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あかんぼう ―ばう 0 【赤ん坊】
物語要素事典 |
赤ん坊
『黄金伝説』3「聖ニコラウス」 聖ニコラウス(=サンタ・クロース)は、生まれたその日、産湯をつかわせようとすると、盥の中にすっくと立った。
『ジャータカ』「因縁物語」 ボーディサッタ(釈迦)は、誕生の日に大地に立ち、北へ七歩あゆんで「私は世界の第一人者である。最年長者である。最優者である。これは最後の生存である。いまやふたたび生存に入ることはない」に始まる言葉(誕生偈)を発した〔*『今昔物語集』巻1-2に類話〕。
『ヘルメスへの讃歌』 ヘルメスは、生まれたその日に揺りかごを抜け出し、アポロンの飼っている牛五十頭を盗み出した〔*『ギリシア神話』(アポロドロス)第3巻第10章に同記事〕。
★2.言葉を話す赤ん坊。
『神仙伝』巻1「老子」 老子の姓は「李」である。一説に、母親が李(すもも)の木の下に行った時に、老子を産み落とした。老子は生まれるとすぐものを言い、李の木を指さして「これを我が姓となすべし」と言った。
『天才バカボン』(赤塚不二夫)「しゃべりハジメなのだ」「ボロショイサーカスの天才児」 バカボンの弟ハジメちゃんは天才児で、生後三週間で話をするようになる。パパは感心して、「わしゃ十三ではじめてしゃべったのに」と言う〔*ただし「わしの生まれたはじめなのだ」では、パパは生まれてすぐ歩き「天上天下唯我独尊」と言うなど、ハジメ以上の天才児だったことになっている〕。
『日本書紀』巻22推古天皇元年4月 聖徳太子は、母の皇后が宮中を巡行して厩(うまや)の戸口に到った時、誕生した。聖徳太子は生まれてすぐものを言うことができ、優れた智恵があった〔*成人すると、一度に十人の訴えを聞き分けた〕。
『仮面の告白』(三島由紀夫)第1章 「私」は自分が生まれた時の光景を見た。産湯を使わされた盥の内側から見ると、ふちにほんのりと光がさし、木肌がまばゆく黄金でできているようだった〔*しかし「私」は午後九時に生まれたのであり、さしてくる日光のあるはずがなかった〕。
『ブリキの太鼓』(グラス)第1部「蛾と電球」 オスカルは、精神の発育が誕生の時すでに完成していた。彼は生まれ落ちるとすぐ、産室の二個の六十ワット電球と、そこへ飛んで来た蛾を見、「この子が三歳になったらブリキの太鼓を買ってやろう」という父母の会話を聞いた。
★4a.抱くと重くなる赤ん坊。
『梅津忠兵衛のはなし』(小泉八雲『日本雑録』) 神の化身である女が、若侍・梅津忠兵衛に赤ん坊を抱かせる。赤ん坊はどんどん重くなって、二百五十キロ以上にもなる。赤ん坊の重さはお産の重さであり、陣痛に苦しむ某家の母親の、まだ生まれていない赤ん坊を、梅津は抱いているのだった。梅津が「南無阿弥陀仏」と唱えると、仏が助けに来て、某家では赤ん坊が無事に生まれた。同時に、梅津の手の中の赤ん坊は姿を消した。
子泣きじじいの伝説 山奥で「オギャー、オギャー」と赤ん坊の泣き声がする。旅人が「どうしてこんな所に赤ん坊がいるのだろう」と思って抱くと、赤ん坊はしがみついて離れない。逃げようとしても、重さが五十貫にも百貫にもなって、抱いた人は動けなくなってしまう(徳島県の伝説)。
★4b.産女(うぶめ)の赤ん坊。
産女(うぶめ)の伝説 お産で死んだ女の幽霊を「産女」という。ある男が、正月十四日の夜に便所に行くと、若い女の幽霊が現れ、「赤ん坊を抱いてくれ」と頼む。赤ん坊はだんだん重くなるが、男は我慢して抱く。女の幽霊は、「赤ん坊を抱いてくれた礼に、金が欲しいか、力が欲しいか」と問う(山形県最上郡豊田村)→〔選択〕1a。
『今昔物語集』巻27-43 暗夜に平季武が川を渡ると、川の中程に産女がいて「これ抱け」と言って赤子を渡す。季武は赤子を抱き、岸へ向かう。産女は「子を返せ」と言って追うが、季武は取り合わずに陸へ上がる。館へ帰って見ると、赤子は木の葉に変じていた。
★5.天界や異郷の存在が、男の赤ん坊の形で地上に派遣される。赤ん坊は地上で成長し、天界へは帰らない。
『古事記』上巻 高天原のアマテラスがアメノオシホミミに、「地上を治めよ」と命じた。アメノオシホミミが地上に降りる準備をしている間に、彼に新たな息子ニニギノミコトが誕生した。そこでアメノオシホミミに代わって、ニニギノミコトが地上に派遣された〔*嬰児の姿で降臨したと考えられる〕。ニニギノミコトは地上に降りた後、コノハナノサクヤビメと結婚し、そのまま地上にとどまった。
『失楽園』(ミルトン)第3巻 天上界の王座に神が坐し、自らが創造した世界を見下ろして、「悪魔が人間を堕落させるであろう」と予言する。神の右手に坐す御独子(おんひとりご)が、「私が地上に降りて、人間たちを救いましょう」と申し出る。神は御独子に、「受肉し、処女の子として地上に誕生せよ」と命ずる〔*御独子はマリアの胎内に宿り、そこから赤ん坊として出現し、イエス・キリストとして地上で生を終える〕。
『桃太郎』(昔話) ある所に爺婆がいた。婆が川で洗濯をしていると、川上(=異郷)から桃が流れて来る。桃の中からは男の赤ん坊が現れ、「桃太郎」と名づけられる。桃太郎は成長後、犬・雉・猿を供に鬼が島へ行き、鬼退治をする。桃太郎は宝物を土産に持って帰り、天子様からも褒美をもらい、爺婆に一生安楽な暮らしをさせた(青森県三戸郡)。
★6.天界から女の赤ん坊の形で地上に送られ、成長後も地上にとどまって、天界へは帰らない。
『瓜姫物語』(御伽草子) 子のない翁・媼がいた。翁が畑の瓜を取って「このようなかわいい子を持てば嬉しかろう」と言い、媼が瓜を塗桶に入れてしまっておく。後、翁・媼は、天のはからいで子を授かる夢を見、塗桶を取り出すと、美しい女児が生まれていた。女児は成長後、守護代の奥方となる。翁・媼は国の総政所(まんどころ)をたまわって、豊かに暮らした。
★7.天界から女の赤ん坊の形で地上に送られるが、成長後、地上にとどまることなく、天界に帰ってしまう。
『竹取物語』 翁が竹の中から、三寸ほどの大きさの女児を見つける。彼女は美しく成長し、「かぐや姫」と名づけられる。帝をはじめ多くの男たちが求婚するが、かぐや姫はすべて拒否する。実はかぐや姫は、天上で罪を犯したため地上に送られたのだった。その償いの期間が終了し、八月十五日の夜、月世界の天人たちが迎えに来て、かぐや姫は昇天した。
『紅楼夢』第2回 賈宝玉の満一歳の誕生日。「この子が将来、何に向くか試してみよう」と、父が、この世のありとあらゆる品々(=筆や硯などの文具、おもちゃの刀や弓、その他いろいろなもの)を並べた。すると賈宝玉は、文具や玩具には目もくれず、すぐさま手をのばして紅白粉(べにおしろい)・簪(かんざし)・腕輪などをつかんだ。父は「いずれ放蕩者になるのが落ちだ」と言って、ひどく立腹した。
『子連れ狼』(小島剛夕)其之9「刺客街道」 拝一刀は、赤ん坊の大五郎に「手毬と刀のどちらかを選べ」と命ずる。そして「手毬を選べば、裏柳生に殺された母親のもとへ送る。刀を選べば、父とともに刺客道を行くのだ」と語り聞かせる。大五郎にはまだ父の言葉は理解できないが、いったん手毬を見た後、大五郎は刀の方へ這い寄る。
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赤ちゃん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/02 16:56 UTC 版)
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赤ちゃん(あかちゃん)は、産まれたばかりの子供のこと。赤ん坊に関係した商品