2代目 250型(1973年 - 1990年)
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「日産・プレジデント」の記事における「2代目 250型(1973年 - 1990年)」の解説
当時の資料ではフルモデルチェンジと銘打たれてはいるが、基本の車台とキャビン部のエクステリアデザイン等はほぼ不変であり、実際はフルモデルチェンジと言うよりも「スキンチェンジ」に近い状態であるが、当時は3ナンバー車の税金が非常に高額であり、当然市場も限定されていたため、少ない費用で新型車の開発を余儀なくされていた。そこで250型は150型の設計の多くを踏襲し、部分的な設計変更でコストを抑えて開発された。全てが新規設計ではないが、新型車として運輸省(当時)の認可を受けているため、法律的にはモデルチェンジである。新型車としての変更点はフロントマスクとリアエンドを中心とした大幅なデザインの変更と全長の200mm以上の延長である、派手で押し出しの強い即物的スタイリングとなった。また全長延長分のそのほとんどは150型時代に不評だったトランクルーム容量の拡大に費やされ、結果リアオーバーハングの増大へとつながっている。アメ車並の排気量も相まって、一層アメリカンスタイルが強まったデザインになった。 搭載エンジンはY44型4.4LV型8気筒OHVと、150型から引き継いだH30型3.0L 直列6気筒OHVの2種類。 1973年8月29日 - 発売開始。グレードはY44型搭載車のタイプDとH30型搭載車のタイプA(MT車)・B(AT車)の3段階となった。 搭載エンジングレードシート 主な装備Y44型 タイプD デュアルシート D-S D-1 パワーキット・マルチエアコン D-2 パワーキット・マルチエアコン・E.L.Aブレーキ装置 セパレートシート D-3 パワーキット・マルチエアコン D-4 パワーキット・マルチエアコン・E.L.Aブレーキ装置 電動セパレートシート D-5 パワーキット・マルチエアコン D-6 パワーシート・マルチエアコン・E.L.Aブレーキ装置 H30型 タイプB デュアルシート B-1 B-2 マルチエアコン B-3 パワーキット B-4 パワーキット・マルチエアコン セパレートシート B-5 B-6 マルチエアコン B-7 パワーキット B-8 パワーキット・マルチエアコン タイプA デュアルシート A-1 A-2 マルチエアコン セパレートシート A-3 A-4 マルチエアコン 1975年4月 - マイナーチェンジ。昭和50年排出ガス規制適合。型式は当初昭和50年排出ガス規制適合も単にH250型だったが制度変更によりA-H250型となる。搭載エンジンがEGI化されたY44E型エンジン1種類のみとなり、グレード構成もタイプD1種類のみで装備の組合せで9段階となる。日産車初のデジタル時計(ドラム式)を装備。外観も「V8」エンブレムが「V8E」に変更、後部に「NAPS」エンブレム追加により「PRESIDENT」エンブレムが右側から左側に移設した程度にとどまる。 シートグレード主な装備デュアルシート D-1 ジャージ地シート D-2 ジャージ地シート・マルチエアコン D-4 朱子織りナイロン地シート・パワーキット・マルチエアコン D-5 朱子織りナイロン地シート・パワーキット・マルチエアコン・E.L.Aブレーキ装置 セパレートシート D-3 ジャージ地シート・マルチエアコン D-6 朱子織りナイロン地シート・パワーキット・マルチエアコン D-7 朱子織りナイロン地シート・パワーキット・マルチエアコン・E.L.Aブレーキ装置 電動セパレートシート D-8 朱子織りナイロン地シート・パワーキット・マルチエアコン D-9 朱子織りナイロン地シート・パワーキット・マルチエアコン・E.L.Aブレーキ装置・ELメーター照明 1975年12月 - 一部改良。トランクリッドハンドル新設。 1976年7月 - マイナーチェンジ。昭和51年排出ガス規制適合。型式がC-H251型となった。 1977年8月 - マイナーチェンジ。昭和53年排出ガス規制適合により型式がE-H252型となった。最高級グレード「ソブリン」追加。150型に設定されていた後席パワーシートが採用されている。グレードは「ソブリン」(セパレートシート)・「タイプD」(電動セパレートシート・セパレートシート・デュアルシート)・「タイプC」(デュアルシート)の3段階となった。外観ではラジエーターグリルの意匠変更など。デュアルエアコンが全車に標準装備される。 1980年3月 - 一部改良。カセット付AM/FMマルチラジオ、子時計追加。 1982年11月 - マイナーチェンジ。ラジエーターグリルの意匠変更、角型4灯ヘッドランプの採用の他、内装ではインストゥルメンタルパネルを一新。ガソリンタンクの容量を75リットルから95リットルへと拡大し、リアサスペンションをパナールロッド付4リンク+コイルスプリングに変更。その他、装備・仕様を向上。 1984年6月 - 一部改良。トランクロックシステムをキーを左に回しておくと室内から開かないように変更、パワーウインドーにロックスイッチ追加。12月 - 一部改良。全車にフロントスポットランプを1灯式から左右独立して使用できる2灯式に変更、バイアスタイヤの設定を廃止。ソブリン・タイプDのオーディオを番組予約機能付AM/FM電子チューナー(FMダイバーシティ受信システム付)ラジオ+ドルビーNR・メタル クロムテープ対応機能付カセットデッキに変更。 1985年1月 - 「ソブリン」を超える最高級グレード「ソブリンVIP」(電動セパレートシート・デュアルシート)追加。既存のソブリンから強化された項目は後席回りが中心。世界初のリヤシート・エアサポート機構が左側の後席に設定。助手席の背もたれの中央を後ろに倒して、そこに足を延ばせるリラックスシートの採用(セパレートシート車)。後席の読書灯に日本で初めてハロゲンランプを採用。その他、リア断熱ガラス、後席内蔵型ヒーターなど装備を向上。 1986年3月 - 一部改良。フェンダーミラーの大型化、後席可動式ヘッドレスト追加。「NISSAN」エンブレムの書体変更。 1988年11月 - 一部改良。タイプD、タイプCのホイールカバーをソブリンと同一のものに変更。 1989年3月 - シフトロック追加。 1990年1月 - カタログ等のエンジン出力表示をネット表示に変更。 販売終了前月までの新車登録台数の累計は3万3128台
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