香港カップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/22 22:52 UTC 版)
香港カップ Hong Kong Cup | |
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![]() 2023年香港カップ | |
競馬場 |
![]() |
創設 | 1988年1月24日 |
距離 | 芝2000m |
格付け | G1 |
賞金 |
1着賞金2240万HK$[1] 賞金総額4000万HK$[2] |
出走条件 | サラブレッド3歳以上 |
負担重量 |
3歳123ポンド(約56 kg) 4歳以上126ポンド(約57 kg)、牝馬4ポンド (約2 kg)減 |
香港カップ(ホンコンカップ/中: 香港盃 英: Hong Kong Cup)とは毎年12月中旬に香港にある沙田競馬場の芝2000メートル(m)で行われる3歳以上の競馬の競走である。香港国際賽事(香港国際競走)として香港マイル(芝1600m)・香港スプリント(芝1200m)および香港ヴァーズ(芝2400m)といった国際G1(グループワン)と同日に開催され例年それら4レースの掉尾を飾っている。
メインスポンサーは2011年まではキャセイパシフィック航空、2012年以降はロンジン(香港)である。
歴史

- 1988年 「香港招待カップ」として創設、施行距離は芝1800メートル (m)、開催時は当時1月の第4日曜日であった。
- 1989年 シンガポールのコロニアルチーフが優勝しシンガポール調教馬の海外レース初勝利を記録。
- 同レースの開催を12月第2日曜日に変更。同レースが唯一同年に2回開催されて話題になり、オーストラリアのグレイインヴェイダーがレコードとなる1分48秒0を樹立。
- 1993年 「香港国際カップ」に改称、国際G3に昇格。
- 1994年 国際G2に昇格。
- 1995年 日本のフジヤマケンザン (漢字表記: 富士山) が優勝。新レコードとなる1分47秒0と同時に現在も残っている7歳での同レース最高齢優勝を記録。
- 1998年 日本のミッドナイトベットが1800 mでの開催最後にしてレコードとなる1分46秒9を樹立。
- 1999年
- 「香港カップ」に改称。
- 国際G1に昇格。
- 施行距離変更: 芝コース1800 m→同2000 m
- フランスのジムアンドトニックが同レースレコードとなる2分1秒4を樹立し、この勝利で同馬は香港での2000メートル国際G1初の完全制覇を達成
- ワールドシリーズ・レーシング・チャンピオンシップに参加
- 2003年 イギリスのファルブラヴが同レースレコードとなる2分0秒9を樹立
- 2004年 アイルランドのアレクサンダーゴールドランが3歳牝馬として初優勝
- 2007年 同レース最少頭数7頭で開催
- 2008年 計時が10ミリ秒 (ms)単位に。
- 2010年 スノーフェアリーが3歳牝馬での2頭目の優勝
- 2012年 California Memory(カリフォルニアメモリー)がレース史上初の2勝目(2011, 12年連覇)、騎手マシュー・チャドウィックが騎手として初の連覇
- 2015年 日本のエイシンヒカリが同レースのレコードとなる2分0秒60を樹立
- 2019年 日本のウインブライトが同レースのレコードとなる2分0秒52を樹立[3]
- 2020年 日本のノームコアが現在のレコードとなる2分0秒50を樹立
- 2021年 ラヴズオンリーユーが勝利し、日本調教馬が3年連続勝利。香港以外の調教馬で史上初となる同一国3連覇となった。
- 2024年 地元香港のロマンチックウォリアーが史上初の3連覇を達成
歴代優勝馬
回数 | 施行日 | 調教国・優勝馬 | 日本語読み (カタカナ名) |
性齢 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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第1回 | 1988年1月24日 | ![]() |
フライングダンサー | 騸5 | 1:48.6 | B.レイシャー | P.カン |
第2回 | 1989年1月29日 | ![]() |
コロニアルチーフ | 騸4 | 1:49.3 | A.クルーズ | I.アラン |
第3回 | 1989年12月17日 | ![]() |
グレイインヴェイダー | 牝4 | 1:48.0 | G.ステュワート | A.クラーク |
第4回 | 1990年12月16日 | ![]() |
ケッセム | 牡5 | 1:48.4 | K.モーゼス | B.スミス |
第5回 | 1991年12月15日 | ![]() |
リヴァーヴァードン | 騸4 | 1:49.8 | G.モッセ | D.ヒル |
第6回 | 1993年4月18日 | ![]() |
ロマネコンティ | 牝4 | 1:48.2 | G.チャイルズ | L.ラクソン |
第7回 | 1993年12月12日 | ![]() |
モチベーション | 騸6 | 1:49.2 | J.マーシャル | J.ムーア |
第8回 | 1994年12月11日 | ![]() |
ステートタジ | 騸5 | 1:48.4 | D.オリヴァー | J.ライリー |
第9回 | 1995年12月10日 | ![]() |
フジヤマケンザン | 牡7 | 1:47.0 | 蛯名正義 | 森秀行 |
第10回 | 1996年12月8日 | ![]() |
ファーストアイランド | 牡4 | 1:48.2 | M.ヒルズ | G.ラッグ |
第11回 | 1997年12月14日 | ![]() |
ヴァルズプリンス | 騸5 | 1:47.2 | C.アスムッセン | J.ピコー |
第12回 | 1998年12月13日 | ![]() |
ミッドナイトベット | 牡4 | 1:46.9 | 河内洋 | 長浜博之 |
第13回 | 1999年12月12日 | ![]() |
ジムアンドトニック | 牡4 | 2:01.4 | G.モッセ | F.ドゥーメン |
第14回 | 2000年12月17日 | ![]() |
ファンタスティックライト | 牡4 | 2:02.2 | L.デットーリ | S.ビン・スルール |
第15回 | 2001年12月16日 | ![]() |
アグネスデジタル | 牡4 | 2:02.8 | 四位洋文 | 白井寿昭 |
第16回 | 2002年12月15日 | ![]() |
プレシジョン | 騸4 | 2:07.1 | M.キネーン | D.オートン |
第17回 | 2003年12月14日 | ![]() |
ファルブラヴ | 牡5 | 2:00.9 | L.デットーリ | L.クマーニ |
第18回 | 2004年12月12日 | ![]() |
アレクサンダーゴールドラン | 牝3 | 2:03.3 | K.マニング | J.ボルジャー |
第19回 | 2005年12月11日 | ![]() |
ヴェンジェンスオブレイン | 騸5 | 2:04.5 | A.デルペッチ | D.フェラーリス |
第20回 | 2006年12月10日 | ![]() |
プライド | 牝6 | 2:01.6 | C.ルメール | A.ド・ロワイエ=デュプレ |
第21回 | 2007年12月9日 | ![]() |
ラモンティ | 牡5 | 2:02.8 | L.デットーリ | S.ビン・スルール |
第22回 | 2008年12月14日 | ![]() |
イーグルマウンテン | 牡4 | 2:00.92 | K.シェイ | M.デコック |
第23回 | 2009年12月13日 | ![]() |
ヴィジョンデタ | 牡4 | 2:01.86 | O.ペリエ | E.リボー |
第24回 | 2010年12月12日 | ![]() |
スノーフェアリー | 牝3 | 2:02.96 | R.ムーア | E.ダンロップ |
第25回 | 2011年12月11日 | ![]() |
カリフォルニアメモリー | 騸5 | 2.04.57 | M.チャドウィック | A.クルーズ |
第26回 | 2012年12月9日 | ![]() |
カリフォルニアメモリー | 騸6 | 2.03.09 | M.チャドウィック | A.クルーズ |
第27回 | 2013年12月8日 | ![]() |
アキードモフィード | 牡4 | 2.01.96 | D.ホワイト | R.ギブソン |
第28回 | 2014年12月14日 | ![]() |
デザインズオンローム | 騸4 | 2.01.96 | J.モレイラ | J.ムーア |
第29回 | 2015年12月13日 | ![]() |
エイシンヒカリ | 牡4 | 2:00.60 | 武豊 | 坂口正則 |
第30回 | 2016年12月11日 | ![]() |
モーリス | 牡5 | 2:00.95 | R.ムーア | 堀宣行 |
第31回[4] | 2017年12月10日 | ![]() |
タイムワープ | 騸4 | 2.01.63 | Z.パートン | A.クルーズ |
第32回[5] | 2018年12月9日 | ![]() |
グロリアスフォーエバー | 騸4 | 2:01.71 | S.デソウサ | F.ロー |
第33回[3] | 2019年12月8日 | ![]() |
ウインブライト | 牡5 | 2:00.52 | 松岡正海 | 畠山吉宏 |
第34回[6] | 2020年12月13日 | ![]() |
ノームコア | 牝5 | 2:00.50 | Z.パートン | 萩原清 |
第35回[7] | 2021年12月12日 | ![]() |
ラヴズオンリーユー | 牝5 | 2:00.66 | 川田将雅 | 矢作芳人 |
第36回[8] | 2022年12月11日 | ![]() |
ロマンチックウォリアー | 騸4 | 1:59.70 | J.マクドナルド | 沈集成 |
第37回[9] | 2023年12月10日 | ![]() |
ロマンチックウォリアー | 騸5 | 2:02.00 | J.マクドナルド | 沈集成 |
第38回[10] | 2024年12月8日 | ![]() |
ロマンチックウォリアー | 騸6 | 2:00.51 | J.マクドナルド | 沈集成 |
日本調教馬の成績
脚注
- ^ “香港カップ”. JRA 2024年12月8日閲覧。
- ^ “香港カップ”. JRA 2024年12月8日閲覧。
- ^ a b “2019年香港カップの結果”. 日本中央競馬会 (2019年12月8日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ 2017年香港カップの結果日本中央競馬会、2017年12月10日閲覧
- ^ “2018年香港カップの結果”. 日本中央競馬会 (2018年12月9日). 2018年12月9日閲覧。
- ^ “2020年香港カップの結果”. 日本中央競馬会 (2020年12月13日). 2023年12月10日閲覧。
- ^ “2021年香港カップの結果”. 日本中央競馬会 (2021年12月13日). 2021年12月13日閲覧。
- ^ “2022年香港カップの結果”. 日本中央競馬会 (2022年12月11日). 2023年12月10日閲覧。
- ^ “2023年香港カップの結果”. 日本中央競馬会 (2023年12月10日). 2023年12月10日閲覧。
- ^ “2024年香港カップの結果”. 日本中央競馬会 (2024年12月8日). 2024年12月8日閲覧。
外部リンク
- The Hong Kong Jockey Club - 主催者である香港賽馬會の英語ページ
- Racing Series - ワールドシリーズ・レーシング・チャンピオンシップ
- 香港カップ 海外競馬発売 JRA公式サイト
香港カップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:02 UTC 版)
「日本調教馬の日本国外への遠征」の記事における「香港カップ」の解説
1988年に香港招待カップの名で、芝1800メートルの競走として創設され、1993年に国際G3、1994年に国際G2、1999年に国際G1に昇格。1993年に香港国際カップと改称し、2000年には香港カップと改称すると共に芝2000メートルに変更された。日本調教馬は国際G1格付け以前も含め、8勝を挙げている(1995年フジヤマケンザン、1998年ミッドナイトベット、2001年アグネスデジタル、2015年エイシンヒカリ、2016年モーリス、2019年ウインブライト、2020年ノームコア、2021年ラヴズオンリーユー)。1995年のフジヤマケンザンの勝利は、日本調教馬としてはハクチカラ以来36年ぶりとなる海外重賞競走制覇であった。また、1998年にミッドナイトベットが勝利した際に記録した勝ちタイムは当時の沙田競馬場の芝1800メートルのレコードタイムであった(2004年にラシアンパールが更新)。なお、1999年にはエアジハードも出走を計画し香港へ渡ったものの、レースの2日前に現地で屈腱炎を発症していることが判明したため出走できずそのまま引退することとなった。 回施行日参戦馬名英語表記漢字表記性齢騎手名管理調教師着順出典第7回 1993年12月12日 ナリタチカラ Narita Chikara 成田力 牡5 武豊 大久保正陽 7着 第8回 1994年12月11日 フジヤマケンザン Fujiyama kenzan 富士山 牡6 蛯名正義 森秀行 4着 第9回 1995年12月10日 フジヤマケンザン Fujiyama kenzan 富士山 牡7 蛯名正義 森秀行 1着 第10回 1996年12月08日 シーズグレイス She's Grace 俏佳人 牝3 福永祐一 森秀行 9着 第11回 1997年12月14日 サイレンススズカ Silence Suzuka 無聲鈴鹿 牡3 武豊 橋田満 5着 第12回 1998年12月13日 ミッドナイトベット Midnight Bet 午夜博彩 牡4 河内洋 長浜博之 1着 第15回 2001年12月16日 アグネスデジタル Agnes Digital 愛麗數碼 牡4 四位洋文 白井寿昭 1着 第16回 2002年12月15日 エイシンプレストン Eishin Preston 榮進寶蹄 牡5 福永祐一 北橋修二 5着 第17回 2003年12月14日 エイシンプレストン Eishin Preston 榮進寶蹄 牡6 福永祐一 北橋修二 7着 マグナーテン Magnaten 万能泰斗 騸7 K.デザーモ 藤沢和雄 13着 第18回 2004年12月12日 ダンスインザムード Dance in the Mood 隨心起舞 牝3 O.ペリエ 藤沢和雄 13着 第20回 2006年12月10日 アドマイヤムーン Admire Moon 賞月 牡3 武豊 松田博資 2着 ディアデラノビア Dia De la Novia 情人節 牝4 福永祐一 角居勝彦 7着 第21回 2007年12月09日 シャドウゲイト Shadow Gate 關之影 牡5 田中勝春 加藤征弘 5着 第23回 2009年12月13日 クィーンスプマンテ Queen Spumante 美酒皇后 牝5 田中博康 小島茂之 10着 第27回 2013年12月08日 トウケイヘイロー Tokei Halo 東京光環 牡4 武豊 清水久詞 2着 第28回 2014年12月14日 アルキメデス Archimedes 阿基米德 牡5 岩田康誠 藤原英昭 7着 第29回 2015年12月13日 エイシンヒカリ A Shin Hikari 榮進之光 牡4 武豊 坂口正則 1着 ヌーヴォレコルト Nuovo Record 新紀錄 牝4 R.ムーア 斎藤誠 2着 ステファノス Staphanosl 善得福 牡4 戸崎圭太 藤原英昭 10着 サトノアラジン Satono Aladdin 神燈光照 牡4 J.マクドナルド 池江泰寿 11着 第30回 2016年12月11日 モーリス Maurice 滿樂時 牡5 R.ムーア 堀宣行 1着 ステファノス Staphanosl 善得福 牡5 C.スミヨン 藤原英昭 3着 ラブリーデイ Lovely Day 朗日清天 牡6 H.ボウマン 池江泰寿 4着 クイーンズリング Queens Ring 皇后寶戒 牝4 M.デムーロ 吉村圭司 9着 エイシンヒカリ A Shin Hikari 榮進之光 牡5 武豊 坂口正則 10着 第31回 2017年12月10日 ネオリアリズム Neorealism 新寫實派 牡6 J.モレイラ 堀宣行 3着 ステファノス Staphanosl 善得福 牡6 H.ボウマン 藤原英昭 4着 スマートレイアー Smart Layer 醒目層次 牝7 武豊 大久保龍志 5着 第32回 2018年12月09日 ディアドラ Deirdre 迪雅卓 牝4 C.ルメール 橋田満 2着 サングレーザー Sungrazerl 白日彗星 牡4 J.モレイラ 浅見秀一 4着 ステファノス Staphanos 善得福 牡7 W.ビュイック 藤原英昭 9着 第33回 2019年12月08日 ウインブライト Win Bright 勝出光采 牡5 松岡正海 畠山吉宏 1着 第34回 2020年12月13日 ノームコア Normcore 樸素無華 牝5 Z.パートン 萩原清 1着 ウインブライト Win Bright 勝出光采 牡6 松岡正海 畠山吉宏 2着 ダノンプレミアム Danon Premium 野田優驥 牡5 W.ビュイック 中内田充正 4着 第35回 2021年12月12日 ラヴズオンリーユー Loves Only You 唯獨愛你 牝5 川田将雅 矢作芳人 1着 ヒシイグアス Hishi Iguazu 滂薄無比 牡5 J.モレイラ 堀宣行 2着 レイパパレ Lei Papale 麗冠花環 牝4 C.スミヨン 高野友和 6着
※この「香港カップ」の解説は、「日本調教馬の日本国外への遠征」の解説の一部です。
「香港カップ」を含む「日本調教馬の日本国外への遠征」の記事については、「日本調教馬の日本国外への遠征」の概要を参照ください。
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