クメール・ルージュの支配とは? わかりやすく解説

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クメール・ルージュの支配

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 02:12 UTC 版)

カンボジア内戦」の記事における「クメール・ルージュの支配」の解説

詳細は「民主カンプチア」を参照 1972年1月アメリカロン・ノル政権支援のために南ベトナム派遣軍の一部カンボジア侵攻させ、この内戦に直接介入した。これによってベトナム戦争インドシナ戦争拡大したロン・ノル10月軍事独裁体制宣言し、翌1972年3月大統領独裁的権力もたせた新憲法公布した中華人民共和国からの密接な支援受けたクメール・ルージュ戦闘続ける。1973年1月パリベトナム和平協定調印されアメリカ軍ベトナムから撤退すると、後見失ったロン・ノル政権崩壊に向かう(カンポット戦い英語版1974年2月26日 - 4月2日)。 1975年4月ロン・ノル国外へ亡命隣国ベトナムでは南ベトナムサイゴン陥落し北ベトナム勝利をおさめてベトナム戦争終結した。この13日前、クメール・ルージュ首都プノンペン陥落させ、1976年1月に「カンボジア民主国憲法」を公布し国名民主カンプチア改称した内戦中、アメリカ軍農村部への爆撃により農村人口難民として都市流入しプノンペン人口200以上に増加していた。農村での食糧生産はすでに大打撃受けており、1975年4月にはUSAIDが「カンボジア食糧危機回避には17.5 - 25トンの米が必要である」と報告し国務省は「共産カンボジア今後外国からの食糧援助得られなくなるため100万人が飢餓さらされることになるだろう」と予測していた。 プノンペン陥落後クメール・ルージュ指導者であるポル・ポトは、「都市住民の糧は都市住民自身耕作させる」という視点から、都市居住者資本家技術者学者知識人などから一切財産身分剥奪し郊外農村強制移住させた。病人高齢者妊婦などの弱者に対しても、クメール・ルージュは全く配慮をしなかった。ポル・ポト目的原始社会原始共産制)の理想的な自給自足の生活を営んでいると自ら考えたカンボジア山岳民族を範として資本主義はおろか都市文明徹底的に廃絶することであった。これは世界で動員繰り返されてきた20世紀の歴史から見て例のない社会実験だったとされる。高度な知識教養ポル・ポト愚民政策の邪魔になることから医師教師技術者優遇するという触込み自己申告させ、別の所へ連れ去った後に殺害した。やがて連れ去られた者が全く帰ってこないことが知れ渡るうになると、教育受けた者は事情察し無学文盲装って難を逃れようとしたが、眼鏡をかけている者、文字読もうとした者、時計読める者など、少しでも学識がありそうな者は片っ端から殺害された。この政策歴史的に反知性主義の最も極端な例とされるまた、ポル・ポトは「資本主義の垢にまみれていないから」という理由で親から引き離して集団生活をさせて幼いうちから農村工場での労働軍務強いた10代前半無垢な子供重用するようになり、少年兵操り子供衛生兵存在したポル・ポト時代飢餓虐殺による死者総人口21%から25%とされ、そのうち60%は大量殺戮よるものカンボジア人口3分の1失ったともされるが、カンボジアでは1962年最後に国勢調査行われておらず、そのうえポル・ポト以前内戦空爆による犠牲人口難民化により、元となる人口統計不備であり、こうした推計にも大きく開き出ている。 クメール・ルージュ下の残虐行為に関する最も初期の記述のうちの1つは、イス・サリンによって1973年書かれた。彼はクメール・ルージュ幹部メンバーであったが、ポル・ポトおよび民主カンプチア幻滅感じて党を去り9か月後に密かにプノンペン戻った彼の著書クメールの魂に対す後悔』(Sranaoh Pralung Khmer) は、クメール・ルージュ存在秘密にした上部機構中央委員会(Angkar Loeuあるいは単にAngkar)を明らかにした。中央委員会はKena Mocchhim (Committee Machine) と呼ばれた

※この「クメール・ルージュの支配」の解説は、「カンボジア内戦」の解説の一部です。
「クメール・ルージュの支配」を含む「カンボジア内戦」の記事については、「カンボジア内戦」の概要を参照ください。

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