メロウ
「メロウ」とは、柔らかい・優しい・心地よい・穏やか・まろやかなど円熟した人や物のことを意味する表現。
「メロウ」とは・「メロウ」の意味
「メロウ」とは、柔らかい・優しい・心地よい・穏やか・まろやかなどの意味を持つ言葉で、形容詞として使用される。また、時間が経って熟した果物、熟成させたワイン、年月を重ねて穏やかに円熟した人を表す。柔らかい・芳醇な・(ワインなどが)熟成する・(年齢を重ねて)穏やかになる、といった意味を持つ英語の「mellow」に由来する言葉だ。英語にはスペルの異なる「merrow」という単語があり、「人魚」の意味を持つが、日本語のカタカナでメロウと表現する際に人魚の意味で用いられることは少ない。メロウな音楽とは、スローテンポな曲調で、柔らかく心地よい甘さを持つ、うっとりするような楽曲のことをいう。耳障りが良く、日常生活にも溶け込む穏やかさで、BGMに適した音楽だ。メロウな音楽というとヒーリングミュージックを意味することが多いが、アップテンポなイメージがあるヒップホップのジャンルにも、メロウなヒップホップが存在する。静かでゆったりとしたサウンドや、なめらかで柔らかなラップが特徴で、別名メロウラップとも呼ばれる。
音楽での使用例として有名なものに、『メロウ』というタイトルの椎名林檎の曲がある。サイレンの音から始まり、メロウの柔らかい・穏やかなという意味とは異なる、歌詞も曲調も不穏な雰囲気の楽曲だ。椎名林檎が人魚を好むと言われること、PVに泡が印象的に登場すること、歌詞の「ナイフを使う」という表現などから、「人魚」の意味のメロウではないかという説がある。音楽での使用例としてはほかに、フォーリミという愛称で呼ばれる愛知出身のロックバンド「04 Limited Sazabys」の『fiction』が挙げられる。ファンの間で人気の高い楽曲で、「メロウに重なり」という歌詞の表現に用いられ、柔らかに・優しい・穏やかにといった意味のメロウと考えられる使い方だ。
メロウはアパレル業界でも用いられる言葉だ。装飾の種類でフリルや間隔の小さなヒダを意味するほか、ガーリーで甘いテイストや、原色にグレーを混ぜたピーチやロイヤルブルーなどのくすんだ甘さを持つ色味を指す。特に、袖口・襟・すそをフリルやヒダで装飾したガーリーテイストの服を「メロウな服」と呼ぶことが多い。
メロウと似た意味の言葉に「チル」がある。もともとダウンテンポでゆったりとした曲をチル系・チルアウト系と呼んでいたことから派生した言葉で、のんびり・まったり・癒しを意味するスラングだ。メロウが「円熟する」のように年を重ねて落ち着いた大人の柔らかさで使われるのに対し、チルは「リラックスした心身の状態」を表し、成熟するといった意味は含まれない。
「メロウ」の熟語・言い回し
メロウな気分とは
メロウな気分とは、まったりと落ち着いた気分や、ゆったりする・ほんわかした気分のことだ。
メロウな感じとは
メロウな感じとは、主に柔らかくまろやかな印象を抱かせる状況を表現する言葉だが、哀愁やもの悲しさ、切なさの漂う状況に対しても使用されることがある。「メロウな空」など景色の表現としても使用が可能だ。
メロウのジャムとは
メロウのジャムとは、2001年生まれのラッパー「空音」が2019年にリリースした楽曲『Hug』の歌詞に出てくる言い回しである。動画投稿サイト「TikTok」でトレンド入りを果たし、2020年には『Hug feat. kojikoji(Album ver.)』として再録された。流れるような心地いい曲調と、エイリアンが襲来するファンタジーな世界観の歌詞に、「パンにmellowのjamを塗ろう」という言い回しが登場する。
メロウライトとは
メロウライトとは、英語で柔らかな光を意味する言葉だ。日本の楽曲でアンニュイなシティポップを「メロウライト」と呼ぶことがある。音楽ライター金澤寿和が提唱して広まった音楽ジャンル「AORライトメロウ」の別名だ。軽やか(ライト)でなめらかな美しさ(メロウ)を持つ、大人向けの曲を表す。
Mellow
メロウ
mellow
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 08:17 UTC 版)
「Smile (Eveのアルバム)」の記事における「mellow」の解説
歌詞の「この人生は歩く影法師のような物語/この人生は歩く影法師のような物語 意味なんてない/だけど」はシェイクスピアの言葉からの引用。
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「mellow」の例文・使い方・用例・文例
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