八犬士
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八犬士 | |
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ジャンル | 漫画 |
漫画:八犬士 | |
作者 | 滝沢馬琴、岡村賢二 |
出版社 | 日本文芸社 |
掲載誌 | 別冊漫画ゴラク |
発表期間 | 2005年2月 - 2006年2月 |
巻数 | 全2巻 |
話数 | 全26話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
『八犬士』(はっけんし)とは、岡村賢二による日本の漫画作品である。『別冊漫画ゴラク』(日本文芸社)で2005年2月から2006年2月にかけて連載された。
江戸時代に書かれた滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』を基にしたフィクション作品である。全26話。単行本は全2巻。コンビニコミック本では上下2巻刊行された。
概要
八犬士のひとり犬塚信乃を主人公とした作品で、物語の流れはおおむね馬琴の『八犬伝』(以下、原作。南総里見八犬伝#物語の内容参照)に沿っているといえる。ただし、本作で描かれたのは、大塚から芳流閣を経て行徳古那屋に至る信乃ら犬士の物語と、ヽ大の口から語られる里見家と珠の因縁(原作の発端部)である。このため八犬士すべてが物語に登場することなく連載が終わってしまった。
結城合戦で犬塚番作が宝刀村雨丸を預かる場面をプロローグとし、その34年後、1475年(文明7年)から犬塚信乃を追う形で物語が進む。本編の開始時点で、信乃は大塚村で父ととも暮らし、幼馴染の荘助・浜路と平和に過ごしているが、やがて信乃は村雨丸をめぐる苛烈な運命に翻弄されていく。
芳流閣直前までを収録した単行本2巻(2005年9月掲載分まで、16話)の発行後、連載が終了した。2012年に発行されたコンビニコミック(Gコミックス)版『八犬士スペシャル』では単行本未収録部分も収録されている。
主な登場人物
- 犬塚信乃(いぬづか しの)
- 主人公。二刀流の使い手。番作の息子で、宝刀・村雨丸に運命を翻弄される[1]。
- 足利成氏(あしかが しげうじ)
- 古河公方。
- 犬塚番作(いぬづか ばんさく)
- 信乃の父。父と共に結城合戦で戦い、宝刀の村雨丸を預かる[1]。
- 蟇六(ひきろく)
- 武蔵豊島郡大塚村の村長。本来なら番作の領地だったが、村長の座を掠め取る[2]。
- 亀篠(かめささ)
- 蟇六の女房。番作の姉。夫と組んで悪事を企む[2]。
- 浜路(はまじ)
- 蟇六の養女。信乃と荘助の幼馴染で、信乃を一途に想っている[1]。
- 犬川荘助(いぬかわそうすけ)
- 信乃と浜路の幼馴染。槍の使い手で蟇六の下男[1]。
- 八房(やつふさ)
- 伏姫の愛犬。白い毛並みに八つの牡丹の斑点がある[2]。
- 里見義実(さとみ よしざね)
- 安房滝田城主。名君で伏姫の父[2]。
- 伏姫(ふせひめ)
- 里見義実の娘[2]。
- 玉梓(たまずさ)
- 稀代の妖婦。安房半国の領主・神余光弘を殺害し、所領を奪う[2]。
単行本
- 『八犬士』 全2巻(日本文芸社 ニチブン・コミックス、2005年)
- 『八犬伝スペシャル』全2巻(日本文芸社 Gコミックス、2012年)
脚注
八犬士
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犬塚 信乃(いぬづか しの)(声:根谷美智子) 「孝」の犬士である本作の主人公。16歳・女。犬塚番作と聖女・伏姫の子。「息子が欲しかった」という父の願いと、「かわゆい男の子が大好き」という母の欲望のため、男として育てられる。美少女だが、伏姫の神がかり的な力の影響で、周りからは男としか思われない。妖術で犬にされた父親から破邪の剣「村雨」を授かり、妖怪退治の旅に出ることとなる。剣の腕は中々だが、料理の腕は壊滅的。 船虫の策略で妖怪化したときは「鬼」となり、火を噴き続けた。 犬川 荘助(いぬかわ そうすけ)(声:草尾毅) 最初に信乃の仲間となった「義」の犬士。名槍「雪篠の槍」の使い手(体内に大量に収納してある。骨董屋曰く「一文の価値もない」)。玉梓の子だったが、伏姫の術により人間に。その後犬川家のおばあさんに預けられる。長い間妖怪退治の旅を続けていたため、おばあさんには死んだと思われていた。アタマは非常に悪く、がさつでお調子者だが、犬士としての使命感が異常に強く仲間思いのところもある。女装が得意(だと本人は思い込んでいる)。軟体動物のような異常にやわらかい体を持ち、刃物や矢で刺されたりしても平気。その上なんでも飲み込めるため、体内に様々な荷物を収納しており、犬士たちの荷物袋がわりにもなっている。必殺技「天地空破斬」はかなりの威力を持ち、連発も可能。 船虫の策略で妖怪化したときは羽が生えてひたすら背景を飛び回ってた。 犬山 道節(いぬやま どうせつ)(声:堀内賢雄) 自称忍者だが、どう見てもサイボーグである「忠」の犬士。マスクを絶対に取ろうとしないなど謎が多い。他の犬士達と一緒に行動はせず、主に土の中から神出鬼没に現れる。妹の浜路が好きなシスコン。信乃と浜路の仲は認めていない。肩の大砲「火遁一号」は一撃必殺の威力を誇る。 犬飼 現八(いぬかい げんぱち)(声:山口勝平) ナルシシストで、夕日を背に登場することにこだわっている、「信」の犬士。夕日が出ているところならどんな離れた場所にでも現れることができる。敵である船虫に一目惚れし、普段は船虫へのストーキングなどをしているらしい。信乃ら犬士達に出会うまでは岡っ引をしていた。 犬田 小文吾(いぬた こぶんご)(声:置鮎龍太郎) 力持ちで極端に純粋な性格を持つ「悌」の犬士。毛野に惚れるが、男だとわかった後でも想いを引きずっており、毛野にいいようにおもちゃにされている。 船虫の策略で妖怪化したときは「鬼」となり、怪力で誰これ構わず抱きついて再起不能にした。 犬坂 毛野(いぬざか けの)(声:高山みなみ) 「智」の犬士。芸人の一座で育ち、女形としての修行を受けており絶世の美女に見えるが、れっきとした男。色仕掛けが得意だが戦闘能力も意外とある。舞で魔の力を払うこともできる。特にキレると犬士最強という説も。信乃を女だと気付いている唯一の人物。これは彼が魔の力を払う力をもっているためだと思われる。普段は優しいが顔に傷をつけると怒りが頂点に達し、その状況になったときはあまりの悲惨さにコマが伏せられた。 船虫の策略で妖怪化したときは「ゴーゴン」となり、目を見たものすべてを石像にした。 犬村 大角(いぬむら だいかく)(声:石田彰) 「礼」の犬士。強力な術が使えるが、病魔に冒されており術を使うと必ず吐血して倒れる。既婚。 里見義道の城の護衛に当たったときは彼のクローンを大量に生産することにより、前述の「病魔により1回しか術を使えない」という弱点をカバーした。 船虫の策略で妖怪化したときは、病魔に侵された身体が妖怪化に耐えられず頭から血を噴出して倒れた (唯一妖怪化しなかった)。 犬江 親兵衛(いぬえ しんべえ)(声:大谷育江) 「仁」の犬士。初登場時はまだ赤ん坊で、重度のショタコンでもある伏姫に預けられ、後に犬士達の戦列に加わる予定。小文吾の妹の息子で、小文吾とは伯父と甥の関係になる。 信乃が見た夢では、十四、五歳ぐらいの少年として登場し、船虫のスカートめくりをするスケベなキャラとなっていた。そのときの武器は「弓矢」であった。
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八犬士
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「八犬伝—東方八犬異聞—」の記事における「八犬士」の解説
犬塚 信乃(いぬづか しの) 声 - 朴璐美 / 柿原徹也、幼少:茅原実里 / 演 - 坂口湧久、18歳:梅津瑞樹 7月生まれ。18歳。大塚村出身。 主人公、5年前の大塚村の生き残りであり、父親は村長の犬塚番作。生まれつき体が病弱だったことにより、13歳まで女装させられて育った、その姿は浜路以上の美人。 村雨をその身に宿し、その影響で13歳の姿のままである。その上病弱だったためか体が小さく、13歳にも見えない。言動は少々子供っぽい。大の犬好きで、四白の手入れは常に完璧。一緒に育った幼馴染の荘介と浜路を家族として大切に思っている。レバーと幽霊とゴキブリが大の苦手。記憶が封じられており、母親のことなどは覚えていない。実は莉芳とは異父兄弟。 中に「孝」の文字が見える玉の持ち主。右腕に牡丹の痣を持つ。村雨(むらさめ) 声 - 宮野真守 / 岡本信彦 / 演 - 天羽尚吾 信乃の右腕に宿る村雨丸(むらさめまる)とも呼ばれる妖刀。外に出ているときにはカラスの姿をしており、カタコトながら会話もできる。また、刀形態の時には、雨を自在に降らすことができる。朔の日には信乃の右腕に潜む。拾い食いをしては信乃に怒られている。 あらゆる魔を裂くことができ、この世の全ての妖を統べ、取り憑いた者を呪い殺すと伝わり、伏姫により固く封印されていたが、20年程前に莉芳の母親である伏姫と共に行方不明となり伝説の刀と言われている。5年前の村の焼失事件以降、鞘の行方は分からなくなる。 犬川 荘介(いぬかわ そうすけ) 声 - 森川智之 / 日野聡 / 演 - 北村諒 / 松村龍之介 12月1日生まれ。19歳→20歳。相模出身。 もう一人の主人公、5年前の大塚村の生き残りである、端整な青年。 村の焼失事件の折、一緒に死んだ四白と生命を分かち、生きることを選んだため、四白に変身出来る。子供の頃、冬に母親と行き倒れていたところを大塚村の村長に引き取られる。その際に母親は亡くなり、それ以前の記憶を持たない。今も昔も信乃のお目付け役であり、信乃のためなら人を殺すことさえ躊躇わない。焼失事件以来、朔の日は一日眠り込む。動物に懐かれやすく、八房にも懐かれている。信乃を誰よりも大切に思っている。 中に「義」の文字が見える玉の持ち主。首の後ろに牡丹の痣を持ち、刀で切られた傷痕がある。四白(よしろ) 声 - 日野聡 / 演 - 美木マサオ 荘介の半身である犬。頭が良く、基本身体は荘介の好きにさせてくれている。18年前頃から犬塚家にいたが、毛並みが良く体力も衰えていない、不思議な犬。犬種はボーダー・コリー。 犬飼 現八(いぬかい げんぱち) 声 - 大川透 / 前野智昭 / 演 - 前内孝文 10月20日生まれ。26歳→27歳。 帝都の第二区四班憲兵隊隊長。犬飼家の実子ではなく養子である。小文吾とは乳兄弟。3年前、北部の村で起きた事件の際に人を喰らう鬼が現れて小文吾と共に殺されたが甦り、雷鬼に変身する身体と化した。帰還するも婚約者の沼藺は亡くなっており更に養父が急死し、自害を謀るが死ねずに悲嘆にくれていた。 現在、信乃がお気に入りで養子に迎えようと思っている。メグの世話役。旧市街では噂の的である。警備・巡回などの仕事中は現八の為に義父が買い求めた、春雷(しゅんらい)という名で雷鬼である現八が乗っても動じず相性のいい牝馬に乗っている。 中に「信」の文字が見える玉の持ち主。右の頬に牡丹の痣を持つ。雷鬼(らいき) 現八の半身である鬼。3年前、北部の村で起きた事件の際に風鬼と共に現れて人を喰らった。身の丈十尺はあり、雷を操る。 犬田 小文吾(いぬた こぶんご) 声 - 中井和哉 / 寺島拓篤 / 演 - 畠山遼 11月生まれ。23歳→24歳。 帝都の旅館「古那屋」の若旦那で、現八とは乳兄弟、面倒見がよい。料理が上手く、子供の頃から古那屋の厨房に出入りしていて覚えた。3年前、北部の村で起きた事件で一兵卒として志願して赴いた際、人を喰らう鬼が現れて現八と共に殺されたが甦り、風鬼に変身する身体と化した。 中に「悌」の文字が見える玉の持ち主。腰に牡丹の痣を持つ。風鬼(ふうき) 小文吾の半身である鬼。3年前、北部の村で起きた事件の際に雷鬼と共に現れて人を喰らった。風を操る。 犬阪 毛野(いぬさか けの) 声 - 三宅淳一 / 演 - 安里勇哉 12月19日生まれ。19歳→20歳。相模出身。 女性とも見紛う美貌の青年。犬阪家の家訓で剣術に長けている。2年前、蒼に家族ともども殺され心臓を抜き取られるが、九重によって蘇生する。 その後能楽師となり旦開野(あさけの)と名乗り、髪の毛を抜いて蝶々結びにし息を吹きかけて蝶の妖を作ることができる。私服は矢絣の着物を着ることが多い。同業者と巡業のため各地を回っていた際、見つけた荘介を蒼と誤認し刀を持ち襲い掛かった。その後帝都で古那屋に泊まっている際に蒼本人を見つけ、それからは休業して蒼を探し回る。 中に「智」の文字が見える玉の持ち主。左胸に牡丹の痣を持つ。九重(ここのえ) 声 - 進藤尚美 / 演 - 帆風成海 本性は鬼姫の夜叉姫。嘗ては人で山奥の城に住む姫だったが、愛した男に裏切られ我が子を殺し、城内の人間を殺して喰らい鬼になった。その後、城内の人間が亡霊となり人を引き込み何百年も夜叉姫は人を喰らっていたが、ある日心臓を奪われてなお生きていた毛野に興味を持ち、自分の心臓を与えた。以来、人を喰らうのをやめて毛野を我が子のように思い可愛がり、毛野と共に楽師となった。毛野にとって命の恩人であり、母でもあり姉でもある。 犬山 道節(いぬやま どうせつ) 声 - 疋田高志 / 三木眞一郎 / 演 - 山本一慶 帝都方面へ向かう汽車内で信乃達と出会った青年。雪の中で死にかけていたところ、生き別れの妹に会いたい一心で生きようとしたことから、雪姫に命を救われる。その後雪姫が憑き行動を共にしているため、彼の周りは常に真冬の寒さ。薬師の一族の出身で薬の製造に長けており、西都では有名な薬屋の旦那、西都の店をたたみ帝都の旧市街で店を開く。恋人が欲しいので、しょっちゅう女性にアタックしている。 中に「忠」の文字が見える玉の持ち主。左肩に牡丹の痣を持つ。雪姫(ゆきひめ) 声 - 能登麻美子、黒石ひとみ(歌唱シーン) 道節に憑いている雪の妖の姫。信乃が村はずれの教会に暮らしていた頃、雪の中教会裏の森で遭難しかけたところを助けてくれて以来、毎年冬が来るとよく遊んでいた信乃の友人。美しい歌声を持っていたが、道節を助けるためにその声を失った。道節に惚れているため、大変嫉妬深い。 犬村 大角(いぬむら だいかく) 声 - 津田健次郎、幼少:徳井青空 旧姓・赤岩。 無口で無表情な青年。5〜6歳の頃に人形師・犬村儀清に養子として迎えられる。自身も人形師となり、衣装や小物人形、御伽草子の動物人形などを得意としている。親子で帝都に来る時は古那屋を定宿にしていた。妹思い。信乃達と出会った後、額に野驢の目のような邪眼ができ、妖などを見抜くことができる。現在は昏睡状態となった雛衣を連れて帝都の犬飼家の屋敷に来ており、雛衣のため離れの和館を作業場代わりに仕事を始めている。 中に「礼」の文字が見える玉の持ち主。右足に牡丹の痣を持つ。野驢(のろ) 声 - 潘めぐみ 猫の妖。大角が子供の頃に縁の下で見つけてから犬村家の飼い猫となった、いつも大角の傍にいたがある日死期を悟ってか姿を消す、だが大角が実父(声 - 梅津秀行)に刺し殺された時に戻り桜で結界を作り守っていた。半年後に信乃達が大角のもとに来た際、人間の子供の姿になり大角が子供の頃に作った鞠をつきながら手鞠唄(四方の景色)を歌っていた。後に結界が壊れ、思念の塊となった儀清が大角を取り込もうとしたため噛み付き共に消滅したが、大角の傍にいたいと願い大角は邪眼を授かった。 犬江 仁(いぬえ しのぶ) 声 - 代永翼、幼少:新谷良子 22歳。 信乃が一時期通った飯倉尋常小学校のクラスの学級委員。6歳の時、山の中で母親に刺し殺されたが神隠しに遭い、天狗に10年間育てられた。聖地にいた10年は身体の成長が止まっていたため、見かけは12歳である。華月によって身体の中に「仁」と書かれた玉が隠されていた。信乃達と出会った後、棗目と共に葉月を探しに旅に出ていたが、その後葉月がいたと聞き帝都に来ており、葉月を探しながら泊まっている古那屋でお手伝いをしている。 中に「仁」の文字が見える玉の持ち主。左腕に牡丹の痣を持つ。華月(かげつ) 声 - 石田彰 仁を拾い10年間育てた、彼の父親。天狗であり、葉月とは異母兄弟で瓜二つ。 一度死んだ息子を生かすため、自分の命と寿命の半分を仁に渡した。その為、仁を連れ戻しに来たゝ大法師の攻撃を受け、残っていた半分の命と寿命を使い果たして亡くなる。 葉月(はづき) 声 - 森田成一 仁を10年間育てた、実質の育ての親。天狗の父親と人間の母親のハーフであり、華月とは異母兄弟で瓜二つ。 人里に連れ戻された仁を6年間探しており、ゝ大法師が里中に張った結界が村雨の力によって壊され、蒼が山の結界を破ったことで仁を見つけ、山に連れ戻す。仁が華月から渡された命と寿命の半分を華月に返すために自身で命を絶とうとして重傷を負ったため、華月と同じように自身の命と寿命の半分を仁に渡した。その後、蒼によって山が焼かれ仁を逃がした後、蒼に斬られて命を落とす。しかし、その器を蒼が持ち帰り、違う妖怪がその器を使っている。 仁に対してそっけない態度をとることが多かったが、実際は仁のことを大切に思っている。
※この「八犬士」の解説は、「八犬伝—東方八犬異聞—」の解説の一部です。
「八犬士」を含む「八犬伝—東方八犬異聞—」の記事については、「八犬伝—東方八犬異聞—」の概要を参照ください。
八犬士
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 15:38 UTC 版)
里見家に代々仕えて仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌の宝珠をそれぞれ持つ犬。八犬士はフセ姫と同様に、『南総里見八犬伝』がモチーフとなっている。それぞれ犬種が決まっており、仁狗は豆柴、義狗はシベリアン・ハスキー、礼狗はポインター、智狗は日本スピッツ、忠狗は甲斐犬、信狗はボクサー、考狗はコリー、悌狗は土佐犬となっている。義理堅いが、わがままでマイペースなので、フセ姫を困らせている。その内の三匹がハヤブサ、梅太郎、竹ノ介としてそれぞれの道を見つけたため、新たにクサナギ伍(ファイブ)が結成された。設定当初は、犬を模した人間だった。
※この「八犬士」の解説は、「大神 (ゲーム)」の解説の一部です。
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八犬士
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 08:00 UTC 版)
「里見☆八犬伝REBOOT」の記事における「八犬士」の解説
犬塚 信乃(いぬづか しの) 結城氏に仕える父を持つ少女。16歳。「孝」の犬士。字の位置は左の二の腕。 豊かな身体つきと端正な顔立ちをしているものの、なぜか周囲の誰からも男と認識されてしまい、その度に「私は女だ!」と激昂する。その反面、男所帯の旅であるために仲間に気を遣わせず、気楽に過ごせることから内心複雑に思っている。また本気でキレると口調が普段以上に荒々しくなりがちで、古河での戦いで仲間たちが続々と倒れる中一向に姿を見せない伏姫に怒り、窮地であるにも関わらず『彼女の力なしでも玉梓を倒す』と啖呵を切ったことも。 優れた剣腕を持つ文武両道の才女だが、父の身代わりによって命を繋いだ事や託された使命の大きさに迷い、精神面では歳相応の脆さを露呈してしまうこともある。初期は父親から託された村雨を振るっていたが、道節が持ち去った後は日本刀をその場その場で調達して使用している。睦月及びその傀儡として襲い掛かってきた道節と交戦し、その後自らの魂の半分を使って彼を蘇生。また合流した毛野の活躍により、ようやく村雨をその手に取り戻す。 犬川 荘助(いぬかわ そうすけ) 妖怪軍と戦う信乃の前に現れた青年。「義」の犬士。字の位置は右の肩甲骨付近。 伏姫の啓示を受け、使命のために妖怪退治の旅をしていた。親の顔は知らずに育ったという。単純なようでいて強靭な精神力を持ち、滅多なことで動じることはない。また高い実力の持ち主で槍の名手。 天涯孤独の身であることから同志と認める犬士との仲間意識が強く、信乃を諭し導く兄貴分でもある。 犬山 道節(いぬやま どうせつ) 練馬家重臣・犬山道策の息子にして浜路の実兄。「忠」の犬士。字の位置は左胸。 両親を妖怪に殺害されており、復讐のために浜路を置いて旅立った。戦闘手段としてその身体の殆どを改造しているからくり忍者。 妹への愛情は強いものの、他の犬士と慣れ合う素振りは見せず、浜路の取り戻した真の村雨を手に信乃らと別行動を取っていた。結果、妖怪軍の本拠へたどり着くものの、浜路の似姿である睦月を攻撃できずに敗北し死亡。以後は村雨とともに睦月の傀儡に成り果てていたが、大角の術によって、信乃の犬士の力を分け与えられて蘇生。彼女に借りを返すことを約束し、最後の八犬士として一行に合流した。 犬飼 現八(いぬかい げんぱち) 古河の捕り物名人。「信」の犬士。字の位置は右頬。 主君である足利成氏の乱心に反発し、獄舎牢の解放と直談判を行った所をあえなく捕縛されてしまった。 牢に複数の女を連れ込むほど好色だが、強い正義感と冷静な判断力を併せ持ち、部下や町民の信頼は非常に厚い。優れた十手術と縄術を修めており、暴走した小文吾を戒めることもできる。 オリジナル版においては道節と同様に別行動を取っていたが、本作では小文吾とともに信乃の旅路に加わる。 犬坂 毛野(いぬさか けの) 魔性の女形。「智」の犬士。字の位置は右腕。 古河に逗留する旅一座の役者。芸名は旦毛野(あさけの)。女性に手を上げる存在を許さず、芳流閣で信乃を、古那屋が妖怪軍に襲撃された時は沼蘭を救い出した。 自分に懸想する男性と揉めているところを信乃らに助けられて、初めてはっきりと対面する。魔を祓い人の本質を見抜く力を後天的に授かり、信乃を女性だと認識できる唯一の犬士。凛々しさと優しさに惹かれ、男性として信乃に懸想している。小文吾とともに仇敵の馬加を打倒し、虚しい復讐を終えた後、信乃たち一行に合流する。 犬田 小文吾(いぬた こぶんご) 旅籠「古那屋」を営む大男。「悌」の犬士。字の位置は臀部。 現八と昔なじみの関係であり、柔和で朗らかな性格だが恵まれた体格で周囲を振り回す。それに反して手先は器用で、裁縫や料理が得意。 過去に童女誘拐を繰り返していた船虫と遭遇した時、鬼へと化生する特異体質に覚醒。鬼となった時には巨大な体躯と圧倒的な力を得るが、理性を失い、敵味方の別なく害する獣になってしまう。 デザインがオリジナル版から大きく変わっており、髪型が長髪になっている。 犬江 親兵衞(いぬえ しんべえ) 小文吾の甥。信乃そっくりの女性・沼蘭の実子。数え年4歳。「仁」の犬士。 叔父の小文吾がお気に入りで、他の誰かと遊んでいる姿を見ると嫉妬を露わにする。 暴走した小文吾に害されるものの伏姫の加護を受けて蘇生し、有事の際にだけ少年へと急成長する力を得る。優れた武勇を発揮する天才児だが、性格は非常に生意気(信乃曰く「完全にイキっている」)。 小文吾同様デザインがオリジナル版から大きく変わっている(因みにオリジナル版での信乃の夢や『新装 里見☆八犬伝』での登場時も、それぞれ容姿や性格が大きく異なっている)。 犬村 大角(いぬむら だいかく) 庚申山中で修行を積む、眼鏡をかけた青年。「礼」の犬士。字の位置は左肩。 若年ながら高僧としての徳を持ち、優れた巫術の使い手でもある。戦闘の際は炎や雷などを召喚して大立ち回りをするものの、本人は病弱の身であり大技を連発すると吐血する。女性である船虫を「父上」と崇め、伏姫と犬士を「妖怪とその御使い」と刷り込まれているため、化け山猫の情報を求めて登山してきた現八に遭遇するとたちまち襲いかかった。 十年前、船虫の襲撃に遭った際に雛衣を喪い、自分の力のほとんどを雛衣を蘇生させるために使っていた。そのため病身にあり、彼女の術を打ち破ることができず、十年以上も船虫の虎の子として監視下に置かれていたが、やがて「大角は犬士ではない」と焦燥に駆られた判断をした船虫に処分されかけた折、雛衣から力を返却され犬士としての力を取り戻す。以後、現八とともに信乃たち一行に合流した。
※この「八犬士」の解説は、「里見☆八犬伝REBOOT」の解説の一部です。
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八犬士
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 17:11 UTC 版)
「南総里見八犬伝の登場人物」の記事における「八犬士」の解説
物語への登場順に記載している。 物語を主導する八人の青年達。 共通して「犬」の字を含む名字を持つ彼らは、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の文字のある数珠の玉(仁義八行の玉)を持ち、牡丹の形の痣を身体のどこかに持っている。関八州の各地で生まれた彼らは、それぞれに辛酸を嘗めながら、因縁に導かれて互いを知り、里見家の下に結集する。そして、関東対戦(対管領戦)の勝利に貢献した後、里見家二代当主・里見義成の八人の娘をそれぞれ妻とし、城を与えられ重臣となる。八人には子供も生まれた。時は流れ、明応9年(1500年)、犬士たちの痣や珠の文字は消え、奇瑞も失われた。白濱延命寺にて里見季基六十年忌・義實十三年忌の後、八人は丶大の要望で安房の四周に配する仏像の眼として犬士たちに数珠玉を返上させる。 里見家第三代当主・義通が没すると、高齢になった犬士たちは子供達(二世八犬士)に家督を譲り富山に籠った。その二世八犬士は義通の弟である里見家第四代当主・実堯に仕えた。ある時、二世八犬士が八犬士が住む富山の庵を訪れたが、八犬士は里見家に内乱が起こることを予告、二世八犬士に他郷に去るように諭し、消えていった。彼らは仙人となったことが示唆されている。その予告を聞いた二世八犬士は実堯に病をかこつけ暇乞いをし許され、他郷に走る。 そして八犬士の予告通り、実堯とその甥で三代当主・義通の子であり、実堯が家督を譲った第五代当主・義豊との間に内乱(天文の内訌)がおこる。その内乱は義豊が実堯を殺害し、義豊が実堯の子である義堯に敗れたことで終結。義堯が里見家第六代当主となる。二世八犬士の子供達である三世八犬士(大半が八犬士の子供同士が結婚してできた世代、道節の子供五人と毛野の子供二人は他の犬士の子供と結婚しなかった)は義堯の代になり、再び里見家に仕えた。
※この「八犬士」の解説は、「南総里見八犬伝の登場人物」の解説の一部です。
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