FXフォーマット
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「ニコンのデジタル一眼レフカメラ製品一覧」の記事における「FXフォーマット」の解説
D700(2008年7月25日発売、FXフォーマット) - D3と同様の「FXフォーマット」と呼ばれる12.1メガピクセル24×36mmCMOSを採用。ファインダー視野率95%、連写スピードは5コマ/秒(バッテリーグリップ装着時は8コマ/秒)であるが、スペック上の多くの部分でD3に匹敵した能力を備えており、それでいて小型化(D300に近いサイズだが重さは160g程度重い)と低価格化を実現している。マグネシウム製ボディ。 D800(2012年3月22日発売、FXフォーマット)‐ D700のフルモデルチェンジ版(後継機ではない)。登場時現在では世界最高画素数となる「FXフォーマット」36.3メガピクセル24×35.9mmCMOSセンサーを採用。測光センサーやフォーカスポイント等の機能は一部D4と同等である。コンパクトフラッシュのほか、SDメモリーカードにも対応。 D800E(2012年4月12日発売、FXフォーマット) - D800に搭載されている光学ローパスフィルターを除去し、レンズからの光をより直接的に撮像素子へと導き、解像感を高めた派生モデル。偽色やモアレが発生しやすい場面はあるが、D800と比較しより解像力の高い画像とすることが可能。それ以外の機能・性能はD800と同一。 D600(2012年9月27日発売、FXフォーマット)‐「FXフォーマット」の廉価版モデル。登場時点ではFXフォーマット機種で最小・最軽量。24.3メガピクセル24×35.9mmCMOSを採用。カードスロットはSDメモリーカードのダブルスロット。連写スピードは5.5コマ/秒。別売ワイヤレスモバイルアダプターを用いた、スマートデバイスとの双方向通信可能。発売後、黒い粒が吹き出るという不具合が多数報告されたため、改良版のD610が発売される。しかし、D600ユーザーからの苦情は止まらず、ニコンの対応も後手後手に回る。 2014年2月には、アメリカ合衆国では集団訴訟を起こされ、結局この問題に対しては、無償で無期限の保証を行うことになった。事実上、製品の欠陥を認めた形ではあるが、リコールは行っていない。 さらに、2014年3月15日の世界消費者権利デーには、中華人民共和国の国営放送である中国中央電視台で暴露され(3・15晩会)、中華人民共和国政府より回収命令が出され、中華人民共和国での販売停止に追い込まれる。 なお、黒い粒が出る現象が起きていない機種でも、サービスセンターに持って行けば、メーカー保証期間外でも、無償で改良を施してもらえる。 D610(2013年10月19日発売、FXフォーマット)‐ D600のマイナーチェンジモデル。24.3メガピクセル24×35.9mmCMOSを採用。連写スピードは6コマ/秒にアップ、さらに静音モードでの連写も3コマ/秒で可能。別売ワイヤレスモバイルアダプターを用いた、スマートデバイスとの双方向通信可能。 D810(2014年7月17日発売、FXフォーマット)- D800の後継機種。3635万画素24×35.9mmCMOSを採用。ローパスフィルターは非搭載のため光学的には実質的にD800Eの後継機となる。画像処理エンジンはEXPEED 4を使用、先に同エンジンを搭載したモデル同様最大常用ISO感度が12800にアップするだけでなく、撮像素子の各画素が蓄積可能な光の情報量を2/3段分増やすことで、階調性を損なうことなくベース感度ISO 64を達成した。D800/D800E同等の高画素ゆえに発生する機構ブレの影響を低減するために、駆動機構、ミラーバランサーを新設計。また、レリーズモードをMUP(ミラーアップ撮影)に設定しているときには、メカニカル先幕シャッターを電子先幕シャッターに切り換え、先幕の働きを撮像素子で代用する撮影を可能とした。 D750(2014年9月25日発売、FXフォーマット)- D610とD810の中間にあたる新モデル。2432万画素24×35.9mmCMOSを採用、ローパスフィルターは搭載。画像処理エンジンはEXPEED 4を使用、先に同エンジンを搭載したモデル同様最大常用ISO感度が12800にアップ。重量と基本的なインターフェースはD610に準ずるが、測光(91000分割RGBセンサー)とAF機能(51点AF)はD810に準ずるだけでなく、AFセンサーは-3EVの暗さでも対応し上位機種を凌駕する性能も有する。マグネシウム合金の面と、炭素繊維複合材の面を併用したモノコック構造の採用と、内部構造のレイアウトからゼロベースで刷新することにより、ボディーの大幅な薄型化を実現し、深いグリップによる確実なホールド感を確保した。FXフォーマットモデルでは初となるチルト式液晶、Wi-Fi機能、スペシャルエフェクト機能も搭載している。 D850(2017年9月8日発売、FXフォーマット)- D810の後継機種。4689万画素35.9×23.9mmサイズの裏面照射型CMOSセンサーを採用。画像処理エンジンはD5と同じEXPEED 5を使用。裏面照射型とすることで高画素化しながらも最高感度ISO 25600としている。またベース感度ISO 64としている。連写はボディ単体で7コマ/秒、D5と同じマルチパワーバッテリーパック MB-D18を使用することで9コマ/秒とする。D5を超える倍率約0.75倍の光学ファインダーを新搭載した。内蔵フラッシュは廃止。発売開始以来世界的な品薄が続いており、DLシリーズの発売中止や1000人以上の希望退職者などで経営が危ぶまれていたニコンの業績の回復に寄与した。「総合的なバランスの良い、完成度の高いカメラ」として、2018年のカメラグランプリ「カメラ記者クラブ賞」と「あなたが選ぶベストカメラ賞」をダブル受賞した。 D780(2020年1月24日発売、FXフォーマット)- D750の後継機種。2450万画素・画像処理エンジンEXPEED 6採用。1/8000秒シャッター・Wi-Fi(無線LAN)・Bluetooth内蔵。内蔵フラッシュは廃止。裏面照射型CMOSセンサーを採用し、最大常用ISO感度が51200にアップした。また、ファインダー撮影ではD5のAFアルゴリズムを最適化したというオートエリアAFの被写体検出性能が高められ、ライブビュー撮影時においてはニコンの一眼レフカメラとして初となる273点像面位相差AFを搭載したコントラストAFとの自動切換によるハイブリッドAFシステムや、タッチパネルモニターを採用し、特にライブビュー撮影時の使い勝手やAF性能の向上が図られた。動画撮影は、フルフレームでの4K UHD、フルHD、HD動画に対応。音元出版が主催する「デジタルカメラグランプリ2020 SUMMER」「デジタルカメラグランプリ2021」において「総合金賞」を受賞した。
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