってきた時には、ガの翅の粉(燐粉)が飛び散らないように殺すことが大切で、遠距離の場合にはガ用エアゾール、至近距離の場合には不快害虫用エアゾールを噴霧します。 虫に触れてしまったらすぐにガムテープで毒刺毛をはぎ取るか、患部を水でよく洗って毒針毛を洗い流すようにします。腫れてきたら抗炎症剤の軟膏を塗り、ひどい場合には病院で治療を受けます。 |
ドクガ
和名:ドクガ |
学名:Euproctis subflava Bremer |
チョウ目,ドクガ科 |
分布:北海道,本州,四国,九州,対馬,東南シベリア,朝鮮半島,中国大陸 |
写真(上):ドクガの幼虫 |
説明 成虫は開長,雄25〜33mm,雌37〜42mmで黄色に褐色の帯状斑をもつ蛾。終齢幼虫は,体長約40mm,黒色で側面と背面にオレンジ色の斑紋がある。年1化,成虫は6〜7月頃発生,幼虫は夏にふ化して集団で摂食,10齢内外を経過して落葉下などで越冬,翌年4月頃から再び新芽を食害し,13〜17齢で老熟して単独生活をする。食樹はサクラ,ウメ,バラ,クヌギ,カキなど多種にわたる。毒針毛をもち,触れると発疹と激しいかゆみを起こす。幼虫の毒針毛は脱皮殻,繭,蛹,成虫,卵にも付着しており,これらに触れることも危険であるとともに,灯火に飛来した成虫がまき散らした毛でも被害が起こる。本種による食害は5〜6月頃が多いが,食用害虫である以上に衛生害虫としての問題の方が大きい。 |
毒蛾
ドクガ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/12 17:59 UTC 版)
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ドクガ | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Artaxa subflava (Bremer, 1864) |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
ドクガ |
ドクガ(毒蛾、Artaxa subflava)は、チョウ目ドクガ科に分類されるガおよびその総称である。
分布
形態
全長オス1.4 - 1.7cm、メス1.9 - 2.2cm。翅は褐色で、前翅に濃色の縦縞と先端部に黒い斑点が2対入る。
幼虫の体色は黒く、背面にオレンジ色の筋模様が入る。2齢以降の幼虫は鋭い毒針毛を持つ。成虫や蛹に毒針毛は生えていないが、幼虫の毒針毛が付着(成虫は尾毛、蛹は繭)しているため、触れると毒針毛による被害を受ける。
毒
毒針毛が皮膚に触れると、赤く腫れあがりかぶれる。かゆみは数週間続く。
生態
二次林などに生息する。成虫の発生期は6 - 8月。
食性は植物食で、幼虫はカキ、コナラ、ハマナス、イタドリ、サクラなどの植物の葉を食べる。成虫は何も食べない。
繁殖形態は卵生。卵にも成虫の尾毛から毒針毛が付着し、そのため孵化後まもない幼虫も毒針毛が付着する。幼虫の状態で集団越冬する。
実はこの毒針毛は孵化後には、幼虫時代の時のみに発達し、蛹の時には繭の周囲に毒針毛を張り巡らし、羽化した後にも、毒針毛を羽根に付着させ、産卵する時にも毒針毛を卵の周囲に張り巡らせる。
蛾の多くは幼虫時代は有毒種でも、成虫になると、毒を持つことはなくなるが、ドクガやチャドクガの場合は、一生の全てを毒で武装して身を守る。
人間との関係
上記の植物を食害する害虫。また都市部などでも植樹などに生息し触れる、または風に毒針毛が飛ばされることで直接触れなくても毒針毛による被害を受けることもある(同様の例はアカクラゲでも見られる)。被害を受けた場合は毒針毛が皮膚に深く刺さらない様に患部をかきむしったりせず、セロハンテープなどで付着した毒針毛を取り除いたり患部を冷水で洗い流す。駆除した生体は放置すると風により毒針毛が散布される可能性があるため、土に埋めるのがよい。
関連項目
参考文献
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出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。
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- 『原色ワイド図鑑3 昆虫I』、学習研究社、1984年、P.87, P.91。
- 『小学館の図鑑NEO 昆虫』、小学館、2002年、P.140。
- 福田晴夫ほか 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方 - 野山の宝石たち』 南方新社、2005年、ISBN 4-86124-057-3。
- 木野田君公 『札幌の昆虫』 北海道大学出版会、2006年、ISBN 4-8329-1391-3。
外部リンク
「ドクガ」の例文・使い方・用例・文例
ドクガと同じ種類の言葉
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