エンジン・燃料系統
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「ミラージュF1 (戦闘機)」の記事における「エンジン・燃料系統」の解説
詳細は「スネクマ アター」を参照 エンジンは、スネクマ製のアター9K50 アフターバーナー付き軸流式ターボジェットエンジンを1基搭載する。 アター9K50はミラージュIII/5に搭載されていたアター9Cの改良型で、ミリタリー推力11,240 lbf、アフターバーナー使用時の最大推力は15,737 lbfである。 南アフリカのアエロシュド(英語版)が開発した近代化改修パッケージのスーパーミラージュF1では、ロシアのクリーモフ設計局が設計したアフターバーナー付きターボファンエンジンSMR-95に換装された。 SMR-95ではアフターバーナー使用時の最大出力は8,300 kgf(=18,298.18 lbf)に増強されている 燃料タンクについては、胴体と主翼の燃料タンクに4,300リットルの容量を確保しているほか、主翼下内側ハードポイントに1,200リットル増槽、胴体下に2,200リットル増槽を搭載できる。また機首上部右寄りに空中受油プローブを装着することも可能である。
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エンジン・燃料系統
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「MiG-29 (航空機)」の記事における「エンジン・燃料系統」の解説
エンジン 詳細は「クリーモフ RD-33」を参照 エンジンは、アフターバーナー付きターボファンエンジンであるクリーモフ RD-33を2基、胴体下面のエンジンナセルに収容している。 クリーモフRD-33は、ミリタリー推力は5,040 kgf、アフターバーナー使用時最大推力は8,300 kgfである。また改良型のRD-33シリーズ2、シリーズ3では出力強化よりも運用寿命延長を重視した改良がおこなわれている。 MiG-29M(9.15規格)やMiG-29K(9.31規格)では、改良型のRD-33Kが装備された。クリーモフRD-33Kの最大推力は、アフターバーナー不使用時で5,500 kgf、アフターバーナー使用時は8,800 kgfにパワーアップされているほか、MiG-29K(9.31規格)ではさらに空母からの発艦に備えて短時間に限り9,400 kgfまでパワーを出せた。 改良型のMiG-29M1/M2やMiG-29K/KUB、MiG-35では、さらなる改良型のクリーモフRD-33MKが搭載されている。クリーモフRD-33MKの最大推力は、アフターバーナー不使用時で5,300 kgf、アフターバーナー使用時は9,000 kgfにまでパワーアップされている。 主翼の付け根部分の下部に取付けられているエンジンのインテークには、開閉式のドアが設けられており、タキシング時にはこのドアを閉めて異物の侵入を防いでいる、ドアには小さい穴を設けて閉じた状態でも空気を取り入れられるようになっているが、それだけでは吸気流量が不足するため、機体上部のLERX部分に装備されたルーバー型の補助インテークを開いて、そこから必要な空気を取り入れるようになっている。これは国土が極端に広いソ連の国情を反映したもので、不整地や凍土など滑走路以外から離着陸する際に異物を吸い込んでのエンジン損傷を防ぎ、より安全に運用するための工夫である。 改良型のMiG-29M(9.15規格)以降は、Su-27と同様にインテーク内部に格子を立てる方式に改め、LERX上部の補助インテークがあった部分には燃料タンクを設置した。 クリーモフRD-33。 ブルガリア空軍のMiG-29。主インテークのドアが閉じられており、LERX上部のルーバー型補助インテークが開いている。 MiG-29Kのインテーク。インテーク内部に格子を立てている。 機内燃料 初期型の9.12規格(フルクラムA)では、機体の胴体と主翼の合計7か所に燃料タンクが配置されており、最大4,300リットルの燃料が入った。 改良型の9.13規格(フルクラムC)ではドーサルスパインが大型化されたことにより、9.12規格よりも240リットル余分に燃料を積めるようになり、機内燃料タンク容量は4,540リットルに増えた。 更なる改良型のMiG-29M(9.15規格)では、LERX上面の補助インテークを廃止したほかに、キャノピー位置を40cm高くしたのに合わせてドーサルスパインもさらに大型化させたことにより、機内燃料タンク容量は大幅に増えた。後継のMiG-29M1/M2やMiG-29K/KUB、MiG-35も同様の基本形状を受け継いでいる。 MiG-29のロシア製近代化型であるMiG-29SMTの9.17規格やMiG-29UBTの9.52規格では、既存の9.12規格や9.13規格、9.51規格の機体のドーサルスパインを大型化して内部に1,400リットルと480リットルの燃料タンクを追加し、合計1,880リットルの燃料を搭載可能なように改修された。 MiG-29SMTの9.18規格やMiG-29UBTの9.53規格、9.53規格のインド空軍仕様であるMiG-29UPG-UBではドーサルスパインの大型化による燃料タンク追加は行われていないが、MiG-29SMTの9.19規格や9.19規格のインド空軍仕様であるMiG-29UPGではコクピット直後のドーサルスパインを大型化して、950リットルの燃料タンクを追加している。 ミャンマー空軍のMiG-29(9.12)。 ポーランド空軍のMiG-29UB(9.51) ベラルーシ空軍のMiG-29(9.13)。9.12規格の機体に比べて、ドーサルスパインがやや大きくなっている。 ロシア空軍のMiG-29SMT(9.19)。ドーサルスパインがより大きくなり、途中から大きく角度を変えてすぼまっている。 MiG-29M(9.15)を改修して推力偏向ノズルを取り付けた、MiG-29OVT。キャノピーが従来の9.12/9/13規格よりも高くなっているほか、ドーサルスパインもMiG-29(9.13)より大型化されている。 増槽 増槽については、9.12規格や9.51規格(MiG-29UB)では容量1,500リットルのPTB-1500を胴体下に1基搭載可能であった。9.13規格からはさらに容量1,150リットルのPTB-1150を、左右主翼下面内側のハードポイントに搭載可能となった。 また、マレーシア空軍向けのMiG-29N/UBN やロシア製近代改修型のMiG-29UBT/UBM/UPG-UB のように、9.12規格や9.51規格でも主翼下にPTB-1150増槽を搭載可能なように設計ないし改修された機体もある。 MiG-29M1/M2やMiG-29K/KUB、MiG-35ではPTB-1150増槽を搭載可能なハードポイントが4か所に増えたほか、胴体下の増槽についてもPTB-1500よりも大型のPTB-2150が搭載可能になった。 空中給油 空中給油プローブについては開発時や製造当初には装備されていなかったが、冷戦終結後は運用柔軟性の向上や、輸出商戦におけるライバルであるF-16やミラージュ2000に対抗する意味合いも兼ねて空中給油の能力を備えるようになった。 マレーシア空軍のMiG-29Nやロシア製近代化改修型のMiG-29SMT/UBTでは前部胴体左舷に折り畳み式の空中給油プローブが追加装備されたほか、ベラルーシ空軍のMiG-29BM やペルー空軍のMiG-29SMP/UBP では固定式のプローブを追加装備している。 また艦上戦闘機型のMiG-29Kでは、母艦であるロシア空母「アドミラル・クズネツォフ」やインド空母「ヴィクラマーディティヤ」および「ヴィクラント」がいずれもスキージャンプ発艦である関係上、開発当初の9.31規格から伸縮式のプローブが標準装備となっているほか、バディ給油用のPAZ-MK空中給油ポッドの運用能力を付与している。 マレーシア空軍のMiG-29N。前部胴体左舷の、機関砲の砲口の上部に折り畳み式のプローブが後付け装備されている。 ロシア空軍のMiG-29SMT(9.19)。MiG-29Nと同型の空中給油プローブが、同じ場所に設置されている。 ペルー空軍のMiG-29SMP。機首左舷に固定式の空中給油プローブを装着している。 2005年のMAKSに出展されたMiG-29(ベラルーシ空軍のMiG-29BMの可能性もあるが、詳細は不明)。MiG-29NやMiG-29SMTと同じ場所に、MiG-29SMPと同型の固定式のプローブを装備している。 インド海軍のMiG-29K(9.41)、前部胴体左側面に、伸縮式の空中給油プローブが製造当初から装備されている。 胴体下にPAZ-MK空中給油ポッド、主翼下に片側2本ずつのPTB-1150増槽を搭載したMiG-29K(9.41)。
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