2010年1-6月
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 09:42 UTC 版)
「2010年欧州ソブリン危機」の記事における「2010年1-6月」の解説
1月 - スペインが500億ユーロの緊急財政措置(歳出削減)。公共インフラ事業の凍結を含む[要出典]ため、景気の回復の遅れが懸念された。[独自研究?] 1月28日 - クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場にて、ギリシャのCDSスプレッド(5年物)が400.5bp(ベーシスポイント)にまで拡大。10年物のギリシャ国債と独連邦債との利回り格差も393bp。 3月24日 - フィッチ・レーティングスがポルトガルの格付けを「AA」から「AA-」に引き下げ。[要出典] 4月 - S&Pがポルトガルの格付けを「A+」から2ノッチ下げて「A-」に。[要出典] 4月20日 - メキシコ湾の深海油田「マコンド・プロスペクト(英語版)」において、国際石油資本・BPの掘削リグ「ディープウォーター・ホライゾン(英語版)」が爆発炎上、その後沈没。史上最大規模の原油が流出(「2010年メキシコ湾原油流出事故」も参照)。 4月22日 - 欧州連合統計局(ユーロスタット)がギリシャの財政赤字を13.6%に上方修正し、さらに14%になる可能性があるとした。アイルランドは14.3%でギリシャを上回る[要検証 – ノート]。 4月27日 - S&Pがギリシャ国債を3段階引き下げて投資不適格に。[要出典] 5月6日 - ECBのトリシェ総裁が記者の質問に答え、「ギリシャ国債買い上げはしない」と発言。[要出典] 5月7日 - ギリシャ問題に加え、ニューヨーク株式市場でダウ平均株価が急落(現地では6日)。一時998ドル下がり、過去最大の下落となった。終値で347ドル安の大幅続落。また、欧州圏でのソブリンリスクの高まりと株価急落を受け、ドル資金市場ではドル不足が顕著になり欧州財政危機が、世界規模の金融危機に再び転化する兆候が現れている(「世界金融危機 (2007年-2010年)」も参照)。 5月9日独中心部ノルトライン=ヴェストファーレン州議会選挙が行われ、メルケル首相率いる与党側が敗北、ユーロ支援支出が問題となる。[要出典] ECBは今までの政策を変更し、ギリシャ、スペイン、ポルトガル国債の買い切りオペを実行し、救済した。 5月12日 - スペインが150億ユーロの追加歳出削減発表。公務員給与の削減、子ども手当や介護基金などの社会支出削減。 5月18日 - 中国の温家宝首相は、北京を訪問したドイツのホルスト・ケーラー連邦大統領との会談の席上で、世界経済が危機的な状況であると認識している旨を発言した。 6月2日 - EUはギリシャに対する1,100億ユーロ(ドイツ負担224億ユーロ)の支援策を発表。[要出典] 6月3日 - ハンガリー(ユーロ非加盟)新政権の政府与党の複数の幹部が、前政権による財政赤字の粉飾に言及した。それによれば、公表された3.8%ではなく7%以上であるという。EUや国際通貨基金(IMF)からの融資250億ドルのうち、オーストリア24%、ドイツ21%、イタリア17%となっている。そのためユーロや自国通貨フォリントが急落した。[要出典] 6月8日スイスの外貨準備が5月だけで790億スイスフラン、50%増。年初からの合計はGDPの1/4。[要出典] ブルガリアでは、社会党政権に代わった中道右派の新政権が、2009年における財政赤字について債務の対GDP比を1.9%から3.7%に修正した。この事などから欧州委員会は、ユーロスタットの調査団によるブルガリア経済の監査を実施することを発表した。 6月10日 - EUは7,500億ユーロの支援策を発表(ドイツは1230億ユーロを負担)。[要出典] 6月14日 - ムーディーズがギリシャの国債「A3」から4段階引き下げ投機的な等級「Ba1」に格下げ。[要出典] 6月17日EU、IMF、米財務省がスペインに2,500億ユーロの資金繰り援助を策定との報道。 スペインの国債入札が順調。[要出典] EU首脳会議が、26主要銀行の「ストレステスト」(健全性検査・資産査定の一種)の結果を7月に公表すると発表。[要出典] 6月18日 - NY-COMEX金価格一時1263.7ドルと最高値を更新。[要出典] 6月22日フランスの大手銀行クレディ・アグリコールは、ギリシャ子会社エンポリキ銀行(英語版)関連での4億ユーロの評価損の計上を発表した。またエンポリキ銀行の2010年における純損失が当初の予想の2倍を超える7億5,000万ユーロとなる見通しを示した。 イギリス新政権が財政再建策を発表、VAT(付加価値税)を来年1月から現在の17.5%から20%に引き上げる。また銀行税を導入し、法人税は引き下げていく。これで財政赤字の対GDP比を現在の11.3%から15年度には1.2%まで下げる。[要出典] 6月24日欧州CDS市場にて、ギリシャのCDSスプレッド (5年物) が過去の最大水準を超える1085bpに拡大。10年物ギリシャ国債と独連邦債との利回り格差は802bp。 6月25日ルーマニア憲法裁判所はEUとIMFからの20億ユーロの融資条件の緊縮財政措置の年金カットの一部を違憲とした。 カナダでG20首脳会議開催。経済健全化のための緊縮財政を主張するEUと、景気悪化を懸念する米国が対立。[要出典] EU委員会はストレステストの地方銀行への拡大(合計100行)を要請。特に懸念されるドイツの州立銀行ではバイエルン州立銀行の他約10行が検査対象になる。 6月29日 - ギリシャが24時間ゼネスト。[要出典]
※この「2010年1-6月」の解説は、「2010年欧州ソブリン危機」の解説の一部です。
「2010年1-6月」を含む「2010年欧州ソブリン危機」の記事については、「2010年欧州ソブリン危機」の概要を参照ください。
- 2010年1-6月のページへのリンク