今日的意味での専用計算機の事例。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/23 10:18 UTC 版)
「専用計算機」の記事における「今日的意味での専用計算機の事例。」の解説
本稿では汎用的機能を実現可能なノイマン型コンピュータに対して、非ノイマン型コンピューターとして高い計算能力を追求した専用計算機の事例として、ノイマン型のCray-1(1975年発表、1976年出荷)によりHigh-Performance Computing(HPC)という分野が確立された後の事例を挙げる。 DISP オランダのデルフト工科大学のA.F バッカーらによって1979年から1981年にかけてイジングモデル専用のDISP (Delft Ising System Processor)が開発された。 DMDP DMDP (Delft Molecular Dynamics Processor)は1982年にランダのデルフト工科大学のA.F バッカー達によって分子動力学に特化した計算機として開発された。後に1990年にATOMSが製作された。 FASTRUN アメリカではR.ファインらによってFASTRUNが開発された。 m-TIS m-TIS(mega-flippable model of Tokyo university Ising Spin machine)はイジングモデル専用の計算機で約10万円で作られたが、性能はDISPとほぼ同じだった。ホストコンピュータが計算全体を制御するシーケンサとして働く概念は後のGRAPEに継承された。 DREAM DREAM (Disk REsource Array Machine)は数値流体シミュレーション用の専用計算機 Digital Orrery Digital Orreryは惑星の運行を再現する専用計算機、マサチューセッツ工科大学のジェラルド・ジェイ・サスマンのグループによって開発された。 GRAPE GRAPEは多体問題専用の計算機。1989年9月に最初の GRAPE-1 が完成した。 詳細は「GRAPE」を参照 FX型デジタル分光相関器 東京天文台(現:国立天文台)の近田義広らによって開発された電波天文学用の専用解析計算機。電波分光観測データの処理に活用されている。 QCDPAX Lattice QCD(格子上の量子色力学)を解く専用計算機である。筑波大学の岩崎洋一、アンリツによる共同開発である。 DEGIMA 長崎大学による多体問題の計算機である。 Anton D. E. Shaw Researchによって開発されたタンパク質など生体高分子の分子動力学シミュレーション用途の専用計算機。演算装置としてASIC(専用集積回路)を使用している点が特徴である。
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