RSP-03
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/01 15:57 UTC 版)
| RSP-03(愛称:ハモるん) コールサイン: JS1YOY | |
|---|---|
| https://rsp03.rymansat.com/assets/spec/SpecAboutSatBasicSpec/rsp03_satellite.jpg | |
| 所属 | リーマンサットスペーシズ |
| 公式ページ | https://rsp03.rymansat.com |
| 国際標識番号 | 1998-067XL |
| カタログ番号 | 65732 |
| 状態 | 運用終了 |
| 目的 | 宇宙空間で取得した星々のデータを音に変換し、多重音のシンフォニーを形成する |
| 観測対象 | 星 |
| 打上げ機 | SpaceX Falcon9 Block5 CRS SpX-33[1] |
| 打上げ日時 | 2025年8月24日[2] |
| 消滅日時 | 2026年2月16日 |
| 物理的特長 | |
| 本体寸法 | 100mm × 100mm × 113.5mm |
| 質量 | 1.19kg |
| 発生電力 | 2.15W(Typ.) |
| 姿勢制御方式 | 三軸リアクションホイール/三軸磁気トルカ |
| 軌道要素 | |
| 周回対象 | 低軌道 |
| 軌道 | ISS軌道 |
| 高度 (h) | 380~420 km程度(放出時の国際宇宙ステーション高度) |
| 軌道傾斜角 (i) | 51.6° |
| 観測装置 | |
| Main OBC | STM32U575(ST Microelectronics製) ・衛星内の各サブシステムを制御する機能 ・地上局から受信したコマンドの処理を行い、必要に応じてレスポンスを地上局にダウンリンクする機能 ・衛星のテレメトリを定期的にダウンリンクする機能 ・衛星システムを正常な状態に保ち、動作異常の検知と復旧を行う機能 |
| Mission OBC | Raspberry pi zero(Raspberry pi 財団) カメラが撮影した星座やHouse Keeping Dataをもとに、AIと音楽理論を利用して人工衛星が自動的に作曲するシステム |
| カメラ | Raspberry pi camera v2.1(Raspberry pi 財団 /SONY製イメージセンサー IMX219搭載) |
| バッテリー | 18650型リチウムイオン電池 |
| 太陽電池 | GaAs三接合型 |
| 搭載センサー | - 温度 - 加速度 - 角速度 - 地磁気 |
RSP-03(アールエスピーゼロスリー)は、リーマンサット・プロジェクト(リーマンサットスペーシズ)が開発した4機目のCubeSat。ミッション名「星のシンフォニー(Stellar Symphony)」、愛称は「ハモるん」[3]。Space BDとのISS放出3機契約の最終機であり、Space BD株式会社が事業者として「きぼう」からの放出を支援している[4]。
概要
RSP-03は、国際宇宙ステーション(ISS)から放出される1Uサイズ(10cm×10cm×10cm)の超小型人工衛星である[5]。
愛称の「ハモるん」は、RSP-03チーム内部メンバーから募集し、メンバー内での投票によって決定された。鱧(ハモ)が3匹で音楽を"ハモる"様子から音楽衛星をイメージしたもので、先行する超小型衛星RSP-01の"Selfie-sh"と同じ魚キャラクターで、後継機としての連続性を持たせている[3]。
プロジェクトマネージャーは、鬼頭佐保子から現PMヒロシへ2023年4月に交代している[6]。
ミッション
メインミッション
星のデータを音楽要素に変換し、多重音の音楽(星のシンフォニー)を作曲し、宇宙から音楽データを地上に届ける[4]。具体的には、星や星座をカメラで撮影し、取得した画像データと衛星のハウスキーピングデータ(衛星の各パーツの状態を表す数値)を音声データに変換し、デジトーカで地上に送信する[7]。
サブミッション
通信
運用周波数は437.050 MHz(FM)[7]。RSP-03地上局から「ハモるん」にコマンドを送信したときに、SSTVやデジトーカを送信する仕組みとなっている。
開発経緯
- 2022年 - 開発開始(スタートラッカーで奏でる宇宙音楽衛星として)
- 2022年5月28日、6月4日 - PMDR実施
- 2023年4月 - プロジェクトマネージャー交代(鬼頭佐保子から現PMヒロシへ)[6]
- 2023年5月13日 - IARUにてアマチュア無線周波数調整完了
- 2024年2月 - ハモるんのキャラクターデザイン誕生[9]
- 2024年3月 - 宇宙ポスト(51,689通)をFM筐体に格納[8]
- 2024年12月4日 - JAXA筑波宇宙センターにて引き渡し完了[5]
- 2025年8月24日 - SpaceXドラゴン宇宙船SpX-33により打ち上げ[10][11]
- 2025年9月19日 - 19時40分にISSから放出された
- 2025年10月6日 - オランダ Dowingeloo 25m電波望遠鏡でRSP-03からの電波を受信
- 2025年12月16日 - 無線局免許状が交付され、CubeSat「RSP-03」の本運用を開始
- 2026年1月28日 - 2026年1月28日取得のテレメトリにより、RSP-03”ハモるん"の作曲生成の実施を確認
打ち上げ
2025年8月24日15時45分(日本時間)、アメリカ・フロリダ州にあるケープカナベラル宇宙軍施設から、SpaceXドラゴン宇宙船SpX-33によりISS「きぼう」日本実験棟へ向けて打ち上げられた[10][11]。翌8月25日20時30分(日本時間)にISSへ結合される予定である[11]。
ISS放出
2025年9月19日(金)にISS「きぼう」日本実験棟から放出される予定である[4]。今回の放出では、RSP-03を含む計5機の超小型衛星(GHS-01、DRAGONFLY、STARS-Me2、RSP-03、Atsushi Space Challenge)が放出される[4]。
ISSからの放出後、軌道上での初期運用を行い、その後本格的な運用を開始する予定となっている。搭載されたお願いごと()は、衛星とともに地球の周りを半年から1年周回し続け、最後に大気圏突入して流れ星になる[8]。
開発体制
PMチーム、ミッション系、C&DH系、姿勢制御系、通信系、地上局系、電源系、熱構造系、デザイン系、外部公開系、ファンディング系の全11系統のチームに分かれて開発された[要出典] 。
RSP-03はバス・システムも含めてほぼすべて自分たちで設計・製造したことが特徴の一つであり、2024年11月から2025年1月にかけて、RSP-03の技術解説や開発秘話を紹介する無料の「技術講演会」が合計14時間にわたって開催された[5]。
資金調達
開発費用は1100万円(内訳非公開)[12]。
クラウドファンディングは以下の通り実施された:
専用ウェブサイト
RSP-03専用の特設サイトが開設されており、衛星の追跡情報や作曲した音楽データが公開されている[9]。
脚注
- ↑ “打ち上げ時期”. 2024年12月14日閲覧.
- ↑ “CRS SpX-33”. 2025年9月5日閲覧.
- 1 2 “超小型衛星RSP-03の愛称が決定しました!”. リーマンサット・プロジェクト (2024年2月1日). 2025年9月5日閲覧。
- 1 2 3 4 5 “「きぼう」から超小型衛星5機を2025年9月19日(金)に放出する予定です”. JAXA 有人宇宙技術部門 (2025年9月5日). 2025年9月5日閲覧。
- 1 2 3 “リーマンサット・プロジェクト、3機目の超小型人工衛星「RSP-03」引き渡し完了と打ち上げ計画のお知らせ”. PR TIMES (2024年12月15日). 2025年9月5日閲覧。
- 1 2 “工場活動日記@RSP-03(2023年4月)”. リーマンサット・プロジェクト (2023年5月26日). 2024年3月30日閲覧。
- 1 2 3 “宇宙からあなたへ届け!デジトーカとSSTV(ハモるん開発記)”. リーマンサット・プロジェクト (2024年11月25日). 2025年9月5日閲覧。
- 1 2 3 “超小型衛星RSP-03に宇宙ポストを格納しました(ハモるん開発記)”. リーマンサット・プロジェクト (2024年4月7日). 2025年9月5日閲覧。
- 1 2 “ハモるん開発記:超小型衛星RSP-03進捗2024年2月”. リーマンサット・プロジェクト (2024年11月20日). 2025年9月5日閲覧。
- 1 2 “リーマンサット・プロジェクト、超小型人工衛星「RSP-03」が8月24日に宇宙へ”. PR TIMES (2025年8月15日). 2025年9月5日閲覧。
- 1 2 3 “超小型衛星RSP-03"ハモるん"が宇宙へ向けて出発しました!”. リーマンサット・プロジェクト (2025年8月24日). 2025年9月5日閲覧。
- ↑ “【無料講演会】超小型人工衛星RSP-03開発ウラ話14連発”. Peatix (2024年11月2日). 2024年11月2日閲覧。
- ↑ “宇宙に瞬く星々を多重音のシンフォニーとして地上の人達と楽しみたい!”. Readyfor (2023年2月28日). 2024年2月15日閲覧。
- ↑ “手のひらサイズの衛星が、宇宙の神秘を歌い上げる!”. Readyfor (2025年1月21日). 2025年1月21日閲覧。
関連項目
外部リンク
- RSP-03のページへのリンク