FX型デジタル分光相関器
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FX型デジタル分光相関器(FXがたデジタルぶんこうそうかんき)とは、東京天文台(現:国立天文台)の近田義広らによって開発された電波天文学用の専用解析計算機のこと。日本天文学会の天文学辞典では、「相関器」と解説される[1]。また、書籍「現代の天文学」では「電波分光計」と解説される[2]。それの意味は、恒星、惑星、銀河系、星雲、星団、果ては宇宙の背景輻射に至る、様々な天体からの電波を分光する事によって、それらを構成する物質、温度、相対速度などを観測するための装置だからである。
- ^ “相関器 | 天文学辞典” (2017年8月26日). 2021年4月7日閲覧。
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- ^ a b 奥村幸子「電波で宇宙を見る デジタル相関技術」『計測と制御』第39巻第6号、計測自動制御学会、2000年、401-404頁、CRID 1390282681494878592、doi:10.11499/sicejl1962.39.401、ISSN 04534662。
- ^ 東京天文台野辺山宇宙電波観測所「動き出した大型宇宙電波望遠鏡」『天文月報』75巻6号、1982年6月、165-179頁。
- ^ “干渉計で使われる分光相関器について” (PDF). 茨城大学. 2023年12月18日閲覧。
- ^ “U1080A 8-bit High-Speed cPCI Digitizers with on-board Signal Processing”. Agilent Technology. 2021年4月8日閲覧。
- ^ Wilson Thomas, Rohlf, Kristen, Huettemeister Susanne (December 27, 2013). Tools of Radio Astronomy (6th,2014 ed.). Springer. ISBN 978-3-642-39950-3
- ^ “ソフトウエア相関器、新広帯域システム”. 国立天文台 水沢. 2021年4月8日閲覧。
- 1 FX型デジタル分光相関器とは
- 2 FX型デジタル分光相関器の概要
- 3 概説
- 4 誕生の経緯
- 5 仕組み
- 6 性能
- 7 2008年頃の用途
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